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中学・高校受験:学びネット

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2017/3 塾ジャーナルより一部抜粋

ズームアップインタビュー この人に聞く120
毎年2桁成長を維持
誠実かつ科学的なアプローチが可能にする付加価値

     

株式会社 スプリックス
取締役副社長 常石 博之さん

 生徒数数万人規模の塾として、業界トップクラスの成長率を誇る個別指導塾「森塾」とAI(人工知能)を搭載したタブレットによる自立学習「RED」を中核事業として運営する総合教育企業、株式会社スプリックス。その理念は「良質な教育サービスを提供することで、世界中の人に『人生の新たなステージ(春)』を届けること」である。成長の根幹を支えるのは、ITを駆使した科学的アプローチから生み出されるシステムの構築と、情熱に裏付けられたマネジメント力。先進性や斬新さで他の追随を許さない「教育コンテンツ」や「サービス」の開発と運営について、取締役副社長の常石博之氏にインタビューした。

圧倒的な伸び率と
一教場あたりの生徒数は日本一

── 貴社は今年で20周年を迎えられます。創業時の教育理念と、総合教育企業として展開している業務内容についてお聞かせください。

常石 20周年には特にこだわっていません。そういえば今月(取材時1月)で20周年でしたね。弊社は1997年に創立し、「良質な教育サービスを提供することで、世界中の人に『人生の新たなステージ(春)』を提供したい」と考えている会社です。業務内容は、大きく個別指導事業、教育コンテンツ事業、生涯教育事業の3つに分かれます。

 個別指導事業は、「森塾」と自立学習の「RED」。教育コンテンツ事業としては、個別指導用教材「フォレスタ」シリーズの制作と出版、自立学習用映像教材「楽しく学べるシリーズ」の開発、読書教育プログラム「グリムスクール」の運営などです。また、生涯教育事業として「東京ダンスヴィレッジ」の運営が挙げられます。

── 本社は新潟ですが、東京に進出しても、森塾のコンセプトは変わらず?

常石 森塾の最初の教室(現・本社)を97年に新潟県長岡市で開校。それから8年弱、オペレーションが固まってきたため、首都圏に進出しました。

 大手進学塾では、合格実績を出すために、ハイレベルのクラスを指導能力に長けた先生が担当することが多いようです。しかし、森林がさまざまな生命を見守るように、森塾は習熟度で区別するのではなく、多様な生徒の個性や能力を尊重し、一人ひとりを大切に育てていきます。教育理念は「楽しく通えて、成績が上がる塾」で、教室も森をイメージする空間デザインを意識しています。

── その森塾は、成長率の堅調さでは圧倒的な伸び率です。現在の教室数と生徒数を教えてください。

常石 2016年12月末の時点で、全国に86校舎。生徒数は2万4,961名です。1教室あたりにすると、約290名となります。一般の個別指導塾は1教室あたり100人弱、80名と仮定しても、弊社の集客力は3・5倍。一教室あたりの生徒数では日本一の実績を誇ります。企業としても毎年、前年度比2桁成長を維持しています。この成長を可能にしているのは、仕組みの強さです。

ど真ん中のニーズで愚直に満たす
唯一無二な「教育コンテンツ」で差別化

── 仕組みの強さを具体的にいうと、どういうことでしょうか。

常石 一言でいうと、「ど真ん中」のニーズを正面からとらえ、「成績を上げる、楽しく通える塾」にするために、誠実かつ愚直に取り組むということです。

 私たちは、公立の小・中・高校に通うミドル層の生徒の成績アップに貢献したいという思いが強い塾です。つまり、学力中間層の「学校成績向上」。1年後の入試より3週間後の定期テストが心配な生徒の「ど真ん中」のニーズである「成績を上げること」に力を入れています。

── 個別指導での成績アップを目指すというのは、当時としてはめずらしいですね。

常石 森塾の授業は、講師1人に対して生徒2人という個別指導スタイルです。1科目につきプラス20点を目指す。成績という目に見える成果を上げ、やればできるという手ごたえをつかませる。成績を通じて得た自信が、その子の将来の選択肢を拡げてくれるからです。

 万が一、2学期以内に成績が上がらなければ、残りの3学期目の授業料を免除します。入塾後に納得できなければ、全額お返しする「全額返還制度」もあります。

── 保護者にとっては、嬉しい制度です。

常石 こうしたシステムが保護者の安心につながり、口コミで生徒数が伸びてきました。クラスに成績が上がっている生徒が一人か二人いたら「最近、成績が上がっているけど、どうしたの?」って聞きますよね。成績が上がって楽しいから、生徒は集まってきます。

 私たちは、生徒の成績を上げるという成果の対価として、お金をいただいています。

── 個別指導の場合は、講師の確保が大変じゃないですか。

常石 はい、とても苦労しています。特に創業の地である新潟県長岡市は、総合大学を有しない地域であるため、優秀な大学生アルバイト講師の人材確保が大きな課題でした。そこで、この課題を解決するためにどうしても必要だったのが、教務システムのパッケージ化です。

 弊社では、研究開発チームが独自に開発したオリジナルテキストを使用しています。日本で初めての指導マニュアル付き個別指導用教材「フォレスタ」です。フォレスタシリーズは、誰が教えても一定レベル以上の教務力が身に付くという仕組みが特徴です。アルバイト学生の指導能力にかかわらず、生徒が満足する指導方法を身に付けた講師の育成ができるのです。

── フォレスタシリーズは大変な人気です。

常石 このフォレスタシリーズ開発には、かなりの時間と費用を費やしました。例えば、力のある講師の行動記録を分析してパーツに分解し、数々の実験を通して、成果につながる行動とそうではない行動に分け、最終的に一番結果が出る行動をパッケージにしてマニュアル化。大量のデータを溜めて、リアルタイムに分析し、細かな改善を積み重ね、精度を磨きました。

 おかげさまで、多くの個別指導塾で採択されており、多くの教材会社さんから類似商品が出版される中、現在でもトップシェアを誇っています。

── 吉本興業さんとコラボレーションされたシリーズも開発されていますね。

常石 「楽しく学べる学習DVDシリーズ」です。経済的、時間的にも5科目を習うのが難しいという中学生が、ネットで学ぶ映像教材です。テレビでもおなじみのお笑いコンビ(吉本興業/ロザン:京都大学)等の楽しい授業が学習意欲を高めます。

 「楽しく通って成績を上げる」ためには、まず、教材を見てもらわないといけません。しかし「見る」という行為自体にも個人差があり、教材を見る意欲のない子には、まずは見てもらうところから始めないといけない。そのためには映像自体に力を持たせる必要がありました。例えば、1画面に出すテロップの文字数や入れ方、BGMの編集の仕方、画面の展開の仕方など、この教材にはテレビのバラエティ番組を作るプロの視聴率獲得技術が詰まっています。決して奇をてらったわけではありません。

「弱み」を「強み」に変える逆転の発想
「RED」を「森塾」との競合

── 今後、個別指導塾としての形態はどうなっていくと思われますか?

常石 首都圏に進出してから10年以上経ちましたが、相変わらず森塾としての売り上げ状況も堅調です。これからも、学校の成績を上げる楽しい塾であり続けることには変わりないです。

 ただ、今後、講師の確保は相当厳しくなると思います。我々が首都圏に進出したのは2004年。少子化が進み、既存の大手進学塾が台頭するという逆風の中でも、着実に在籍者数を増やしました。一方で、講師採用という面においては、景気後退もあり、ラッキーな追い風が吹いていたのです。しかし現在は、東京オリンピックも控え、首都圏の有効求人倍率が2倍となる中で、講師の採用が難しいというのが現状です。

── そういう意味では、2010年から始められた自立学習「RED」のフランチャイズ事業を精力的に進めておられます。

常石 社内でも個別指導への漠然とした危機感はありました。「弱み」を「強み」に変えて作ったのがREDです。人工知能により生徒の状態に合わせて解説自体を変化させたり、演習問題を出し分けることができるタブレット教材です。

 REDは一人の先生(教室長)がいたら学生講師は不要です。さまざまなことが効率化されていますので、損益分岐点も生徒数20〜30人。サービス業のFC化は一般的に難しいとされていますが、REDの競争力の源泉はこのAIシステムですから、システムは弊社が提供して、教室長はいろいろな企業から出し合うことで、短期間で大きく拡大させたいと考えています。弊社の中核事業である森塾ともREDを競合させ、妥協なく最善のものを目指したいと思っています。

── 今後の取り組みについてお聞かせください。

常石 今までと変わらず、地に足をつけて誠実なサービスを科学的に検証し、提供したいということです。

 そのためには、今後、森塾本体でいうと、IT化をさらに加速させます。弊社では、事務処理や経理等をデータベース化したことにより、人件費や事務処理コストを大幅に削減できました。最近では、講師の管理や進度の管理もタブレットを見ながら対応しています。これにより、講師の指導効率自体が向上することはもちろんですが、さまざまな指導データが収集・分析できますので、よりスピーディにアクションに落とし込むことができます。

 このように弊社では、現状の問題点一つひとつに誠実に向き合い、地道に検証を続け、愚直に改善してきました。これからも、付加価値を高める活動を一歩一歩積み上げ、その結果として「最低でも日本一、できれば世界一」を目指す総合教育企業でありたいと思っています。

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