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中学・高校受験:学びネット

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2013/11 塾ジャーナルより一部抜粋

セミナーレポート 学習会に学べ!
オリジナルテキストでテスト対策は万全 入塾希望者は書店の自社教材から!

     

有限会社学習会(石川県金沢市・白山市)
代表 北国(ほっこく) 克彦さん

社会の教師志望で教員の免許をとる。
その後、方向転換し、昭和59年に県下最大の学習塾に入社。
熱心な指導で平成6年には事業部総括責任者を務める。
平成7年に地元に根ざした教育を目標に独立、学習会を創設。
来年20周年を迎える。

 有限会社学習会の塾生は、書店置きの入試問題集がきっかけで入塾してくることが多い。他塾とは少し違う。別々の高校を受験する生徒の質問に手が回らず、学校別に作った教材が評判となった。書店からの依頼があり、その後、次々と学校別の入試問題正解を発刊。1月ともなると、他社の教材よりも学習会のものが圧倒的に売れるという優れものだ。問題集の表紙には「学習会」という名前が明記されており、現在、北陸3県の書店で23種の教材が販売されている。

環境の違う地域に
2教室を開校

 北国克彦さんが、金沢市と白山市に2教室を一挙に開校したのは18年前。大学卒業後、教員試験を受け、教育実習まで受けたのに石川県最大の塾に入社した。学校よりも塾を選択したのは「いろいろなことをしたかったから」と。

 入社1年目から熱心な指導が認められ、教務主任、その後、事業部総括責任者までなった。しかし、地元に根ざした教育を目標に独立、学習会を設立した。

 取材に伺ったのは白山市にある松任(まっとう)本部教室だ。JR松任駅から徒歩5分、通りに面し、交通、立地ともに良い。近くには小学校や中学校もあり、塾にとっては必須条件が揃っている。一方で、金沢市のほうの金沢南教室は住宅地にあり、駅からは少し離れている。小学校も中学校も近くにはないという正反対だ。

 「環境や条件が違う所に建てることで、両方がダメになることを防げます。同じような地域に開校すると、ダメになるときは一気ですから」と手堅い運営だ。創立10周年には金沢駅前校、15周年には金沢中央校を開校させた。

 小・中・高対象だが、ボリュームゾーンは中学生。中学校の教科書改訂も塾にとっては大きく、一時減っていた中学生の数も戻りつつある。長い生徒だと小・中・高と10年通っている子もいる。「最近では、教え子の結婚式に呼ばれたり、親子2代にわたって習いに来てくれています。嬉しいことに10人を越えました」。

 小・高と個別指導で、中学のみ一斉指導+個別指導。中学生の教材は自社作成の問題集を使用、小学生は教科書準拠の教材を使っている。

 「中学の場合はクラス授業が主体でしたが、学力の差があって、早くから通塾している生徒は発展まで行っていますし、終盤に入塾してくる生徒はどうしても遅れていますので、個別対応になります」

●経営のポイント
環境の全く違う地域に教室を開校。地域性が要因で生徒減になることを防ぐ

塾生対応の教材が
書店販売にまで

 学習会の大きな特長は、入塾してくる流れが他塾とは違う。実は学習会作成の入試問題正解や※全県統一テスト問題集が書店で販売されており、県内でベストセラーになっている。富山、福井県にも広がり、公立や私立の高校上位校や中学入試対策の問題集全23教材が書店に置かれている。今年、さらに3校が追加予定だ。

 「開塾時に生徒の質問に手が回らず作った教材が案外評判よく、地域の書店に問い合わせが多くあったようです。依頼もあり、本格的に販売することになりました」

 1月ともなると、他社の教材も書店に並ぶが、学習会のものが飛ぶように売れる。人気の要因を聞くと、例えば1番最初に作成した石川県の私立トップ星稜高等学校の場合。過去5年間の入試問題が記載されている。過去に出題された問題が出る場合もあるので、入試対策にはもってこいだ。

 表紙には「学習会」と記載されているので、問題集がきっかけとなり、入会してくる生徒が多い。購入はしたものの、難しくてひとりでは解けない。学習会に入れば、教えてもらえるだろうということだ。そのため、塾生は勉強に対する姿勢は前向きだ。

 教材の収入が、経営面に貢献できているのかというと、そうではないようだ。学校別の印刷なので、部数は少ない。労多くして…というが、北国さんは広告宣伝費だという。

※統一テストとは、金沢市で昭和51年から市内の中学生対象に年2回(11月・1月)実施。その結果で、私立・公立の受験校を決める重要テスト。難易度が高く、対策をしっかりとしておかないと、高得点が取れない。

●運営のポイント
オリジナル教材を発行・販売。学習会の名前を広く広げることで、入塾につながっている

単元別類似問題の
繰り返しで成績アップ

 学習会の教室への拘りは目が届く範囲。本部校で約20坪、他教室で約10坪だ。かなり狭いが、この雰囲気が良いと、高校生などは休みでも自習にやってくる。

 非常勤を含め、講師は15人ほどいるが、中には卒業生が講師として手伝っている。北国さんは講師に全面的に任せず、全員の生徒を必ず1回は指導をするようにしている。幅広い学力の子たちが来ているので、進度やつまずきをしっかりと把握し、テスト対策をするためだ。中間テストでいえば、各中学校の過去問を単元別に整理し、類似問題を何題も並べる。最初に例題を解説し、類題をさせ、家庭でも宿題としてやらせる。生徒は何回もやることでパターンをつかむ。

 テスト後は「同じような問題が出たよ」と生徒の表情は明るい。それがきっかけとなり、もっと一生懸命にやれば力がつくと、前向きになるという。

 「数学が苦手な中1の生徒は40点だったのが、塾に通ってくるようになり、いきなり70点になりました。3年生まで通い、90点まで伸ばし、県内2番手の学校に行きました。夏からまた塾に通い出し、3年生のときには学年で10番内になり、東京外国語大学に行きました」

 授業以外にモチベーションを上げるための工夫もしている。教室の壁には生徒一人ひとりの名前が記載されている用紙に可愛いシールが貼ってある。努力賞制度と命名し、テストで100点取れば30枚のシールがもらえる。シールの数上位10人に入れば、ささやかな賞品や図書カードが配布される。賞に入らない子たちにもシール100枚たまれば「消しゴムくじ」がもらえる。

 新しいことを考えるのは北国さんが本意とするもの。早くも次の入試問題集作成の構想が頭にあるようだ。

●指導のポイント
テスト対策は過去問を集中的に
シールの配布でモチベーションを上げる

 

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