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2020/5 塾ジャーナルより一部抜粋

次世代を担う 塾長たち
勉強するしないは、気持ち一つ!
若さと親しみやすさを武器に子どもたちのやる気を引き出す

     

愉開塾(富山県射水市)
塾長 田畑 一成 氏

富山生まれだけど、なぜか関西弁。絶妙なツッコミで生徒たちを笑わせ、知らず知らずのうちに勉強が楽しくなっている。平成生まれの若き塾長・田畑一成氏が運営する「愉開塾」はそんな名前通りの塾だ。富山県射水市の実家の一部を改装し、愉開塾を開塾したのは2015年5月。田畑氏が25歳の時だった。進学塾に通ったことがなく、塾に勤めた経験もなかった田畑氏がどのように塾運営を軌道に乗せたのか。試行錯誤を重ねた奮闘の日々を紹介する。

「褒める」「認める」で
モチベーションアップ

 現在、生徒数は小学生が約5名、中学生が約20名。小学生は読み書きや計算を中心にプリント学習を、中学生は個別指導で英・数・理・社を学んでいる。生徒は自由な時間に来て、それぞれの課題をこなす。畳の上に座卓で勉強する空間は、なんだか自宅で勉強しているようなリラックスした雰囲気だ。

 愉開塾の理念は「生きる喜びを感じるための基礎をつくる学習塾」。上位層の学力を上げる塾がすでにある中、どうやったら自塾の存在感を示していけるか。「そう考えた時、自分は地域に密着した塾として、学力のボトムアップをやっていきたいと思ったのです」と田畑氏は話す。

 「学ぶ力がつくと将来の選択肢が広がります。自分なりにもそのことを実感してきましたから、子どもたちにも体験してほしいと考えています。また言葉は悪いですが、知識や能力がないと、騙されて搾取される側の人間になってしまう。賢い消費者になるためにも学ぶ力がつけば、それが社会全体のためになる。そのための人間づくりをしていきたいと思っています」

 田畑氏が指導する上で気をつけているのは、「認めること」「褒めること」だ。以前、引きこもりだった男子中学生を指導したことが大きな経験になっている。

 「その子は周りの人に対してすごく反発的でした。学校の授業についていけなくて辛かったと思うのですが、自分の得意なことでマウントを取ろうとしたり、他の子の失敗をバカにしたりしていました。僕自身も『どうして話を聞いてくれないんだろう』と随分と悩みました」

 そこで、田畑氏は当時集団指導を行っていたが、その生徒だけは個別指導に変更。計算問題をひたすら解かせた。1問できたら「すごい」と褒め、もう一度同じ問題をさせる。褒めて褒めて、ひたすら自信を取り戻せるように指導を続けた。そうするうちに、その生徒は教室で笑顔を見せてくれるようになった。入塾時より成長した姿を見て、これだけモチベーションが低かった生徒でも成果が出るのなら、他の生徒にも同じような指導をしたらもっとやる気が加速するのではないか。それ以来、愉開塾の中では「褒める」「認める」指導が定着している。

愉開塾の売りは
『僕』という人間!

 年長の時から中3まで公文に通い、進学塾には一度も行ったことがない田畑氏。当時、先生のことを「おっちゃん、おっちゃん」と呼んでいた。

 「今思い返せば反省すべき態度ですが、それでもとがめられることはなかったんです。それはきっと、子どもは先生と気軽に話せる仲でないと相談事ができないとわかっていたからだと思うんです。僕も話しかけやすい雰囲気をつくっていきたいと考え、生徒にはフランクに接するようにしています」

 そもそも田畑氏が塾を始めようと思ったのは、金沢大学時代のサークル活動がルーツ。「子ども会サークル」に所属し、毎週土曜、地域の公園で子どもたちと一緒に遊んでいた。そのサークルで田畑氏は漫才を披露することがたびたびあり、ツッコミを担当。生徒の何気ない行動も笑いに変えるセンスは大学時代の経験が生きている。

 「正直、愉開塾の売りは『僕』という人間でしかないと思っています。生徒がたくさん在籍しているわけでもありませんし、教材の使い方も他塾より劣る部分はいっぱいあると思っています。では、何が一番の強みになるかというと、繰り返し学習させるための、子どもたちのモチベーションづくりなんです。本当に子どもたちが勉強するかしないかは、気持ち一つ。モチベーションを上げるには、子どもたちとの距離をどれだけ縮めていけるかがカギ。今は若さを武器にできる時期でもあるので、その部分に力を入れていきたいと考えています」

一度、挫折を経験
学校で学べないことを教えたい

 順調に塾運営をしてきたように思える田畑氏だが、実は挫折を経験している。大学卒業後、ベンチャー企業に就職。しかし、自分には合わないと感じて悩んでいた。そんな頃、塾でバイトをしていた後輩から「塾で働いてみたら」とアドバイスを受けた。しかし、上下関係に悩んでいた田畑氏は誰かの下で働くのではなく、自分の塾をやってみたいと決心。そこで、当時住んでいた福井市で開塾した。しかし、土地勘のない福井ではうまくいかず、数ヵ月で閉塾。富山の実家に戻って再スタートすることになった。

 「福井と富山では高校入試の方式が全然違いました。僕が生まれ育った富山の高校入試は200点満点で、どちらかというと減点方式。福井は500点満点で、指導方法が違ったのです」

 昨年から中学生の指導にはスプリックスの個別学習教材「フォレスタ」を導入した。すると劇的に生徒の成績がアップ。その変化に田畑氏自身も驚くほどだ。

 「数学のテストで20点しか取れない生徒に、数学だけ集中してフォレスタをやらせました。そうしたら、次のテストで90点取れたのです。中堅層の生徒だったら、20点から30点まで上げられると手応えを感じました」と田畑氏。この春からは小学生を対象にしたプログラミング講座もスタートさせる予定だ。

 今後、田畑氏が取り組みたいと考えているのが「子どもたちにお金のことを勉強させること」。

 「僕自身、塾を立ち上げて苦労しました。お金のことはとても大事なのに知らないことが多い。学校で学べないことを教えていきたいと思っています」

 田畑氏はボードゲームが大好きで、塾にもたくさん置いている。休憩時間に子どもたちと一緒に遊ぶこともある。「ボードゲームは学びには直結しませんが、歴史に関するものもあるのでそういったところから興味を持ってもらえたら嬉しいですね。それにバランスゲームなど、バランス感覚を必要とするものもあります。今の子どもたちはゲームやYouTube などの映像はよく見ていますが、物理的にどう動かしたらいいのかを考えるのが苦手です。また、『次に相手はどうするだろう』と考えながら遊ぶことは、1人で遊ぶゲームでは体験できません。ボードゲームはものの考え方を伸ばすには、すごくいい教材だと思っています」

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