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2020/11 塾ジャーナルより一部抜粋

【特別編】魅力ある中堅私立大学に注目 第11回

 

2030年を目標に医学部を新設する構想を明らかにした京都先端科学大学。「大学史上最大の下剋上」と言われ、まだまだ伸びしろを持っているように思われる。高槻・草津駅から約45分、枚方駅から約53分、太秦キャンパスと亀岡キャンパスを結ぶ無料バス等の交通アクセスも含め、近隣府県からの志願者もさらに増加すると予想される。今回は彗星の如く現れた、京都先端科学大学の魅力について語ってみたい。

個別指導学習塾 塾長 山本 陽一

 

 これまで多くの大学を紹介してきたが、大学の成り立ちや創設者の属性は様々である。主には宗教家、研究者が多いとは思うが、成功を収めた経営者が自分のこれまでの多くの人材を雇用した経験を基に、教育に対しての理想を思い描き、自らが理想の学校をつくる例もある。代表的な例では豊田工業大学(トヨタ自動車)、流通科学大学(ダイエー)、神奈川工科大学(マルハニチロ)、京都医療科学大学(島津製作所)、湖北短期大学(ソニー)、東京工芸大学(コニカミノルタ)などである。これらの大学の特徴は、実践的な教育をし就職に強いという共通点がある。

 今回取り上げる京都先端科学大学は、元々既存する大学の理事長に、日本電産の創業者であり会長の永守重信氏が就任をして工学部を設置し注目されている大学である。まさに「魅力ある中堅私立大学に注目」というテーマにぴったりではないだろうか?

第11回 京都先端科学大学

京都太秦キャンパス
京都市右京区山ノ内五反田町18

京都亀岡キャンパス
京都府亀岡市曽我部町南条大谷1-1

〈沿革〉

 1925年に辻本光楠が京都商業学校を設立したことに始まる。1969年に辻本一郎(第二代理事長)が京都商業高等学校(現・京都学園高等学校)を含む学校法人京都学園大学を設置して、亀岡キャンパスに経済学部のみでスタートをする。

 そして、1989年に法学部、1991年に経営学部、1994年大学院法学研究科、1995年に大学院経済学研究科と経営学研究科、1999年に人間文化学部、2002年に大学院人間文化研究科を開設。2006年にバイオ環境学部、2010年に大学院バイオ環境研究科をつくり、2015年に太秦キャンパスを開設するとともに、学部を経済経営学部、人文学部、健康医療学部、バイオ環境学部に改編する。

 2018年に日本電産の永守重信会長が理事長に就任。2019年には法人名を学校法人永守学園として、京都先端科学大学に改名する。2020年に工学部、大学院工学研究科を開設し、5学部11学科5研究科の体制となる。

〈学部〉

 経済経営、人文、バイオ環境、健康医療、工学

〈大学院〉

 経済学、経営学、人間文化、バイオ環境、工学

〈一言アピール〉

 京都発世界人財! 世界で活躍する人材が育つ新しい総合大学

〈どんな大学なのか?〉

 元々は京都では歴史があった京都商業高校を起源に設立された大学である。当初、京都学園大学は、経済学部のみの単科大学であったが、18歳人口の増加にともない、学部・研究科を増やしてきた。

 大きな変革は、2015年に太秦にキャンパスを設けて健康医療学部を増設したこと、そして、2019年に京都先端科学大学となり、2020年に永守理事長が私財130億円を拠出して工学部を新設して、社会的な注目度が高まったことである。

 また、英語の教育に力を入れており、高校時代には英語が得意でなくとも、卒業時には将来ビジネスマンとして役立てることができる語学力の習得を約束している。

「京都発世界人財」をスローガンに、特に留学生が多く在籍する予定の工学部はマスコミにも数多く取り上げられ、世間の注目の的となっている。

〈ココに注目!〉

元証券マンの私は知っていたが、日本電産をわかりやすく説明をすると、HDD(ハードディスクドライブ)用モータで世界一ということで、名を馳せた会社である。創設者の永守重信CEOは、28歳で日本電産を設立し、社長に就任。88年11月に大阪証券取引所第2部と京都証券取引所、98年9月に東証1部上場、2001年9月にニューヨーク証券取引所に株式上場。会社の規模を示す指標の一つである時価総額(株価×発行済株式数で、企業価値を評価する際の指標)は、現在、日本で13位(2020年10月7日現在)であり、JT・日立製作所、三菱電機、セブン&アイホールディングス、ホンダ、三菱UFJ銀行、富士通をも凌ぐ。

【入試部のコメント】

○入学センター 當津 有香 さん「京都先端科学大学は、世界で活躍できる人材の育成を目指し、日々、進化を続けています。これまでの大学教育の考え方を改め、社会が本当に求めている人材を輩出する大学を創るという永守理事長の新しい教育ビジョン、それは、学生や教職員が全員で創りあげる壮大なプロジェクトです。グローバル社会で活躍するための、英語力・実践力・人間力を身につけるための学びやチャンスがここにはあります。学生とともに成長するこれからの京都先端科学大学にぜひご注目ください」

(学)永守学園 京都先端科学大学
理事長 永守 重信 氏


【私見及び感想】

 京都先端科学大学は、理事長に日本電産の会長の永守重信氏が就任をしたことにより、未知数の可能性を持つ大学になった。私はこちらの大学で非常勤講師として10年前から勤務しているが、学生の学力が伸びてきていることを実感している。

 取り組みとして、まず注目をしたい1つ目は、英語授業の充実。工学部においては1年前期に1週間10コマ(1コマ90分)実施をしていることだ。英会話学校のベルリッツと提携して徹底的に「使える英語」を教え、「卒業時TOEIC 650点以上を目指します」という。また、あまり知られてはいないが体育の授業も必修となり、学生をさらにやる気を起こさせる工夫も見て取れる。

 この『塾ジャーナル』を購読されている方の中にも、私と同じ考えをお持ちの方が多いとは思うが、高校生の時は勤勉であった生徒が大学生になった途端に、アルバイトを優先し授業にあまり出席しなくなったり、手を抜くことを覚えてしまう。実にもったいない話である。自分で自分の成長の芽を摘んでしまっているのだ。自分の教え子を大学に送る立場の教育者ならしっかりと鍛えてもらい、仕事で通用する力を身につけて、充実した人生を歩んでほしいと願うのは共通の思いであると思う。

 そして注目をする2つ目は、昨今、急激に就職実績が良くなってきていることである。元々、京都学園大学の時代からインターンシップには力を入れていたが、それが京都先端科学大学になってから一気に結果に表れてきている。

 2019年の主な実績は日本電産グループ、三菱UFJ銀行、SMBC日興証券、京都銀行、滋賀銀行、三井住友建設、大和ハウス工業、資生堂、創味食品、三菱電機コントロールパネル、近畿日本鉄道、J R 九州、大塚商会、NEXCO西日本等、有名企業が顔を連ねる。まだ京都先端科学大学になってからの卒業生は輩出できていないにもかかわらず、これだけの実績。新型コロナ禍で新卒者の就職が困難になるであろうと予想される昨今、就職実績が良いというのは大きなアピールポイントとなろう。

 最後に注目する3つ目は、これほど近い将来の期待値が大きい大学はないということである。大学院は関西では多くの税理士を輩出していることで有名ではあったが、2022年には京都駅に近い場所でビジネススクールを展開する。永守理事長曰く「ソフトバンクの孫さん、ファーストリテイリングの柳井さん、私もそこで教えますよ」ということである。

 そして、甲子園5・3個に相当する広さを持つ亀岡キャンパスには、工学部で注力するモーター及びその周辺技術に関わる技術の実装拠点として、自動運転の自動車の試験場、ドローンの飛行場をつくることを計画している。

 こんなことができる大学、他にはあるまいと誰もが思い、他の大学関係者も注目せざるを得ない大学であろう。

 地下鉄太秦天神川の駅を出て徒歩3分、御池通に面したガラス張りのカフェテラスが目に飛び込んでくる。都会的でスタイリッシュな建物が目を引く京都太秦キャンパスだ。

 新設された工学部の他、経済・経営学部、人文学部、バイオ環境学部、健康医療学部においても、それぞれ専門性があり、実践的な英語力を持ち、世界に通用する人材を育てるための改革が進む。今回の「魅力ある中堅私立大学に注目」は、本編に続き京都先端科学大学で、自身も非常勤講師(準教授)として教壇に立つ山本陽一氏と、同大学の経済・経営学部長 西村周三氏との対談編もお届けする。


魅力ある中堅私立大学に注目〈対談編〉

西村 周三(にしむら しゅうぞう)

京都先端科学大学 経済経営学部長・教授。京都大学経済学部卒業。同大学の経済学部教授および研究科長を務めた後、副学長に就任。2019年4月より現職。著書に『医療と福祉の経済システム』(筑摩書房)など。現在は、一般財団法人医療経済研究・社会保険、福祉協会の医療経済研究機構 特別相談役を兼務。

徹底的に英語力をつけ
インターンシップで役立つ人材に

山本 まず基本的なことですが、経済学と経営学とはどう違うのか、わからない高校生が多いと感じます。私の塾に来ている子からも、よくそういった質問をされることがあります。

西村 それは私もよく聞かれるのですが、経済学や経営学は社会の仕組みやビジネスの背景を理解し世の中の動きについて学べる、実践のための科学です。経済学科に入っても経営のことを勉強しなければなりませんし、その逆もまたしかりです。経済学科ではもちろん世界や日本の経済を勉強し、経営学科では企業を中心として役所を含めた企業の行動を勉強しますが、そのどちらにも興味を持たないと十分とは言えない。さらに本学の経済経営学部では、法学についても専門的に学べるカリキュラムを設けており、「経済・経営・法律」という現代ビジネスの3大要素をバランスよく学ぶことができます。

山本 その学びという点からも、京都先端科学大学に変わり何が変わったのでしょうか?

西村 やはり英語とインターンシップが大きいですね。英語が喋れなければ世の中通用しないというのが永守理事長の方針。入学したすべての学生は英語のスキルを身につけ、それを高める英語教育の実践を行っています。インターンシップも海外企業留学(GIP)と企業留学(AIP)があり、留学先の企業も多岐にわたります。このインターンシップで学生は見違えるように役立つ人材へと変わる。また、経済学の習熟度別クラスを設け、2年次からクラス分けしています。学生たちもよくついて行っていると思います。実際の店舗運営でビジネスを学ぶ「京學堂」というお店も太秦キャンパス内にあるのですが、授業中でしまっていたりしていますので、これももっとテコ入れして、さらに実践的な学びに利用していきたいです。

「企業を知る、広く知る、深く知る」

山本 京都先端科学大学に生まれ変わり、やはり日本電産、永守会長という部分は抜きにはできないと思うのですが、日本電産のことを生徒も保護者もあまり知らない。授業の中で「日本電産を知っている人?」と聞いても、知っている生徒があまり多くない。時価総額がどれだけすごい会社だという話をしても、ピンと来ていない。それをまず学生・保護者に浸透させることが必要ですね。私はその辺の話を織り交ぜて授業をさせてもらうように心がけています。元々、私は証券マンで法人部でしたので、日本電産を担当させてもらっていました。本当にスゴイ会社です。それにより今、京都先端科学大学は注目をされているのに、そのことを知らないのはもったいないと思います。

西村 はい。確かにそうなんです。面白い話で、最近伸びてきている某家具小売会社Nと日本電産を比べて「どちらに就職したいか」と問うと、大抵の学生も保護者もN だという。TVCMなどのイメージだけで会社を判断してしまう。その会社がというのではないですが、小売の会社で急成長したからと言って、それが続くとは限らない。そういう観点からも世界中にはどういう会社があるか? その勉強をしっかりしてほしい。そして会社を見極める目を持ってほしいですね。

山本 私事ですが、僕もかつて大学を卒業して就職するとき、証券会社に入ろうとは決めていたのですが、そんなにデキの良い学生でもなかった。一流の会社は無理だろうと、しかし2〜3年後に上場する会社を狙い持株会に入って、上場する時に持ち株を売却して、お金持ちになれたらよいなあと考えていました。デキの悪いなりに考えたのです(笑)。ところで、西村先生は就職する学生にどんなアドバイスをなさいますか。

西村 まずいろいろな会社を勉強してほしいですね。世界中で活躍するグローバル企業だけでなく、地場産業、自営業、個人経営の会社と幅広く学びその結果これから伸びる会社を分析してほしいですね。僕がいつも言うのですが「企業を知る、広く知る、深く知る」ということです。上場だけを目安にしない。そのために経済学、経営学両方学ぶのが大事です。

経営に大事な「転換能力」と
「チームワーク」

山本 今回の新型コロナウイルスの問題をどういう風に捉えておられますか?

西村 日本では、今までと同じことをやる人間が偉い、違うことをやる人間はおかしいと言う雰囲気がありますが、やはりこれから人と違ってもいいから「転換能力」を持つこと、これが経営の大事なところかなと思います。

 世の中がまったく元に戻れば今までの形でもいいのかもしれないが、やはり新しい世の中に対応して変えていくことは大事でしょう。いかに変化に対応しうるかが重要です。ただ人間関係は大事、それなしでは済まされない。本学でもチームワークは大事にします。これからの時代、経済や経営に携わる人にはチームで様々な仕事にあたることが求められます。一人ひとりが「数字に強い」「語学に強い」といった能力を磨きつつ、互いに協力する。そういう部分も学んで欲しいです。

山本 社会がこんな時には、経済・経営を学んでいるほうが役に立つのではと思いますね。ほとんどの学生は近い将来、どこかの会社で働くことになるのでしょうから。

西村 会社に入った時、法律を学んだ人間が役に立つ。しかし世の中がガラッと変われば、経済・経営が役に立つ。そこに気づいてほしい。

山本 まったく、西村先生のおっしゃる通りだと思います。このコロナ禍で私たちは不安もあるのですが、社会構造、仕組みも変わり、特に若い人にとってはチャンスがある気がします。それを感じ取ってほしいですね。

西村 私は新設の工学部だけではなく経済系学部も薦めたい。最近は科学技術がすごく進歩してきて、例えばICT、情報処理、それからロボット、そしてドローンがそこら辺を飛び出すようになりますよね。そういうことを知らないとビジネスの世界では生きていけないと思うのです。そういう意味では文理融合という形で文系と理系を浅くてもいいから、幅広く両方勉強するというのが経済経営学部のこれからの姿だと思っています。

山本 私が大学生であった頃とは、その様子が変わってきました。それは痛感しております。

西村 そういう意味で広くいろんなことを知っておく雑学と言っても良いのですが、その雑学が大事になると思うのです。それは私の大学時代の経験を踏まえて言うのですが、私が大学に入った時、経済、経営学の講義を受けてもあまりわからなかったのです。

山本 西村先生のような優秀な方でもそうだったのですか?

西村 ところが受けていた科目ごとにわかっていそうな子がいたのです。その子の所へ行って「教えて、教えて」と言っていたんですよね。そしたら最初は嫌がっていたのですが、だんだんやっていくと、向こうも自分が教えることで、よりはっきりとわかってくるということに気がついてきてくれたのです。そしてお互いに勉強し合える仲になったんです。そういう友達を見つけることが大事で切磋琢磨して、お互いに向上できるんですよね。

山本 そこは私も授業の中で意識をしています。パソコンルームを使用する時は、班ごとにグループ分けをして、教え合うことをするように指導しています。西村先生、経済経営学部に向いている人とはどんな人ですか?

西村 先ほども申しましたように、経済学、経営学というのはある意味、雑学みたいなもので、いろんなことを幅広く知っているということが大事です。しかもその情報を上手に収集する、その力がすごく大事です。そのことをやるためには、別にどこかの分野が凄く強いということではなくて、極端なことを言うと「他の分野はどうも合っていない」と思ったら経済系に来たら良いんですよ。

山本 就職も有利だと思いますね。会社は経営体なのですからね。

西村 そうです。私は特に体験学習が大事だと思っています。先ほど「京學堂」のプロジェクトの話をしましたが、実際に学生がお菓子を販売するなどして、ビジネスを実際体験するという科目があります。そのような活動に参加する学生をもっと増やしていきたいと考えています。その中で簿記を学ぶ大事さも理解できると思います。

山本 私の受け持つFP(ファイナンシャルプランナー)も科目も、会社で働き、給料をもらい、結婚をして、住宅をローンで購入、定年後の資金についてのシミュレーションを行う、実生活に密着した科目です。これらの計画を今から考えられる学生であってほしいと思っています。

西村 私どもの経済経営学部では、『アクティブ・ラーニング』という発想で物事を考えようとしています。これは学生諸君が自発的に自分で問題を見つけて、それに対して先生にアドバイスを請いながら、いろんな分野の情報を収集したりして勉強するという考えです。この発想はとても大事な発想です。大学の入試時点では、まだ目標がハッキリしない、目標が見つからないという学生はぜひ、うちの大学に来て将来のことを考えるといいと思いますよ。

山本 西村先生、本日はお話を聞かせていただき、ありがとうございました。


山本 陽一(やまもと よういち)

1962年生まれ。大阪経済大学卒業、摂南大学大学院・同志社大学大学院修了。個別指導学習塾(堀川紫明・一乗寺)塾長。京都先端科学大学経済経営学部非常勤講師(准教授)、京都私塾連盟加盟。

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