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2015/5 塾ジャーナルより一部抜粋

セミナーレポート 寺西共育塾に学べ!
一人ひとりに合わせたオーダーメイド教育を実践 毎日やりがいを感じ、楽しく塾運営

     

寺西共育塾(香川県綾歌郡宇多津町)
塾長 寺西 小百合さん

鹿児島県出身。愛媛大学法文学部人文学科卒業。中学時代の英語の先生にあこがれ、英語教諭免許を取得したが、卒業後は携帯電話の会社に就職。接客業などさまざまな仕事を経験したのち、丸亀市で塾講師となり、退職後、昨年6月に「寺西共育塾」を開く。座右の銘は「Don’t be afraid of making mistakes」。趣味は旅行。

 瀬戸内海を臨み、古くは港町として栄えた宇多津町。現在は、転勤族も多く、子どもの人口増が期待される町だ。JR宇多津駅から北東へ2kmほどの地に昨年6月、幼児から中3までを対象とした「寺西共育塾」が開塾した。さまざまな職歴をもつ寺西小百合先生が1人で切り盛りしている。最初は1人だった塾生も順調に増え、8ヵ月後には25人になった。地元だけでなく丸亀市からも通塾しており、生徒はもちろん、お母さん方からも親しまれている。

さまざまな仕事を体験後
塾講師になり、開塾

 瀬戸大橋のたもとに位置する宇多津町。昨年6月に開塾した寺西共育塾は、宇多津のメイン道路のひとつである県道から少し入ったところにあるマンションと棟続きの建物の1階にある。

 塾長の寺西小百合先生は、英語の先生になりたくて、英語教諭免許を取得したが、大学時代にアルバイトで始めた接客業(携帯電話の販売)の面白さにとりつかれ、卒業後は、携帯電話会社に就職した。しかし、任されたのはショップ管理の仕事。2年で辞め、その後、他の接客業や放送局のADなどを経験し、結婚後、丸亀市に転居してから、塾講師の仕事に就いた。大学時代に、家庭教師をした経験もあり、塾も接客なのでやってみたいと思い、地元塾の講師募集に応募し、採用されたというわけだ。以来7年間、その塾の国語・英語・社会の講師として働き、生徒数を増やした実績がある。

 「最初は子どもが苦手でした。生徒に思い入れはなかったのですが、塾講師として働くうちにどんどん変わり、わが子のように思え、担当の生徒が学校でいじめられたと聞くと、お母さんと一緒に学校へ行きたいくらい。自分でもびっくり」と寺西先生。「寺西先生みたいな塾の先生になりたい」と言ってくれる生徒もいたほどだ。

 時期を同じくして、自己啓発セミナー等に参加し、独立したいという気持ちが強くなり、そして退職。まず、経営を学び、人脈を広げるため、住宅会社の営業の仕事に就き、満を持して開塾した。

 「この場所を選んだのは、すぐ近くに小学校・中学校・幼稚園、附属幼稚園があり、将来的に子どもの人口増が予想されていると聞いたからです」

 広さは14.35坪。現在、9席の机と椅子、3台のパソコンと椅子を設置している。

●運営のポイント
子どもの人口増が見込める地を選んで開塾

パズル道場と@willを導入
自分で考える力を育成

 寺西共育塾という塾名は「教えて育むのではなく、ともに学ぶ教育でないといけない」という信念から名付けた。開塾当時から、対象は幼児から中3まで。

 勤めていた塾を退職して以来、多数の生徒の保護者から「いつ開塾するのか」と聞かれていたそうで、まずは生徒1人からスタート。チラシは、開塾時に1回ポスティングしただけだが、その後、前の塾の生徒、口コミなどで、順調に生徒は集まり、8ヵ月後には25人に。しかも、一度に増やしたくないという寺西先生の意向により、3人が待機中と言う。1人ずつ入塾し、教室の雰囲気になじんでもらいたいと考えている。

 同塾では、パズル道場と@willの映像を取り入れている。

 「今の子どもたちに必要なのは、自分で考える力だと思います。パズル道場は、その力をつけてくれるので、小学生は必修にしています。いろいろな映像を見ましたが、@willが一番わかりやすかったので、導入しました。算数(数学)、理科、社会に利用しています」

 英語は一斉授業。国語は音読だけ一斉に行い、テキストを活用し、生徒が問題を解いたら個別に指導。映像を利用している科目でも、視聴が苦手な生徒にはテキストやワークブックを活用。一斉、個別、映像をミックスした授業スタイルとなっていて、それぞれの生徒に合わせて指導しているのが特徴だ。

 授業料の例を挙げると、週3回(1回60分)、5科目の中学生で月2万円(税別)に設定している。

 開塾以来、最近入塾した生徒1人を除き、全員の成績が上がっている。その1人の生徒についても、成績が伸びない理由がわかったので、間もなくアップするはずとのこと。先が楽しみだ。指導にあたっては、少しでも成績が上がったら「あなたが勉強したから上がったんだよ。先生は勉強法を教えただけ」と言い、生徒自身の力で伸びたことを強調する。コーチングを重視した指導に徹しているさまがうかがえる。

●指導のポイント
一斉、映像を適宜活用して、それぞれの生徒に合わせたカリキュラムを組み、一人ひとりにオーダーメイド教育を実践

生徒の成長を大人になるまで
見守れる塾でありたい

 寺西先生は、一斉授業の合間にも「なぜ勉強しないといけないのか」「なぜ夢や目標をもつべきか」といった話をする。そして、自身の体験をふまえてアドバイス。一方、生徒たちは、学校であったことをよく話す。いじめられていることなど、母親には言えないことを相談する生徒も多い。特に男の子がよく話してくれると言う。寺西先生が、生徒たちからいかに親しまれているかがよくわかる。

 同塾では、どちらかというと勉強よりも躾のほうに重きをおいていると寺西先生は言う。挨拶、靴をそろえる、飲み物をこぼさない、消しゴムのかすはゴミ箱に捨てるetc…。ルールも厳しい。電気魔法瓶とお茶、コーヒー、紅茶などはいつも用意されていて、一斉授業中とパソコンのところ以外では、自由に飲んでもいいことになっているが、1回でもこぼしたら、その学年全員がずっと飲めなくなるという決まりだ。折しも、取材前日にこぼした生徒が出て、4年生全員が飲めなくなっていた。

 寺西先生は保護者の方とよく面談を行っている。さまざまな子どもたちと接してきた寺西先生に、子育ての悩みを打ち明けたり、グチをこぼしたりするお母さん方も多い。そんな保護者の方たちは、塾のイベントがあると積極的に手伝ってくれるとか。

 開塾以来、思い描いていた塾の形を実現できている寺西先生は、「毎日やりがいを感じます。今日も楽しかったと思って、1日を終えています」と笑顔で語る。数字的には2年で塾生を100人にしたいという目標はあるが、それよりも「その子の成長を大人になるまでずっと見ていられるような塾でありたい」と願っている。現に今も、以前の塾の生徒が大学合格の報告にやってくる。生徒と保護者の心に寄り添い続ける寺西先生の人望によるものだろう。

●指導のポイント
しつけは厳しく、決めたルールはきっちり実行する
●運営のポイント
保護者との面談は密に実施。お母さん方といい関係を構築

 

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