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2017/5 塾ジャーナルより一部抜粋

セミナーレポート わかば塾に学べ!
自由な演習スペース「アカデミックカフェ」を新設
生徒同士の「教え合い」で早くも効果が現れる

     

わかば塾(広島県福山市)
塾長 下岡 輝也さん

広島県福山市出身。65歳。大学卒業後、自宅で生徒に勉強を教えたのをきっかけに、塾業界に入る。1976年、わかば塾を開設。当初は、小・中学生を対象に英・数・国3教科のみだったが、1986年に福山の住宅地に移転。口コミで生徒が次第に増え、現在は小・中・高生を対象に5教科を教えている。5年前に大学院の修士課程に入学し、教育心理学の修士号を得るなど、教育に対して果敢に取り組んでいる。子どもとの触れ合いを信条に、温かい学び舎で自主性のある生徒を育てている。

 広島県福山市の閑静な住宅街にある「わかば塾」。今年創立41年目を迎える地域密着型の塾である。生徒は小学生から高校生まで250名。近づく大学入試改革や学習指導要領の改訂を控え、この春から「集団個別型授業」を本格的に導入した。従来の集団授業に加えて、個人ベースの演習と、生徒同士の教え合い、学び合いを通しての協同作業など。これらを融合させたスタイルへと切り替えた。授業日数を減らし、その分、自学自習の時間を増やしていく方針だ。生徒の「自己教育力」を高めることによって、自立性の高い生徒を養っている。

集団個別スタイルを始めて
生徒の姿勢がガラリと変わった

 昨年11月に校舎を全面改装したわかば塾。4つの特色ある教室が話題を集めている。一斉授業用の教室を始め、電子黒板を設置した視聴覚教室、個別ブースの自習室。中でもユニークなのが「アカデミックカフェ」である。これは、授業で得た知識をもとに塾生が思い思いに演習するスペース。カフェらしく、部屋にはゆるやかなBGMが流れ、飲み物を飲みながらゆっくり勉強ができる空間だ。自由に読める本棚も設置されている。このカフェには講師が常駐しており、わからないことを質問したり、友達同士教えあったりもできる。いわば集団個別型の教室である。

 「アカデミックカフェができるまでは、生徒同士の交流はほとんどありませんでした。最初は“勉強に集中できるかな”と不安でしたが、フタを開けてみると驚くほどの盛況ぶり。生徒同士の“教え合い”が自然に生まれていったのです。それがきっかけとなり、塾生同士が仲良くなり、センター試験の前日には、高1生が高3生に“頑張ってください”とメッセージ入りのチョコを渡して激励してくれました。そんなことは初めてでした」と下岡輝也塾長。

 ある調査によると、今の子どもの7割がリビングや台所で勉強をする。自分の部屋があるにもかかわらず、家族の気配がする場所がリラックスできるという。そのため、大手住宅メーカーは子どもが使いやすいようにテーブルの高さを2cm下げたという事例もある。

 「私は若い頃から喫茶店が好きだったのですが、今のような騒々しい社会では、子どもにも『第3の居場所』、くつろげる場所が必要だと思います。心地良い空間で勉強してこそ、知識を熟成していけます。最近は個別塾が流行っていますが、個別ではどうしても人とのかかわりが少なくなってしまう。人とかかわっていくことで、人間関係も学んでいけると思う。そういう意味で思い切ってアカデミックカフェを作ったのです」

 従来の職員室も廃止した。昔のように紙ベースの授業ではなくなった今、講師もパソコンがあれば、どこでも仕事が可能だ。こうなると、職員室はデッドスペースでしかないと生徒用のスペースに改装した。講師はアカデミックカフェや教室に頻繁に出向き、生徒に接している。おかげで講師と生徒の距離がグッと縮まった。

●指導のポイント
集団個別指導用のカフェを新設。リラックス空間で演習を繰り返し行う

40年続く
家族のようなつきあい
講師、塾生、OBの交流も盛ん

 創立は1976(昭和51)年。当時、教員をしていた下岡塾長の母親が「クラスに勉強ができない生徒がいるので見てほしい」と持ちかけたのが始まり。大学を卒業したばかりの下岡氏は、自宅で子どもに勉強を教えるようになった。

 「最初は生徒2人でした。当時は今のように学習塾がたくさんなかったんです。でも、子どもの数は多かった時代、困っている親御さんが大勢いました。自宅の一室で始めたものですから、今もその延長線上のような感じですね(笑)」

 わかば塾では、創立当初から合宿を行っている。合宿といっても勉強ではなく、遠足旅行である。最初の頃は瀬戸内海の島に渡り、知り合いのお寺に宿泊して海水浴を楽しんでいた。今は日帰りでテーマパークなどに行っているが、40年変わらぬ行事として続けている。

 「生徒たちは、泊まって夜にワイワイと話すのが楽しみなようでした。OBが進んで手助けしてくれましたし、昔の子どもは自主性が高かった。集団で出かけても困ることはなかったです」

 また、正月とお盆には塾長の家で交流会を開くのもずっと続く伝統だ。特に告知をしなくても、楽しみにやってくるOBが多く、毎回2、30人は集まるという。

 「私も毎年楽しみにしています」と笑うのは、教務部長の藤原浩次先生。わかば塾の講師は現在8名だが、そのうち5名までが塾の卒業生である。

 「この塾に育ててもらいました。塾長はダメなときは怒ってくれますが、基本は講師や生徒を自由にしてくれます」(藤原先生)
 こういった家庭的なムードが評判を呼び、わかば塾は口コミで入塾する生徒が大半。今までほとんど募集活動を行ったことはなかった。

●指導のポイント
遠足や交流会で現役生とOBが交流。世代を超えた“教え合い”を続けている

すべての子どもに平等な教育を
学習支援ボランティアも実施

 わかば塾では、通塾していない小・中学生を集めての学習支援ボランティアも行っている。福山市教育委員会の依頼で、毎週木曜と第2、4土曜に、地域の子どもへ学びの場を提供している。

 「さまざまな事情で塾に通えない生徒にも来てほしいんです。どんな立場の生徒も平等に教育を受けられる社会が当たり前。その一助になればと思っています」

 塾長は、還暦を迎えた年に大学院の修士課程に入学。教育心理学を2年間にわたって学び、修士号を獲得するなど、果敢に教育に取り組んでいる。また、アカデミックカフェを活用して、地域の大人たちの学ぶ場を作る計画も進めている。文化人を招いての講演会やカルチャー教室を行う予定である。

 「文化の発信基地でありたいと思っています。これまで福山市にはなかった新しいスタイルの塾として、地域にも貢献していきたいです」(下岡塾長)

●運営のポイント
ボランティア活動や大人の学び場を作り、地域の活性化にも貢献していく

 

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