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中学・高校受験:学びネット

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2012/11 塾ジャーナルより一部抜粋

緊急取材 理想の教育像に向かってひたすら邁進
生徒数800人から1,500人を目標に

  キタン塾 代表 寺林 良氏  
 岐阜で40年の歴史を持つキタン塾は、圧倒的なトップ高校合格実績を誇る「光の泉」、きめ細かな徹底指導で評判の「キタン塾 本科コース」を中心に、幼児知能教育から大学入試までをフォローする地域に根ざした塾。4年前、当時若干31歳だった創業者の次男が経営を引き継ぎ、以来、若い感性を生かした新たな方向性を開いてきた。運営をよりシンプルにするため、さまざまなシステムの改革や開発を行い、自塾に導入、さらにはそのシステムを他塾にも提供する。『理想の塾像』に向かって、試行錯誤を繰り返す二代目に話を聞いた。

圧倒的な行動力で
新たな道を切り開く
若き二代目は勉強熱心な戦略家

 岐阜駅からバスに乗って約15分ほど、山々の美しさが映える156号線沿いにモダンな佇まいを見せるキタン塾日野坂校は、キタン塾をはじめ、すべての学舎を運営するクローバー学院の本部でもある。林業であった現代表の祖父が建てたという建築物は木造の柔らかな雰囲気の中に、歴史と風格を感じさせる。

 笑顔で元気よく迎えてくれた二代目代表・寺林良氏は、元は営業マンだったが、この会社を引き継ぐことが決まってからは、経営やマーケティングを猛勉強した。200冊以上もの本を読み、全国各地の塾を見て回り、必要なものは取り入れた。同時にコスト削減も徹底し、経常利益、売り上げともに上げていった。

 新規に雇用する人材は、講師としての魅力もあり、プラスアルファの能力がある人を選ぶ。例えば、エンジニアを兼ねる講師、デザイナーを兼ねる講師など。社内でシステム開発やパンフレットデザインをこなしてコストを下げ、さらに売り物を作る。

 「“本気の思いは必ずかなう”というのが持論です。大事なのは企画力、行動力、デザイン力。形にする、という力が必要。エンジニアもデザイナーもそうですが、とにかく低コストで最大限の効果を出すには、どうしたらいいかをひたすら考え、行動してみる。考えてアイデアを出すのはタダですからね(笑)!」

 来年にはさらに全体のシェイプアップを図り、そこで代表就任以来、続けてきた変革は一段落するという。

 「自分の中に『理想の塾』像があり、それに真っ直ぐ向かっているんです。今、長良校で実施していますが、一つの教室で複数のコンテンツを入れる。例えば、そろばん教室や幼児知能教育、岐阜高校トップ合格コースや本科コースの小・中学部。さらに高等部映像予備校や高等部一斉指導を入れる。要は、一つの教室に入り口から出口までのコースがある。教育の一貫ビルディングというイメージです。そんなすべてのコースを持ったフルスペック校を5校舎作る。そこまでが社長としての今の自分の仕事であり、目標です」

 キタン塾、および開発したシステムの紹介をパワーポイントでプレゼンしてくれた代表とエンジニア兼講師の内田氏。ITやiPadを当たり前に使いこなしている姿はさすが次世代だ。

■経営理念 ⇒ 社員と生徒の夢の実現のため、教育の礎を作り上げ、地域に必要とされる学習塾になる

■教育理念
@厳格さと愛情の教育 ⇒ けじめの中のふれ合い
A忍耐と成長の教育 ⇒ 講師も生徒も目標に向かって頑張る
B実践と実績の教育 ⇒ 結果を出してこそプロ

 それぞれのポイントについて熱く語る代表は、「これほど経営理念がしっかりした塾はないんではないですかね」と自信をもって語る。

 名古屋にある直営塾を含めば、現在9校の学舎を担当、生徒数は約800人。2016年決算時の目標は、それを1,500人まで伸ばし、その他、社員数や売り上げ目標も明確に数字を出している。

授業効率化のため
開発したシステムは
他塾でも導入され、評判に

 現在進行中の教育に関する独自のシステムソフトの全国発信も照準に入っている。生徒たちの出欠から勉強の進み具合までを管理する受講管理システム。iPadを活用した英語長文スクリーンシステムは、板書の手間と時間を省いた画期的なもの。また、独自の暗記システム「英単マスター」、「構文マスター」のほか、テスト管理や懇談レポートも手がけている。

 特に代表イチオシの「英単マスター」は、今、結果がどんどん出ているという。徹底的に反復学習ができるようになっており、語彙力が自然と上がっていく。それが評判で、他塾からの引き合いがくるようになり、意図せず、システム販売へとつながっていった。

 他の教材も最大限に効果が出るよう熟考され、講師たちや寺林氏によって手作りされる。中でも本科コースで使用されているテストの直しのノート「リトライノートブック」は丁寧に作られたオリジナル。最初にテスト直しの方法が書いてあり、そのあとは東大ノートのようなマス目のページで、生徒各自が間違えた部分を反復学習する。

 「反復学習でしっかり定着させるんです。開発したソフトにしても、過去のデータを全部調べて、自分たちで問題を作っています。ソフト開発は本当に面白い。さらに進めていきたいです」

 ほかにもキタン塾で取り組んでいるものは複数にわたる。最近、地元の岐阜新聞と組んで、高校入試web講座をスタートさせた。寺林氏が講師として自ら出演、自慢のシステムを使ったweb授業を行っている。また自立型高校生個別指導教室「学び蔵」や、家庭教師の派遣システムも運営。1歳児から参加できる幼児知能教育の山の手英才教育やそろばん教室は入り口⇒出口戦略の一環だ。また、地元での塾教材展も2年前から主催しているという。

 そして今年は、夏期講習「キタン夏祭り」を盛大に行った。勉強の中にも子どもたちに楽しみを提供しようと企画された。夏の研究の手伝いなど、フルセットで夏の宿題を終わらせることができるようにと考えられたという。宿題を一定ページ終わらせるごとに模擬店で使える模擬コインをわたす。たくさん進めば進むほど、模擬店で遊ぶことができる。募集したところすぐに定員になったという。

 「イベントの強い塾にしたいんです。やったことのないことを必死にやることによって、社員も成長する。みんなで話し合って、進めていく。夏祭りも本当に大変でしたが、何とか形になりました」

 戦略家である以前に、勉強家、努力家、行動派である寺林氏。歴史ある伝統塾を最新のシステムでパワーアップさせ、全国へ発信していく。

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