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2019/3 塾ジャーナルより一部抜粋

2020年度医学部入試に向けて、 医学部の入試方式と募集人数 第11回

 

私立・国公立大学医学部に入ろう.com 平野 晃康

 
     

  2020年度はセンター試験最後の年となり、次年度以降の新入試制度への移行期間として見られるうえ、地域枠の募集が一般枠と完全に分離されることなどから多くの大学で募集ごとの募集人数の変更が起こることが予想されます。その数値まで予想することは不可能ですが、この記事では国公立大学医学部と私立大学医学部の入試の概要とポイントについて解説します。

【国公立大学医学部の入試方式】

 国公立大学医学部の入試方式には、AO入試、推薦入試、一般入試(前期日程、後期日程)の3種類があります。国公立大学はAO入試、推薦入試での募集人数が多く、全体の約25%を占めます。

 ①AO、推薦入試(2019年度入試募集人数:1368名)

 AO入試は本来、学力によらず、大学のアドミッションポリシーに適する学生を選抜する試験です。しかし、医学部においては将来、医師国家試験に合格し、医師として従事するために必要とされる最低限の学力を備えていることが要求されます。そのため、ほとんどの大学においてセンター試験の受験が必要とされており、センター試験を課さない大学【表①参照】でも高い評定平均値や厳しい受験資格が求められます。また、将来、卒業大学の所在する県で従事することが求められる地域枠【表②参照】の割合が多く、どの大学でも受験できるというわけではありません。

 また、大学独自の試験として課される小論文や面接は大学ごとに特徴があり、中には小論文ではない大学もあります。例えば、群馬大学は実質的に英文読解の試験、浜松医科大学は理科の試験が課されます。面接も普通の面接ではない大学もあります。また、東京大学や名古屋大学では課題資料についてのプレゼンテーションが求められます。

 しかし、一般入試に比べてセンター試験のボーダーラインが低いなど、受験資格を満たし、小論文や面接などの対策ができるのであれば積極的に受験したい方式です。

 ②一般入試(前期日程・後期日程)(2019年度入試募集人数:4160名)

 一般入試前期日程は近年、センター試験より個別試験が重視される傾向にあり、センターと個別の配点比率が個別重視に切り替わってきています。そのため、以前は盛んに言われていた、センター試験で90%以上取らないと国公立大学医学部は絶対に合格しない、というのは現実に即さなくなってきています。

 また、センター試験の配点に傾斜のある大学【表③参照】があります。1科目で大失敗し、他の科目で大成功した。というような場合にはそうした大学を選ぶとよいでしょう。私の生徒の例ですが、英語80%、数学92%、理科80%、国語95%、社会60%という生徒の場合、国語が重視される愛媛大学では58%山梨後期では50%で最低合格点を超える計算でした。

 ただし、傾斜配点がすべてではありません。個別試験との配点比率によっては一見不利に見える大学にも合格できる可能性があります。例えば、名古屋市立大学では失敗してしまった理科の配点が高いですが、センター試験より二次試験の配点が大きいため、個別試験で65%取れれば合格できる計算でした。【表④参照】

 このように、センター試験は以前と変わらず重要ですが、センター試験でやや失敗した場合でも昨年度の合格最低得点とじっくり見比べることで合格の可能性がある大学を選ぶことができます。

 一方、後期試験では山梨、岐阜、千葉、奈良県立医科の4校を除いてセンターが重視されます。後期試験まで視野に入れる場合はセンター試験で高得点を取る必要があります。

【私立大学医学部の入試方式】

 ①AO、推薦入試(2019年度入試募集人数:467名)

 私立大学医学部のAO入試、推薦入試は年々募集人数が増加【表⑤⑥参照】しており、2019年度も2018年度に比べて15名増加しました。

 AO入試、推薦入試では評定平均値の制限があり、大学ごとに3・8〜4・3の間で定められています。入試は適性検査と面接、小論文で実施されるところがほとんどですが、適性検査として一般入試と同じような学科試験を採用している大学が多く、小論文もやや手の込んだ問題が多いため対策を十分にとる必要があります。

 特筆すべきものは、国公立大学(前期、推薦)に合格した場合に入学を辞退できる藤田医科のAO入試と、他大学との併願が可能な近畿の推薦入試です。特に近畿は出願に際して評定平均値の制限もありませんので、現役または1浪生はぜひ受験したい大学です。

 ②センター利用入試(2019年度入試募集人数:425名)※センター一般独自併用等を含むセンター利用入試は一次試験としてセンター試験を課し、その合格者に対して面接や小論文などからなる二次試験を課すという入試方式です。一部の大学ではこれに加えて独自の学力試験を課します。

 センター試験で課される科目は大学ごとに異なり、英語、数学、理科(2科目)の3教科で受験できる大学から国公立と同じ5教科が必要な大学【表⑦参照】もあります。また、日本医科や順天堂などではセンター試験に加えて個別学力試験が課されます。また、帝京大学では英文読解の試験がありますので注意してください。

 センター利用入試は出願締め切りがセンター試験の前日までということにも注意してください。試験の点数を見てから出願するということができませんので、模試などの結果から点数を予想して受験することになります。ボーダーラインは80%後半以上と考えた方が良いでしょう。

 ③一般入試(2019年度入試募集人数:2666名)

 私立大学医学部の一般入試は、英語、数学、理科(2科目)の3教科が課される一次試験と、面接と小論文が課される二次試験により行われます。例外は東海大学と帝京大学で、東海大学は理科が1科目のみ、帝京大学は英語が必須、国語、数学、理科から2科目を選択して3科目で受験します。また、東京医科、東京女子医科、日本、聖マリアンナ医科では二次試験で適性検査が課されます。【表⑧⑨⑩参照】

 一般入試の受験校選びでポイントとなるのは、第一に基本問題〜標準問題を数多く解かせる大学か、応用問題をじっくり解かせる大学かという点です。英語であれば、英文解釈なのか、文法問題も含めた総合問題なのかという点もポイントになるでしょう。大学により全く異なりますので、自分の学力のありようとよく照らし合わせる必要があります。

 次は科目の配点と合格最低得点です。得意科目の配点の割合が高い大学を受験したくなりますが、そういう大学には同じ科目を得意とする受験生が集まりがちです。過去問を解いて合格ラインを超えることができそうかどうかを見極め、受験校を決めるとよいでしょう。

 最後に、一般入試はセンター試験の数日後から2月上旬までの非常に短い期間に行われます。そのため、この間は毎日のようにどこかの大学で試験があり、同じ日に複数の大学の試験が行われることも珍しくありません。受験校の組み合わせ次第では試験会場が離れているために長距離移動を強いられる場合もあります。また、同じ期間に二次試験も並行して行われるため、受験できない大学が出てくる場合もあります。移動距離を考えて受験校と受験会場を決めるようにしてください。


平野 晃康 プロフィール

 名古屋セミナーグループ医進サクセス室長を経て、現在は私立・国公立大学医学部に入ろう.com代表。医学部受験の指導と正しい入試情報の普及に努める。入試情報誌「私大医学部入学試験を斬る2013」(名古屋セミナー出版)を編集・執筆、医療系データブック(大学通信)にコラムを寄稿。

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