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中学・高校受験:学びネット

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2012/11 塾ジャーナルより一部抜粋

セミナーレポート 嚶鳴(おうめい)進学塾から学べ!
「ミラクルロード」で塾革命に成功! 教材に依存せず、命がけで立ち向かう

     

嚶鳴進学塾 宇都宮校(栃木県宇都宮市)
鹿沼東校・フォレスト校(栃木県鹿沼市)
塾長 柴田 謙一さん

新潟大学大学院人文科学研究科の日本・東洋文化専攻修了。北京大学の歴史学系中国近現代史専攻修了。研究者を目指しながら、新潟で大手塾講師、栃木で地元系列塾の教室長を務める。2008年に「嚶鳴進学塾」を開校。命名は、米沢藩主・上杉鷹山の師である儒学者・細井平洲が開いた嚶鳴塾に由来し「仲間が切磋琢磨する」を意味する。「名に恥じぬ塾に」という柴田塾長の覚悟と理念が込められている。

独立開業3年目。生徒も講師募集にも苦戦し、「生徒の成績が上がらない」という致命的な問題を抱えて袋小路に追い詰められた柴田謙一塾長。2010年冬、「塾を変える、何より自分を変える!」大革命に立ち上がる。一斉指導を自立型学習に、メイン教材を「ミラクルロード」に刷新。大失敗の経験を糧に、「朝令暮改」の変革期を乗り越えて1年後、宇都宮市と鹿沼市の各中学校の生徒のトップ層が多く入塾するようになり、生徒数も倍増する。塾を変える、生徒を変えるのならば、まず己から――プロの塾講師、経営者としての新たな生き方、使命を得た柴田塾長のサクセスストーリーは必読!

思考の逆転、自己変革の道

 「もう他人のせいにはできない。自己変革を起こす時でした」

 2009年の夏期講習で、勝負を賭けて推し進めた授業スタイルの改革が大失敗した。

 「誰ひとり成績が上がらなかった。高い講習費をいただいて何たるザマかと。真剣に廃業を考えました」

 2008年春「嚶鳴進学塾」開業。地元塾の教室長を辞め、自塾を立ち上げた柴田謙一氏は早々にシビアな現実を知る。一斉指導は、教師の「教えた」満足感と生徒も「教えられた」感があるが、実力がつきにくい。個別指導は、宇都宮市中心から離れていることからも講師確保が難しい。最後に「これしかない」と行き着いたのが「自立型個人指導」だった。切り札として出会った教材が、「慶応スクール」(熊本県)の塾長・冨永賢宏氏が開発した「ミラクルロード」。だが、本格運用するまでは1年を要した。「効果を疑っていたんです」と、柴田氏は苦笑する。半うつ病状態、廃業直前の土壇場で覚悟を決める。2010年の冬期講習に「ミラクルロード」一本に絞った講習を敢行。「塾革命」後、生徒の成績は驚異的に伸びた。

 「やはり凄い『武器』です。ゆえに命がけで立ち向かわなければいけない。『コレをやれば完璧』ではなく、どう使うか、いかに生徒にやらせるかが肝です」

 ここで柴田氏の強みが生きた。数多の教材で繰り返してきた「失敗の経験数」だ。「ミラクルロード」導入前には過去の失敗要因を総ざらいした。最大の変革は何か。

 「教材への依存です。『コレをやらせればいい』と教材に頼り、生徒管理はおろそかになり、講師も成長しない。『教材が悪い』と考えがちな自分の思考を逆転させて、『自分の使い方が悪い、追求して使い切ってやる』と覚悟して、全力でぶつかりました」

 柴田氏は「失敗が宝」と笑った。

●運営のポイント
@「自立型個人指導」への転換
A教材に依存せず、最大の効果を上げる活用法を考える

生徒目線で学習を管理する

 一斉指導でも個別指導でもないスタイルを作る挑戦は過酷を極めた。一冊のテキストを解き自己採点していく「ミラクルロード」は問題の難度も高く、生徒の進度はバラバラ、飛び交う質問をどう捌くか。「個々人に合わせたレベル対応」を目指したが、自分から質問ができない子、逆に自己解決したつもりになっている子、集中力のバラつきなどに対応するのは至難の業だ。「最初はすべてが後手で、一斉指導に戻したい衝動を何度抑えたかわからない」と柴田氏。スタッフも全問題を解き、生徒がつまずきやすい問題を絞り込み、生徒管理の情報を交換し、朝夕で対応を変えた。ある確信が彼らを支えていた。冬期講習前のテスト対策で、理・社のみ「ミラクルロード」を活用した。目標は「みんなで理・社の平均80点越え」。当時の塾生には厳しい目標だったが、柴田氏は、塾を再建するには「神話」が必要だと思った。全員で「この教材で勉強すれば、絶対に成績は上がる」と信じられる根拠=結果が欲しかった。結果は2教科とも平均80点を越え、生徒は自信に満ちあふれ、講師も教材への絶対的信頼を持ち、塾一丸で「冬期講習もミラクルロードだ!」と立ち向かう最高の流れが作れた、と柴田氏は振り返る。

●指導のポイント
@その教材を、勉強の仕方を、講師も生徒も心底信じて取り組む
A生徒とともに塾史に「神話」を作る

教科指導からコーチングへ

 ミラクルロードをより効率的に生かすために、嚶鳴進学塾のオリジナル教材も生まれた。「チェックリスト」は質問が集中する問題の解説やヒントが書かれたシート。生徒の自学姿勢を維持でき、講師も生徒管理に集中できる。読解力強化の「速読」を融合した「嚶鳴ブランドの国語」も進行中だ。

 約190人の生徒数を抱える地元屈指の塾に成長した嚶鳴進学塾。宇都宮校と鹿沼東校(2009年春開校)は、一斉授業とミラクルロードの並立だが、フォレスト校(鹿沼市・2010年夏開校)はミラクルロードのみの「自立型個人指導」スタイルを極めた教室だ。究極の理想型・フォレスト校に柴田氏が期待するのは、「生徒が本来持っている成長力」だ。テストの点が上がることで自分の力を実感でき、生き生きと輝く生徒を何人も見てきた。良いスパイラルに入ると、生徒は自ら勉強する。それに伴い講師の仕事は、生徒の学習“生活”の指導と、適切な目標設定、モチベーションの管理など、コーチング的な生徒対応へとシフトしてきた。

 「そこが『自立型個人指導』の本当の難しさ。教える側の自己満足では誤魔化せない。生徒の自学空間を管理できるリーダーシップが必要です。学生スタッフにも、礼儀やメリハリを重んじる『学習道場』の環境作りを伝えています」

 今年9月には、冨永教育経営研究所主催で2日間にわたる「嚶鳴進学塾セミナー」を開講。柴田氏の成功の秘訣、マインドを知りたい参加者が押し寄せた。1日目は「教えない指導」と「遡行学習」の紹介、2日目は自己革命の重要性を自らの経験をもとに説いた。

 「最後は『覚悟』と『気持ち』が重要です。生徒の気持ち、保護者の気持ちになること。この仕事に魂を入れて、決して諦めないという気持ちですね」

●経営のポイント
@信頼できる複数の教材を融合させて自塾のブランドを作る
A講師の存在価値を、教科指導からコーチングへと進化させる

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