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2020/11 塾ジャーナルより一部抜粋

新型コロナウイルス感染症による特別措置(私立大学医学部)第21回

 

私立・国公立大学医学部に入ろう.com 平野 晃康

 

 2020年2月ごろから我が国でも猛威を振るっている新型コロナウイルス感染症は、数ヵ月にわたり全国の学校が休校措置を取るなど、教育現場にも大きな影響を与えました。とりわけ受験を控えた高校3年生にとっては本来のカリキュラムで授業が受けられず、そのため受験までにすべての範囲の授業が終わらない可能性があるなど、深刻な問題となっています。また、新型コロナウイルス感染症の流行は、10月現在においてもまだ終息の気配はなく、受験当日においてもおそらく落ち着いてはいないと考えられます。このようなことから、各大学は入試における様々な配慮を打ち出しています。今回はそのうち、私立大学医学部のものについて取り上げます。
※2020年10月1日現在のデータです。今後、内容が変更になる可能性が高いので必ず受験校のホームページ、募集要項等で確認をしてください。

1.調査書・推薦書・評定平均値の取り扱い

 通常、私立大学医学部では学校推薦型選抜(推薦入試)において、現役生の場合3年生の1学期(2期制の場合は前期)までの評定平均値により受験資格を与えます。また、一般選抜においても一部大学において調査書の内容が得点化するなど、高校での評価は重要です。

 しかし、新型コロナウイルス感染症の流行により学校が休校になって3年生の評定平均値が出せない場合や、部活動や各種検定試験などの活動停止により大会への参加や検定資格の取得ができなくなる場合が多数生じています。

 そこで、私立大学医学部では学校推薦型選抜における受験資格は、3年生の1学期までの評定平均値が出せない場合、2年生までの評定平均値で判定することにしています。

 また、調査書の内容は一般選抜や総合型選抜(AO入試)でも重視されますが、大学によってはこの調査書の記載内容についても配慮がなされます。例えば久留米大学医学部では、「高等学校等における部活動等の諸活動について、中止・延期等となった大会や資格・検定試験等により結果を記載できない場合は、その理由を付したうえで、当初参加を予定していた大会名や資格・検定試験名などを記載してください。記載不可事項により特別活動の記録、指導上参考となる諸事項などの記載が少ないことをもって不利益に取り扱うことはありません」としており、記載量が少ないからといって、調査書の評価が下がることはないとしています。【表1】

2.出題範囲の変更

 最初にも書いた通り、新型コロナウイルス感染症による高校の休校は3年生の学習進度に大きな影響を与えています。特に数学Ⅲや理科の後半部分、教科書の「発展事項」は学習する機会がないまま卒業する人が多数出ることになると考えられます。

 そこで、これらの範囲について出題しない、あるいは、出題する場合は学習していない人が不利にならないよう、補足事項等を記載するなどを配慮する、としている大学があります。しかしその一方で、大学入試は大学で学習するのに必要な基礎知識を測るものであり、したがってその範囲を変更することはしないとしている大学も過半数あります。受験する大学において、どのような対応がとられるかはまちまちですので、必ずホームページ等で確認してください。また、出題に配慮がなされるといっても補足事項等の記載だけで問題が解けるようになるほど入試問題は甘くありません。確実に出題されないことがわかっている範囲に力を入れる必要はありませんが、出題される範囲については学校で習っていなくても発展事項までしっかりと勉強しておく方がよいでしょう。【表2】

3.受験ができない場合と追試験の実施

 受験当日に新型コロナウイルス感染症に罹患している場合などでは、受験そのものをすることができません。大学ごとに表現の仕方や細かい違いがありますが、概ね【表3】のような場合に受験できないとされています。

 また、一部には入試当日に会場で体温測定を計画している大学や、受験中での体調不良に備えて医師を待機させる予定の大学もあります。体温が37・5℃以上出なかったとしても咳などの症状がひどい場合は、この医師の判断により受験できない場合もあります。

 では、受験できなかった場合はどうなるのかというと、【表4】のような対応が行われます。ここで注意してほしいのが、他の入試日や入試方式へ振替をする場合、一般選抜の振替を大学入学共通テスト利用入試で行う大学があることです。例えば国際医療福祉大学ですが、一般選抜の一次選考を受験できなかった者は、大学入学共通テスト利用選抜に振替となりますし、東京医科大学の一般選抜の一次選考を受験できなかった者は、一次試験として大学入学共通テストの成績を利用して判定することになっています。

 2021年度入試においては大学入学共通テストを受験しているかどうかで明暗が分かれる場合も出てきそうです。対策が必要なので受験することが必ずしもプラスにならない人もいると思いますが(時間を取られて一般入試の対策に手が回らなくなる)、余裕があるなら受験しておくとよいでしょう。また、一般選抜(後期)は振替や追試が行われない場合が多々ありますので、募集要項をよく読み、志望する大学で受験できない場合にどのような対応をするのかを事前にしっかりと把握しておきましょう。

 また、総合型選抜や学校推薦型選抜では振替や追試が行われない場合がほとんどです。思いがけず感染しないよう十分に注意することが大切です。

4.受験会場の追加

 一部の大学では、「受験会場の密度が高くなり、クラスターが発生することを防ぐ」ため受験会場を追加しています。例えば、国際医療福祉大学では、本学での受験は成田キャンパスのみでしたが、これに東京赤坂キャンパスを追加していますし、大阪の受験会場にTKP大阪ビジネスセンターを追加しています【表5】。他大学でも同様の対応を検討しているところがあります。場合によっては、希望の受験会場が確保できないことも考えられますので、受験を考えている大学の最新情報には注意しておきましょう。


平野 晃康 プロフィール

 名古屋セミナーグループ医進サクセス室長を経て、現在は私立・国公立大学医学部に入ろう.com代表。医学部受験の指導と正しい入試情報の普及に努める。入試情報誌「私大医学部入学試験を斬る2013」(名古屋セミナー出版)を編集・執筆、医療系データブック(大学通信)にコラムを寄稿。

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