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2018/5 塾ジャーナルより一部抜粋

「学は光なり」地元の子どもの未来を照らして52年
塾に頼りすぎない、自立して勉強できる子を育てる塾へ

 

英数学院(神奈川県川崎市)代表 長江 広紀さん

 
     
 日本でも有数の人口増加率の高い地域、川崎市中原区で52年間「地元の塾」として愛されてきた英数学院。先代から託された子どもたちを「幸せにしないといけない」一心で、二代目は6年間走り続けてきた。その過程で新しい時代を生き抜く塾づくりの方向性が固まっていく。先代が磨き上げてきた「超少人数一斉授業」と「個別指導」の並立システムを最大限に生かして、「教えすぎない塾・塾に頼りすぎない子」を育てる。地元の人々に支持されてきた「面倒見の良さ」と、子どもの未来を拓く「自立学習」の両立を目指して、二代目は舵を取り始めた。

「塾長」と呼ばれる日まで

 「英数学院」のある川崎市中原区は、人口自然増が政令指定都市の中で最多(2015年)。近隣の武蔵小杉は高層マンションが林立し、若年世帯の人口流入・出生数ともに伸びている。一方、武蔵新城は「地元から離れない人、戻ってくる人が多い庶民的な町」。「英数学院」代表の長江広紀先生も地元愛は深い。地域の灯台として存在が確立していた「英数学院」を父・長江勝秋氏と共に支えてきた。

 「父は人望があり、子どもからも町の人々からも「塾長」と呼ばれ、慕われていた有名人でした」その勝秋氏が倒れて急きょ跡を継ぐ形になったのが6年前。途端に塾生がどんどんやめていく。ほとんどが「塾長」の教え子の子ども達。当時は電話が鳴る瞬間「今度は誰がやめるんだろう」と思いながら電話に出たという。現在の講師たちは先代の頃からずっと英数学院で教えるベテランばかりだ。

 「年上の方々ばかりで、やり辛い面もありますが(苦笑)、経験はあるので、父が倒れた時も皆さん自分の仕事をしっかりとやって下さった。本当にありがたかった」

 今春の卒業生は「塾長」から「ヒロ先生」の代になってもやめずに残ってくれた生徒たちだ。それは英数学院が52年続いてきた「面倒見の良さ」が、この6年間もしっかり継承され積み重ねることができた結果、と長江先生は分析する。

 「そこだけは外せません。近隣は塾も多いし転塾も多い。その中で英数学院を最後まで信じて通ってくれて感謝の思いしかないです」

 最近、長江先生は「塾長」と呼ばれるようになった。「恥ずかしい」と照れるが、父の最後の教え子が卒業し、「これからが勝負」と語る。「英数学院で育って今の自分がある。仕事をし始めてからは、子どもたちの成長を見るのがすごく楽しくて。『英数学院=父』ではなくこれからは=ヒロ。『自分のカラー』を打ち出すことが課題です」。

●運営のポイント

長年支持されてきた要因を見極め、その道を外さずに積み重ねる。

塾に頼り過ぎない、自立した生徒を育てたい

 英数学院は「超少人数一斉授業」と「個別指導」を並立、また成績上位者対象の「特別進学コース(Vコース)」を設置する。父・勝秋氏が30年以上前に始めた個別指導(生徒2対講師1)の対象は成績下位の生徒に加え、最近では「自分のペースで勉強したい」、「よりレベルの高い内容を」と個別を希望する生徒も多い。一斉授業との並立も可能で「臨機応変に選べるのが強み」と長江先生。Vコースは長江先生が提案し、14年前にスタートした。内申点アップ・英検準2級取得を目指し、課題図書を毎月読む「人間的にも成長できる」クラスだ。1クラス10人未満の「超少人数」で生徒ひとり一人に目が行き届く「面倒見の良さ」が英数学院の伝統。Vコースも成果がすぐに現れた。いま長江先生が目指すのは、「教えすぎない、自立して勉強できる塾」だ。

 「ある保護者から『子どもが塾に頼りすぎて、自分から勉強しようとしない。塾から一度離れます』とお電話があったんです。やっぱりそうか、と思いました」

 卒業後も子どもたちの人生は続く。塾への頼り癖ではなく、生徒が自分ひとりで逞しく生きていける力を育てなくてはいけない。いま長江先生は、子どもが自分の課題を見つけて自主的に学習に取り組めるシステム・カリキュラムを模索中だ。まず自分の授業から「生徒の自立」に向けた指導に転換し始めた。「努力ノート」もその一つ。先代からの取り組みだが「練習する単語・英文を全て自分で決めて練習する」やり方に変えた。さらに努力の成果を棒グラフにして「見える化」した。黒板の前で説明するより、生徒が自分で問題を解く作業の机間巡視に重点を置く。つまずきにいち早く気づき、自力で進める子にはどんどん先に進ませる。宿題や授業、教材作成の各場面で、「生徒が自ら考えて、結論を出させるように導く」指導方法に変えつつある。

●指導のポイント

指導と教材次第で「面倒見の良さ」と「生徒の自立」は両立できる

「塾でしか出来ないこと」個人塾だからこそ追求する

 長江先生の代で新たに始めたのが、生徒同伴の保護者説明会だ。今年2月の「来年度受験説明会」(中2・保護者対象)では、地元トップ校の新城高校OBで講師でもある卒業生が「目標を早く立てた受検対策を」、また全日本私塾教育ネットワーク副会長・鈴木正之氏が「夢は必ずかなう」というテーマで各々講演を行った。出席率8割、継続率100%と大成功。「目標を早く持たせて勉強に取り組む力を生む」も英数学院が目指す指導だ。

 英語が小学校教科になるにあたり、子どもの意識も変化してきた。「将来英語を使う仕事に就きたい」、「もっと話せるようになりたい」という声に応えて、小学英語クラスではネイティブ講師による映像教材「英語MORIMORI(もりもり)」を導入。授業の合間に行うと英語への拒絶感が和らぐという。教科書内容の他に能力開発的な教材導入も検討している。「学校でわからないところを教えるのは塾の使命だが、もっと『塾でしか出来ないこと』を追求したい」からだ。塾経営・運営で大きな力になっているのが「私塾ネット」(長江先生はエリア関東総務部長)や全国学習塾協会・AJCなどの勉強会・会員同士の繋がりだ。

 「塾経営者として、人をまとめる力、組織を動かす力、保護者対応、子どもとの接し方、全てが勉強不足。勉強会では自塾の良くない部分にも気付けるし、他塾の先生方の細やかな気遣い・心配りを見ているだけで勉強になります」

 いまの心境は「辛さ半分、楽しさ半分」。後者について聞いてみた。

 「『自分次第』ということ。英数学院の未来は自分の舵取り次第。だから自分が一番変わらないといけない。自分が変われば周りも変わる。僕は、父が作った英数学院の風土、勉強だけではなく人間的な絆も深められる、卒業後も付き合える関係を築ける、この風土が大好きなんです。その灯を消したくない。消えたら悲しむ卒業生が、この町にはいっぱいいますから」

●運営のポイント

他塾との交流、地域との絆を深めて、外からの視点で自塾を磨くヒントを掴む


長江 広紀氏 プロフィール

 1974年生まれ。44歳。生まれも育ちも川崎市武蔵新城。下町風情の残る町をこよなく愛する。地元住民から「塾長」と呼ばれ慕われてきた父・長江勝秋氏の跡を継ぐ二代目。この6年間は「辛さ半分、楽しさ半分」と語る。若い頃の夢はシナリオライター。映画に喩えるなら、主人公は偉大な父を乗り越え、自分のカラーを打ち出した塾作りに挑むクライマックスの場面。「ハッピーエンドになると良いんですが」と笑う。

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