生徒募集はHPよりも
チラシが有効
「この春、数学が得意教科にかわります!」
今春、3月と4月に3回に分けて3万部を折り込んだ桜進学塾のチラシのキャッチコピーだ。B4サイズ表面がフルカラー、裏面は1色にしている。地方での、しかも個人塾が出すチラシでフルカラーは珍しい。橋口塾長は「この地域は田舎なので、HPよりもまだまだチラシのほうが効果大です」と話す。
数学をテーマにしたのは、「単純に成績を上げやすいのと、生徒たちから地元中学の指導法がわかりにくいと聞いていたからです」と続く。
実際、いつも平均点前後でつまずく生徒だったが、自信を取り戻せるように励ましながら指導をしていくと、30点アップしたなどの例が多々ある。徐々に目標値を上げながら指導していくのが橋口塾長のやり方だ。
今回のチラシでは30人近くの問い合わせがあり、15人が入塾しているというから結果は上々だ。
チラシの内容を簡単に紹介してみよう。まずキャッチコピーで目を引く。続いて「部活ばかりで勉強をしていない」「試験前なのにずっとスマホをみている」など、いま保護者がどのような不安を抱えているかが文章にあり、その不安を解消するためには、どうするべきか、数学に特化して具体的に紹介されている。
裏面には、数学を得意科目にするためのステップとして1〜5までのポイントがあり、第一希望高校の合格者たちの声もある。手に取ってみたいチラシだと記者は思ったが…。
反応が良かったにもかかわらず、橋口塾長にはチラシへの反省がある。
「裏面のポイントをすべて罫線で囲んでしまったので、訴えたいことの焦点が薄まってしまいました。これが反省点ですね」
すでに次のチラシ作成に向けて、意欲を見せる。
●運営のポイント
HPよりも反応のあるチラシ作成に力を入れる。キャッチコピーに注目させ、表面をフルカラーにして目立たせる
一斉指導時の授業をノートに
吉備とセットで学力アップ
橋口塾長は、塾歴25年というベテランだ。大学卒業後、地域の大手塾に勤務し、数年後に独立。開塾したものの、教室が立ち退きになり、現在の地に移転してきた。木造2階建一軒家を教室として、桜進学塾をスタートして4年目。小・中・高生を対象に塾長の他、映像授業のフォローとして2人のチューター(週2回交互に)が指導に当たっている。
今年度、同塾は良いことが続いている。
「4年目にして初めて良い実績が出ました。中3生16名全員が第一志望校に合格しました」と満面の笑みで話される。公立では長崎西、長崎東など13名、私立では海星、純心女子など3名で合格率100%だ。
高実績の元を正せば、最強のオリジナル指導にあると橋口塾長。昨年までは一斉指導と個別指導で対応していたが、今年度からは個別指導のみに統一した。併せて作成したのが、一斉指導時の板書授業の内容を反映させた、桜オリジナルノート、Sakura Campusだ。
「長年培ってきた私の指導ノウハウ、問題の解き方などをノート化に。個別指導になって、授業をやらなくなったことで、考えました」
オリジナルノートには教科書に沿った例題や定期試験レベルの問題があり、その解法のポイントも説明されている。生徒はそれを解いていくという流れだが、プラスアルファとして吉備システムを導入している。ノート内には吉備のバーコードが添付されており、Sakura Campusの例題が終われば、そのバーコードを読み取ることで、類題がプリントアウトされてくる仕組みだ。
生徒は完璧にその問題を把握するまで、問題を解き続けることになるが、最終的には「完了」となる。弱点対策として、この指導法は生徒たちには好評で、達成感もありメキメキと学力を上げていった。講習時にも他の教材に必ず吉備を付け足している。
「桜オリジナルノートと吉備システムはセットになっています。今では吉備なくしては運営できません」
●指導のポイント
オリジナルノートと弱点対策で生徒の学力を上げる
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