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中学・高校受験:学びネット

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2014/5 塾ジャーナルより一部抜粋

大手学習塾の土俵に乗らず、「インディーの雄」を目指す
難関中学を狙わず、知的好奇心を高める授業を展開

  進学個別桜学舎 代表取締役・塾長 亀山 卓郎 氏  
     
 JR・山手線「日暮里」駅から歩いて7分、下町の風情が残る上野桜木に進学個別桜学舎はある。周囲はお寺や公園が多い地域で、住宅は少ない。マーケティングからいえば、塾を構えるには最も不利な場所だ。だが、設立7年目を迎える「進学個別桜学舎」は塾生19人でスタートし、一度も前年度割れを起こさず、現在、数倍以上の生徒数に達している。4階建て自社ビルを構える立派な地域塾だ。既成概念にとらわれない中学受験指導に、生徒・保護者から寄せられる信頼は厚い。その魅力に迫ると、中学受験の本質が見えてくる。

狙う中学校名を明示し
偏差値60までの塾と宣言

 「もともと妻がこの場所でFCの塾を営み、小・中学生を教えていました。私は千葉で中・高生中心の塾経営をしていたので、結婚を機に塾を合体させた形で、小学生から高校生までを教えるようになりました」と塾長の亀山卓郎氏。

 千葉では高校受験と大学受験を中心に指導をしていた。地域柄、中学受験が最上位(難関中学)を狙う生徒の特別な受験であったためと話す。しかし、東京に塾を移し、中学受験を取り巻く環境の違いに認識を新たにする。千葉に比べ、圧倒的に学校数が多く、中学受験へのニーズも多様だ。最上位の受け皿だけでなく、中堅以下を希望する生徒も多いことがわかった。私学の教育方針に惚れ込んで、入学を希望する保護者もいる。問題はいかに大手塾との差別化を図るのかということだった。

 「トライ&エラーを重ねて取り組んできました。大手と遜色ない指導力をアピールするメジャー志向とは違い、我々はインディーです。既成概念にとらわれない受験指導で存在価値をつくってきました」と亀山塾長は胸を張る。

 目指す教育は、「知らないことを知る」「知識欲に燃える」。歓びを教えること、それが自らの教える喜びでもある、と明快だ。大手塾の土俵に乗って最上位を狙えば、塾も生徒・保護者も疲弊すると断言する。塾長自ら制作する折り込みチラシ、保護者への面談で塾の特徴をしっかり説明して、「偏差値60以上のお子さんの入塾はお断り」と宣言し、狙う中学校名を明らかにしているのが潔い。

 その対象の絞り込みが功を奏し、開設当時19人だった塾生が数倍になった。塾生が増えると、より多くの生徒の意見、保護者の考え方に耳を傾けることができる。生きた情報が増えると時代の潮流を敏感に感じることができ、重要な判断材料となるそうだ。中学受験熱も一時よりは冷めているという兆しを感じるという。反面、小学校低学年の入塾が増え、小学生英語にも問い合わせがあるという。

ものごとの本質を教え
知的好奇心を高める授業

 桜学舎の中学受験指導は一斉で、小学5・6年生が対象。2年以上の受験勉強は息切れを起こすという考えからだ。5年生の1学期は算・国・理・社の4コマ(週3回)、2学期は難しくなる算数を1コマ増やし、6年生になるとさらに演習の時間を加える。

 演習は塾長が担当する授業で、毎回サプライズの仕掛けがある。例を挙げると、立体図形を作り、3次元の感覚を養う。プラモデル作りの機会が少なくなった子どもにとって新鮮だ。また、夏合宿に行く越後湯沢の地形図を土地利用で色分けし、現地で確認するという体験学習もある。分数は解答のノウハウでなく、それがどんな意味をもつのかを掘り下げて教える。その場限りの知識でなく、本物の知識に触れると、子どもの顔はパッと輝く。

 「ものの本質に迫る機会は、実は身の周りや実社会に満ちています。机上の知識に終わらせず、知的好奇心を高める授業をしたい。それができるのが、インディーのいいところです」と会心の笑みを浮かべる。

 通塾エリアはどちらかといえば文京区寄りで、根津、谷中から通う生徒が多い。根津や千駄木にもいくつか塾があるが、上野桜木は当塾だけになった。

 「小さな塾が生き残れないのは、業界的にも良くない傾向です。ファミリーレストランばかりで、オーナーシェフの店が消えてしまう地域には活力がなくなります。中学受験熱も冷めかねない」と警鐘を鳴らす。学びの楽しさに重きを置く塾、目標に向かって突進する塾、教育に対する価値観のぶつかりがあってこそ、教育文化が育つのだと。

 そのためにも、「この塾でなきゃダメだ」と指導方針に賛同してもらえる、真のファンづくりに邁進しているという。ブログや「上野桜木通信」で塾の教育姿勢を発信し、生徒や保護者の満足度を高めている。さらにITを活用して、内部情報をリアルタイムで共有し、20人に及ぶ講師が自宅で時間割確認・意見交換ができるシステムを導入。講師の向上心を高め、ランニングコストに見合う効果を上げているという。

努力した者だけが報われる
中学受験には感動がある

 「中学受験はやはり親の受験だと思う。当然、12歳の子どもに将来を見据える力はないですから。親が導くけれど、その道標を頼りに自分の力で登り切ったという達成感が大事です。それがなければ、入学できても子どもは納得がいかないし、愛校心も生まれない」と亀山塾長は中学受験ならではの問題点を指摘する。実際、目指す学校に入れたものの、「授業についていけなくなったので、何とかしてほしい」と、中学から入塾してくるケースも多々ある。

 子どもにどのような教育をさせたいのか、何を指標に学校を選べばいいのか、コンセプトをしっかりもった受験の重要性を説く。そのため、桜学舎の保護者面談は長時間に及ぶ。最低でも1時間、2時間を超えることも珍しくない。さらに、副塾長を務める奥様のとしみさんの存在も大きい。お母さんたちの悩みは女性同士の共感で癒され、気持ちが前向きになる。

 教育内容や校風はもちろんのこと、それ以上に大切なのは環境、すなわち友達だという塾長の言葉に、中学受験の本質が見えてくる。受験といういくつかの関門を乗り越え、知的に刺激し合える友達が共に学ぶ、そんな落ち着いた教育環境に身を置くことが、将来、子どもの財産となるに違いない。

 「偏差値はそんなに高くなくてもいい学校はたくさんある。そこでゆっくり学力をつければいい」という当塾の考えは、成熟した社会、多様性に満ちた未来を迎えるためにも、インディーでなくメジャーであってほしい。

 高校入試も大学入試も厳しい受験ではあるが、推薦もAO入試もなく、同じ条件で戦わなければならないのが中学受験だ。「保護者も我々も、受かった、落ちたで涙が出るほどの感動が生まれる。生徒は合否のインターネット発表をここに集まって見るんです」と顔がほころぶ。

 先述した「上野桜木通信」には教育論だけでなく、塾長をはじめ、講師の人間性あふれるコラムが満載されている。人は面白いところにしか寄ってこない。パーソナリティーに魅力を感じるからこそ、教育論にも説得力が生まれる。中学受験はそんな魅力的な大人によって支えられている。

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