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中学・高校受験:学びネット

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青山学院中等部

 
  新校舎完成で、新時代に活躍する人材を育成
ダイナミックに自発的に学ぶ
「教科センター方式」
昨年4月新校舎のT期工事が完了し、新しい授業方式「教科センター方式」を導入した青山学院中等部。生徒が教室で先生を待つのではなく、教科毎の専門エリアへと移動する新しいスタイルの学びが注目を集めている。 クラスや学年を超えた自由なコミュニケーション空間から生まれる「自発的な学びこそ、これからの時代に求められる」と中等部部長の敷島洋一先生。その狙いについてインタビューした。

部 長: 敷島 洋一
住 所: 〒150-8366 東京都渋谷区渋谷4-4-25
電 話: 03-3407-7463
交 通: 東京メトロ各線「表参道」駅より徒歩7分
生徒数: 768名
ホームページ: http://www.jh.aoyama.ed.jp

 

図書館&博物館のようなメディアスペース

 青山学院中等部の生徒は登校すると、まずロッカールームとなっている「ホームベース」に行く。そこで身支度をし、教室で担任の先生から連絡事項を聞いた後は、教科書や資料を持ってそれぞれの教科の専門エリアへと向かう。これが今、青山学院中等部で行われている「教科センター方式」の授業スタイルだ。

 生徒が移動する授業方式は欧米では一般的だが、全教科で実施している学校は日本では珍しい(現在U期工事が進行中。新礼拝堂と図書館は2019年1月より運用開始)。

 さらに学びをより深いものにしているのが、専門教室に隣接する「メディアスペース」だ。そこには各教科に関連する書籍や展示物が並んでおり、まるで図書館や小さな博物館のよう。授業の合間や疑問がわいた時に、ここならすぐに調べ物ができる。

 教室の扉は開放でき、教室とメディアスペースをつなげて、より広いスペースにすることも可能。グループ学習用のテーブルも用意されており、生徒が自分たちで考え動く、ダイナミックなアクティブラーニングが展開されている。

 「今、世界的に大きく教育が変わり、自発的な学びが大切と言われています。教科センター方式の校舎はそれを実現できる環境と考えています」と中学部部長の敷島洋一先生。

 各教科のメディアスペースも、教科の特性に合わせたユニークな作りとなっている。数学のメディアスペースの壁を彩るのは、自然対数や円周率などの数字をカラフルにデザインしたもの。掛けてある時計の文字盤には数式が並び、その答えは12や6の時刻を表している。国語のメディアスペースには畳が敷いてあって百人一首もできる他、理科のメディアスペースには動物の剥製、中学3年間で使用する実験器具がズラリと並ぶ。カブトムシの幼虫も育てており、ベランダにはビオトープを作る計画も進んでいる。まさに生徒の知的好奇心を満たす空間が校内全体に広がっている。

生徒の力作を展示し学年を超えた学びを

敷島 洋一 中等部部長

 新校舎になって、生徒のレポートや作品が数多く展示できるようにもなった。中等部教頭の浦田浩先生は「メディアスペースには優秀な生徒のレポートやポスター発表を掲示しています。自分のレポートが貼り出されると嬉しく、『次はもっといいものを』とモチベーションアップにもつながっていますね」と話す。

 敷島先生は「下級生が上級生の展示物を見て刺激を受けたり、上級生が下級生の作品に感心したりと、学年を超えて大きな学びができることは、本当に素晴らしいことだと思います」と嬉しそうに語る。

 また、大学院までを擁する総合学園の強みを生かし、大学の理工学部で最初に学ぶレポートの書き方を中学生向けに易しくして掲示している。中学時から本格的なレポートの書き方を学ぶことで、大学の授業へとスムーズにつなげていきたい狙いもある。

 「これからの時代は仲間同士で課題を見つけて探求し、深く広く学び合うことが必要になってきます。学び続ける力を持って、社会に出ていけるよう、生徒を育てていきたいと考えています」と敷島先生は話している。

一人ひとりがかけがえのない大切な存在

 「同校の良さは中高6年間、大学まで含めれば10年間一貫した学びができることです。高校受験や大学受験によって、子どもたちの個性の芽を摘むことなく、才能を伸ばしていくことができます」と敷島先生は話す。

 受験を目標にしている学校生活では、勉強のできる生徒だけに光が当たりがちだ。しかし、同校ではクラブ活動を頑張る生徒や、好きなことに打ち込む生徒も生き生きと学校生活を満喫している。それは、キリスト教の教えに基づき「一人ひとりがかけがえのない大切な存在」であることを、先生たちが日々丁寧に伝えているからだ。

 「教師も生徒も一人の人間としては対等な存在です。教師が上、生徒が下ではありません。教師も生徒の言葉に耳を傾け、一人ひとりを認め合う。だからこそ、生徒の表情が明るい。『学校が楽しい』『学校に行きたい』という生徒が多いのは、そのためだと自負しています」

 浦田先生は「一貫校ではありますが、中等部・高等部がそれぞれ独立している点が良いと感じています。校舎も別ですから、上級生は高校生に頼ることなくリーダーシップを発揮することが求められます。本校は行事が多いのですが、700人を超す生徒をまとめることは、生徒たちにとっても貴重な体験だと思います」と話す。

 OB、OGとの絆も強く、同窓会の活動も活発な同校。文化祭の前には卒業後25、50、60年を迎えた先輩方を招いてお祝いの会を開催している。中学生と40、65、75歳の卒業生が一緒に礼拝を行い、讃美歌では若い声と先輩たちの声が重なり合う瞬間は、歴史ある同校ならではの感動のワンシーンだ。

 敷島先生は受験生や保護者に向けて「まず、学校に足を運んでいただき、実際の生徒たちの様子を見ていただきたい。皆、元気で活発な子どもたちですし、失敗してもいいから自分たちで考えてチャレンジする、そんなダイナミックさがある学校です。偏差値だけでは分からない校風を感じていただきたいと思っています」とメッセージを送っている。

 
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