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中学・高校受験:学びネット

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2016/5 塾ジャーナルより一部抜粋

セミナーレポート ビガー野田総合学園に学べ
母娘で文武両道を応援する アットホームな総合学園

     

ビガー野田総合学園(大阪府大阪市)
塾長 豊田 朋子

昭和61年4月開校。
塾長のこだわり
・子どもたちは文武両道に頑張る力を育てる。
・メリハリをつけて、楽しく学ぶ。
・目標達成の喜びを感じる。
・塾長はいつも、いつまでも第二の母。

 英語で「活力」や「元気」を意味する“vigor”から名付けたというビガー野田総合学園。学習塾だけでなくピアノや英会話、書道教室、スポーツクラブなどを運営している。豊田朋子塾長は、高校時代に新体操で全国大会にも出場した「バリバリの体育会系」。ハードな練習と勉強の両立は当たり前。文武両道がモットーだ。指導は厳しいが、そこには生徒・保護者との厚い信頼関係がしっかり築かれている。

文武で選手への道を後押し

 3月初旬の土曜日、大阪市福島区の体育館では新体操の練習が行われていた。小学1年生から高校生まで30人ほどが指導を受けている。上級者グループは1ヵ月後に迫った発表会の練習だ。レオタード姿の生徒たちが、テンポの速い音楽にあわせてステップを踏みジャンプする。

 豊田塾長が姿を現すと、生徒たちは塾長の前に整列し、「お願いします!」と声を揃えて挨拶。どの子も背筋がまっすぐに伸びて、立ち姿がきれいだ。

 豊田塾長は、一人ひとりの顔を見ながら、「もっと爪先まで意識して全身を動かして」とアドバイス。「隊形がとれてないよ」とダメ出しするのは、豊田塾長の娘の橘安貴子さん。塾で教えるだけでなく新体操も指導する。

 練習は通常、豊田塾長の後輩で全国大会優勝の経歴を持つ講師が指導しているが、この日は日本代表選考会の審判の仕事で不在。その他、卒塾生2人も指導に入る。いずれも全国大会レベルの選手である。また、ときには元オリンピック選手が特別レッスンを行うなど、指導のレベルは高い。

 しかし、本格的に新体操の選手を目指すなら、強豪校に進学して毎日練習に励まなければならない。そんな子どもたちは塾のほうにも通い、中学受験を目指す。今年も大阪の強豪校に2人が特待生で合格した。しかも、新体操ではなく成績によって選ばれた特待生だ。特進コースである。

 「スポーツだけでなく、勉強も頑張るのがうちの方針」と豊田塾長。

●指導のポイント
文武両道を貫けるように、練習の合間に補習を設けるなど、子どもたちを全面的にバックアップする

定員は不定
講師の目の届く範囲

 ビガー野田総合学園の塾舎は、阪神野田駅前の5階建てビルである。1階は事務所で2階から上が教室。ピアノや書道など他の講座もここで開いている。新体操などのスポーツクラブは、塾舎から2分ほどの距離にある別館が練習場所だ。

 豊田塾長がビガー野田総合学園を立ち上げたのは今から30年ほど前。子ども対象のカルチャーセンターとして、当初からピアノやアート、クラシックバレエなど幅広い学びの場を提供していた。

 立ち上げてから数年間は子育てに忙しく、経営者として企画に携わるのみ。各教室はそれぞれ専任講師に任せていた。子育てが一段落した後、塾の授業に入るようになり、現在は塾と新体操をメインに運営している。

 塾は小学校低学年から高校生まで。高校生は卒塾生のみ受け入れている。授業形態は一斉指導と個別指導。授業を担当するのは、主に豊田塾長と娘の橘さんだ。橘さんは高校でも非常勤講師として数学を教えている。さらに徳島大学医学部の博士課程に在籍し、スポーツ医学の分野で博士論文に取り組んでいるところだ。講師はその他、卒塾生の大学生たち。大学生になると、塾の講師として戻ってくるサイクルができあがっている。

 生徒募集は毎年春に2回、新聞折り込みを合計で3万部入れている。しかし、入塾生のほとんどはクチコミか保護者からの紹介だ。堺市や平野区など遠方から通う生徒もいる。

 各学年ともに少人数が基本。どの講座も定員は指導者の目の届く範囲。生徒の学力幅が大きいときは、クラスの人数が少なくなる。中学3年生は原則として10人が上限だ。

●運営のポイント
クラスの定員を設けず、講師の目の届く範囲の生徒を受け入れ、一人ひとりをきめ細かく指導する

自己申告の
自学自習で達成感

 中学生のほとんどは、野球、サッカー、アメフトなど部活やクラブチームの練習があるため、授業開始を20時に設定している。練習が休みのときは17時頃に来て、自習室で自学自習。自習室は21時まで利用できるので、授業のない日も利用する生徒が多い。合間に書道やピアノを習う生徒もいる。他の講座も受講する場合は、塾の授業料の割引がある。

 生徒にとって一番のメリットは、部活や試合の予定と志望校や成績に合わせてカリキュラムを組んでもらえることだ。そのため、塾の時間割は複雑になり、補習も多くなる。少人数しか受け入れられないはずだ。

 それでも豊田塾長は、「合格実績は生徒の実績。生徒のためになることが、塾の実績」と言い切る。

 スポーツも子育ても経験した女性塾長ならではの生徒を見守る細やかな気遣いが、保護者の信頼を集めている。ときには生徒の体調変化に母親より先に気付くこともある。保護者面談が母親の人生相談になることも度々だ。卒塾後も良い関係が続き、口コミや紹介につながっている。

 塾の雰囲気は家庭的だが、指導は厳しい。課題は最後まできちんと仕上げさせる。練習中に脚にケガをして試合を欠場する生徒には、「よかった。勉強できるやん」とにっこり笑って塾に来させる。

 毎年9月の連休に実施する小学受験生、特進科・中学生・高校生対象の琵琶湖合宿は、勉強漬けだ。テーマは、苦手の克服。それぞれ課題を自己申告し、講師が指定する教材を持参。講師も大量のプリントを用意する。合宿中は自習が基本。普段から部活と勉強を両立させているためか、生徒たちの集中力は高い。スタミナもある。自主的に深夜まで勉強する生徒も少なくない。

 この合宿所には体育館も併設されているので、小学1年から成る新体操チームも参加する。食事と2日目のバーベキューは合同だ。新体操チームは規律が厳しい。小さな子どもたちが礼儀正しく、しっかりマナーを守っている姿を見て、塾の生徒たちは自然と感化される。また小学生も何かと手助けしてくれる中学生に感謝する。合宿を経て、生徒の意識が変わり、成績も伸びてくるという。

 「互いに学び合う合宿は私の自慢」と豊田塾長は顔をほころばせる。

●指導のポイント
自分で課題を設定させて、自学自習の習慣を身に付けさせる

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