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2017/1 塾ジャーナルより一部抜粋

[スペシャル]
教育と地域に貢献を続けた60年に国家が感謝を表した受章

石井正純先生
瑞宝単光章受章記念祝賀会 開催

  2016年11月20日(日) ホテル日航大阪  
     
 個人塾「帝塚山泉の会」を開塾して60年。塾外でも、院内学級ができる以前から病院内で入院中の子どもたちにも勉強を教え続け、子どもたちと学び続けてきた石井正純先生。一方で、地域での活動も広く、保護司や国勢調査員として積極的に多くの人にかかわり続けて来た。その功績が認められ、今年度瑞宝単光章を受章。その栄誉をたたえるため、私塾関係者が集い、記念の祝賀会を開催した。

発起人(50音順)
荒川 雅行氏 / 安藤 大作氏 / 稲葉 秀雄氏 / 津田 譲氏 / 鳥枝 義則氏

石井氏をたたえる
お祝いの言葉

 司会は発起人の一人であり、全国学習塾協会常任理事の荒川雅行氏。石井正純氏の受章の栄誉をたたえ、会の進行を務めると語った。

 祝賀会開催の挨拶に立ったのは、関西私塾教育連盟の鳥枝義則理事長。自身が今回の発起人の一人であり、「石井先生が全国学習塾協会の会長をされていた際に、理事に任命された後輩にあたります」と語り、石井氏が60年以上の長きにわたり塾で成功を遂げただけでなく、全国学習塾協会での会長職も無事に務め上げたことに触れた。

 「以前、とある塾で大きな事件が起きたとき、全国学習塾協会の会長だったのが、石井先生でした。マスコミが騒ぎ、塾が標的になっていた際、会長の立場でインタビューを受けられたのですが、そのときに大多数の塾がどれだけ生徒のために頑張っているのかを切々と語り、マスコミの質問にも真摯に答えられたのです。そのおかげで、マスコミや世間の塾に対するパッシングは収まり、多くの塾が通常通りに生徒たちと向き合うことができるようになりました。そんなふうに、塾のため、生徒のために活躍してこられた石井先生の受章を、我々皆が非常に嬉しく思っております」と笑顔で言葉を綴った。

 その後、乾杯の音頭を取ったのは、全国学習塾協会現会長の安藤大作氏。業界初めての受章となったことに対し、塾関係者が大きな勇気と希望をもらったと喜びを語った。さらに「塾業界で頑張っているすべての人間の誇りとなる受章です」と告げ、感謝と祝福と尊敬の気持ちを込めた乾杯に、出席者全員が大きな声で唱和した。

 また、今回の記念式は、全国学習塾協会九州・沖縄支部での記念式典が重なってしまい、数名が参加を断念することになった。そのため、代表として同協会の常任理事である野中績宏氏が記念品を石井氏に謹呈された。

 その他、多くの祝電も到着。英進館館長の筒井勝美氏は「石井先生が全国学習塾協会会長時代、共に理事を務めました。その真面目で穏やかで粘り強い仕事にいつも勉強させていただいたものです。今後もさらなるご活躍を期待しております」と言葉を寄せた。

生徒とともに歩んだ60年

 石井氏が塾にかかわったのはまだ20代のとき。「帝塚山泉の会」を開塾し、80代になる現在までの60年以上、塾業界で生徒指導に携わってきた。教えた生徒は延べ5,000人以上。卒塾生の子や孫世代が石井氏を慕って、同じ塾に通うことも少なくない。それは、石井氏が単に勉強だけを教えるのではなく、生徒やその保護者としっかり向き合い、知識だけに止まらず、心の成長にも手を貸してきたからだろう。創立60年を期に一度は塾の幕を引こうとしたが、地域の保護者たちから寄せられた「今後も子どもをお願いしたい」との声をむげにできず、町内の子ども会に属している小4生以上限定の無量塾を再開。あっという間に20人以上の生徒が入塾したほどだ。

 「生徒を教え、生徒から教えられ、生徒と共に歩んできた60年でした」と石井氏は語る。

 また、関西私塾教育連盟にも加盟。昭和46年には入院中の子どもたちに勉強を教えようと、国立大阪病院(現:国立病院機構大阪医療センター)で教室を開講した。まだ院内学級が無かった時代、病で障がいが残った子や、当時、治らないとされていた病気の子も教え、必死で生きる子どもたちから学ぶ心の尊さも教わったと石井氏は言う。この病院教室は、院内学級が多くの病院で取り入れられるようになるまで、実に30年にわたって続けられた。

 さらに、塾の周辺地域にもかかわっていこうと決め、国勢調査員や町会長、保護司などの仕事にも積極的に参加を続けてきた。その姿勢が今回の受章につながることになる。

かけがえのない体験

 役所から過去の話を聞かせてほしいと言われたのは、2016年4月中頃。その段階では石井氏は受章の話を何も知らなかったが、塾関係者からは早々に『受章決定のお祝い』の連絡が入ったという。その後、9月の中旬に役所から叙勲の話がもたらされ、10月末、内閣の閣議決定で叙勲が決定。11月に受章という運びだった。

 受章当日、石井氏はたくさんの写真や動画を撮影しており、その写真を見せながら、受章の喜びを会で発表された。

 「当日は担当大臣による伝達式が行われました。その後に用意されていた車両で皇居へ移動したのです。滅多に見ることができない宮中でしたが、それは豪華な内装の部屋に案内され、手入れが十分に施された美しい庭園を見ることもできました。そして、我々が待っていた部屋に天皇陛下が入られ、順にお言葉をかけていかれたのです。なぜでしょうね、陛下のお姿に自然と注目し、心が高揚してしまうのです。とてもかけがえのない体験をさせていただいた日でした」

 写真の紹介後には記念祝賀会への感謝を告げ、「ここに居られる方々をはじめ、連盟や協会などで多くの先生方と出会っていなかったら、塾を続けていなかったかもしれません。皆さまのおかげで、塾や地域の世話にかかわることができ、それで瑞宝単光章を受章できたことは、本当に嬉しく感じております」と言葉を締めくくった。

 その後、全国学習塾協会・稲葉秀雄専務理事から花束が贈られ、会場は大きな拍手に包まれた。

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