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2013/11 塾ジャーナルより一部抜粋

関西私塾教育連盟設立50周年記念式典・祝賀会
塾・学校・企業から200人近くが駆けつける

  2013年10月6日(日)/ ホテル日航大阪  
     
 関西私塾教育連盟設立50周年の記念式典・祝賀会が10月6日(日)、ホテル日航大阪にて執り行われた。同連盟は1963年11月23日に民間教育連盟の充実を図るために大阪を中心とした私塾人32人で発足。以来、研修会や公開セミナー、私学との交流を通じて、研鑽を図ってきた。特に国立大阪病院(現 大阪医療センター)での院内学級は、任意団体を超えての活動として、多くの人々に感動を与えた。全国の学習塾団体の中で、設立50年を迎えたのは関西私塾教育連盟(以後:関私連)が始めてのこと。歴史ある瞬間を祝うため、地元はもちろんのこと全国から200人近くの教育関係者が駆けつけた。

記念式典の挨拶では
心温まる話が
関私連ならではの風土

 式典の開始は午後5時。受付は30分前であったが、1時間以上も前からぞくぞくと参加者がロビーに集まり、お祝い一色となった。

 式典は当連盟の故人をしのび、黙祷を捧げることから始まり、関私連の清村善治理事長の挨拶へと進んだ。登壇した理事長は、晴れ晴れとした表情で、今日を迎えることを感謝し、感激していると話した。

 「昭和38年に産声をあげ、以来50年“和”をモットーに結束し、会員の研修の場や心のよりどころとして活動してきました。ボランティア活動として、昭和46年からの国立大阪病院の院内学級は、出版社からの多数の教材を無償で提供してもらい、おかげさまで41年間続けることができました。現在は“もも・かき育英会”を通して、震災孤児の皆様に就学支援という形で社会奉仕をしています」

 そして、私学や他塾団体、教材会社とのつながりなどを詳細に報告し、「これからも塾人同士の良識と情熱を受け継ぎ、この記念式典を今後への新たなスタートとして、民間教育の発展に貢献する所存です」と挨拶を述べた。会場からは温かい大きな拍手が理事長に向けられた。

 来賓を代表して、最初の挨拶は大阪私立中学校高等学校連合会の坪光正躬会長。会長は50年前に関私連を設立した当時の役員・関係者に労いの言葉を述べ、印象に残る大阪医療センターでの院内学級のことを語った。

 「すべての子どもに教育の機会を与えるのは、本来行政の役割でしょうが、大阪府の教育委員会が整備するまでの40年間を社会奉仕として実施されてきたことに、教育者として敬意を表する次第です」

 さらに大阪府の私立高校の授業料無償化問題を掲げ、専願率が伸びたことに対して、府民の私学への期待が高いことを実感するものの、依然として公私間の学校格差は解消できていないと問題点を言及。塾にとっても今後かかわることだけに、参加者は熱心に聞き入っていた。会長は今後も塾と学校が良い関係を続け、問題点があれば、それを乗り越え、ともに発展していくことを心より望んでいますと挨拶を結んだ。

 関私連と最初に理解し合い、勉強会を始めたのが清風学園・清風南海学園の平岡英信理事長。

 「藤原学園の故藤原先生と懇意になり、その関係で、関私連の先生方と交流することになりました。真面目で我々教師以上のものを教育に関して持っておられ、私は非常に引き付けられ、一緒に勉強をしていきたいなと思ったのです」と、最初の出会いを語った。多くの先生方が語る院内学級だが、理事長はその裏のエピソードを語り、会場の心を打った。

 「国立大阪病院に入院する子どもに対して、誰も指導するものがいなかった時に、関私連の先生方が勉強をみることになったのです。マスコミがそれを知り、良いことなので報道するといったとき、『私たちは宣伝にするためにしたわけではない。本当の教育のためにやっている』と怒ったそうです。私はこれを聞き、すごい先生方だなと勉強をさせられました」

 全国の学習塾団体を代表して挨拶を述べたのは、今年、公益法人に移行した全国学習塾協会の安藤大作会長。会長は同連盟の社会貢献の活動を挙げ、「任意団体のあり方を越える優れた活動だ」と称賛した。そして「全国学習塾協会は今年設立25周年を迎えます。その間、当会の石井先生、近畿支部初代支部長の故中川先生、その跡を引き継がれた木村先生。いずれも貴連盟の重鎮であられました。当協会の発展は貴連盟の賜物であると痛感しております」と述べ、これからも関西の塾業界を導いていただきたいと挨拶を終えた。

 来賓からの挨拶が終わり、関私連の副理事長兼、今回の運営委員長である児玉隆氏より、来場者に配布された50年の記念誌や、初めての試みとして作成された、過去の研修を題材にした保護者向けの研究史の紹介も行われた。また、来年4月29日には子どもたちを対象に記念講演として「科学の扉」をテーマに実施することを報告された。

設立当初より
現在に至るまで
会員として貢献
功労者などへの表彰に
拍手喝采

 設立当初から50年、今も地域の子どもたちを熱心に指導されている会員がいると司会者から紹介され、登壇したのは帝塚山泉の会の石井正純会員。長年にわたって貢献・努力してきたことに表彰状が授与された。石井会員は設立当初を振り返りながら、「これほどたくさんの方が来て、励ましていただき、今昔の感に堪えません。心より感謝いたします」と深々と頭を下げた。

 この後、現在は塾の経営には携わっていないが、連盟の活性化に貢献した先生方3人、八尾市の内田先生、東大阪市の木村先生、東大阪市の藤岡先生にも感謝状が渡された。

 圧巻は50周年記念式典の結びとして、会員表彰が行われた場面。長年会員として活動してきた在席年数の長い先生方への表彰式では、会場からは総勢37人の会員が登壇。一人ひとり名前を呼ばれ、「はい」と元気に返事。代表して、辰巳会員が石井会員から表彰状を受け取った。

 50周年の記念すべき日を一番祝いたかったのが、在席している会員の先生方だろう。その誰もがにこやかで自信がみなぎっていた。

懇親会では塾・学校・
企業の垣根を越えて

 会場を変えての懇親会はさらにヒートアップ。各テーブルには塾、学校、企業からの参加者が交互に着席し、垣根を越えての懇親会となった。

 塾団体からの来賓も多く、代表しての挨拶は、全日本私塾教育ネットワークの湯口兼司理事長。関私連との付き合いが長いという理事長は、「私学の先生から15年ほど前に、私学と私塾とは共通しているところがあると言われたことがあります。まず、学校には創立の精神があって、それが脈々と続いているか、塾も開塾時の思い(精神)が20年、30年と続いているかどうかです。また、子どもたちが卒業してからも、塾に行けば先生に会える。私学に行けば、教えてもらった先生に会える。そういう面で共通しているところがあるんですよと。確かにそうだと思います。私たちも子どもたちが卒業してからも帰ってきてもらえる塾になっていきたいと思います」と熱い思いを話した。

 NPO法人学習塾全国連合協議会の後田多純寿会長の乾杯の音頭が続き、和やかな会場の雰囲気が続いた。この間、祝電の披露、アトラクションや映像で見る関私連、お楽しみ抽選会など、次々と関私連ならではの「おもてなし」で会場を賑わせた。

 懇親会のトリを務めたのは児玉運営委員長。

 「現在、正会員は37塾います。強い個性の先生方です。塾によっては子どもたちとの接し方がさまざまで、塾長がいろんな思いでやっています。だから37通りの信念に基づいて、子どもを指導しています。その信念は社会に流されることなく、子どもたちの未来のために私たちが信ずる道を塾で実践しています。それらが社会や保護者のニーズに合っているとは言い難い場合もあり、苦戦を強いられることがあります。でも、子どもたちにとって、それが良い方法だと信じています。

 関私連の勉強会の中でも意見をぶつけ合い、喧々諤々になるときがありますが、その中で塾を見直し、明日に向かう自分を確認することができます。それを可能にしてくれる仲間の集まりが関私連です。関私連の会員であることを私はとても誇りに思っています。これからも私たちは前に向いて歩み続けます。本日はありがとうございました」

 運営委員会の謝辞は民間教育者として、-今後70年90年と続けていくべき決意の表れだと感じた。

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