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中学・高校受験:学びネット

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2011/9塾ジャーナルより一部抜粋

セミナーレポート アインシュタインから学べ!
IT教材を自在に使いこなし 生まれたゆとりで集客ツールを充実

     

アインシュタイン(愛媛県伊予市)
代表 松田 卓三 さん

文系大学を卒業後、地元の新聞社に入社。東京支社および広告代理店勤務時代にパソコンと出合う。情報処理技術者資格を取得した後、地元で初めてのパソコンスクールを開校。その後、要望に応えるかたちで塾部門を併設し、ほどなく塾部門が中心となり、現在に至る。
パソコンだからできる個別対応授業と繰り返し学習の利点を活かし、「一人ひとりを大切に」をモットーに塾を運営している。
また、地元の消防団員としても活動中である。

世にウインドウズが現れる以前から、パソコンとの付き合いがあるアインシュタイン塾長の松田卓三さん。映像教材やパソコン関連教材の酸いも甘いもかみ分ける人である。新製品に関する情報は、張り巡らせたアンテナから入手。使ったという仲間がいれば、成功例、失敗例を問わず参考にする。地域性というキーワードにひときわ左右される塾経営で、新教材の自塾に当てはめた使い方、応用を考える。「これからは情報をどれだけ持っているかが問われる時代かもしれません」と、断定的な語尾を使わないところに柔軟性がうかがえる。

IT教材の利便性に
人の手による誠実さを加味

 愛媛県伊予市でアインシュタインを開塾する松田卓三さんは、大学を卒業後、地元新聞社に入社。ほどなく東京支社への勤務を命じられる。時代をリードする都市文化に触れ、その後、仕事の場を広告代理店に移す。そこで出合ったのが、ウインドウズが主流を占める以前のパソコンであった。馬が合い、独学で情報処理技術者の資格を取った。

 資格を手に、出身地愛媛に戻って、17年前に最初に開いたのはパソコンスクールだった。やっと1台のパソコンが家庭に置かれるようになった頃に10台で開始である。その後、生徒やその父母の要望もあり、学習塾経営へと舵を切るが、その決め手の一つにIT教材の台頭があった。

 コンクリートの打ちっぱなしのモダンな塾舎は自社ビルだ。200uあるという2階に自習室も含め、6つの部屋が並んでいる。各部屋には10台ほどのパソコンが並び、間仕切りが施された部屋もある。待合室はクラシックのBGMが常時流れ、明るく心地よい空間だ。ここに小学生から高校生まで約50人が通うが、講師は現在のところ松田さん一人だ。教える内容はとてつもなく多岐にわたるが、2種類の映像教材と予備校と提携したWeb映像配信も駆使して、学年、レベル、教科、単元、進度別に対応しているため、松田さんは教室を回り、練習問題の質問を受けることなどに専念できる。

 授業は導入部分を映像で視聴し、練習問題(プリントを含む)をこなし、採点の結果、合格点以上なら次の単元、あるいは応用問題へと学習を進める。「映像教材の利点は、何度でも繰り返し学習ができる点、PCだから相手に遠慮しなくて良い点」だと松田さん。ただし、自主学習の形態が基本となるため、自学自習の習慣がついていない子どもは、体験受講した段階で敬遠するという。現在、塾では県立高校の受験者が指導の主流である。

 IT教材を活用する分、生徒、保護者への連絡ツールには手づくり感を出している。毎日の学習内容を記録する「個別指導進行表」には、「先生のコメント欄」が設けられ、一人ひとりに対して、自筆で毎日アドバイスや所感を書いている。保護者に対する「父母通信」は月1回の発行で、テストの結果、所見、今後の目標などが、一人ひとりに詳しく書き込まれる様はまるでカルテで、保護者の受けもよい。また、生徒の使いやすさを考え、オリジナルの練習問題プリントを作成し、専用の解答解説を手書きで仕上げている。

 ちなみにIT教材でどれを選ぶかは、松田さんの場合は「内容はもちろんだが、安価なことも大切だ」と言う。安価に抑えられなければ、授業料に直結する。保護者への訴求力として、安価な授業料は強力である。

●指導のポイント
映像、PC、プリント教材の良いとこ取りで繰り返し学習する。

●経営のポイント
保護者との連絡を密に「父母通信」を毎月作成し、個別学習進行表で、学習状況を日々報告する。授業は映像教材によるが、やりっ放し、見せっ放しではない実態を知らせる。

漢検、英検で無料対策講座
喜ばれて口コミで集客に

 アインシュタインでは漢検、英検の資格取得を奨励しているが、その対策にもPC、DS教材を活用し、無料で実施している。合格実績がよく、資格取得した場合は、高校受験の調査書に取得級が記載されるため、保護者間に口コミで伝わり、集客に結びついている。小学生は卒業までに英検、漢検ともに5級を、中学生は卒業までに英検、漢検ともに3級取得を目指している。塾舎は両検定受験の準会場の指定も受けており、検定をきっかけに入塾するケースもある。

 塾舎の立地でいえば、地元で最大の生徒数を数える中学校横に位置し、ビルの1階にスポーツ用品店、敷地内にドラッグストアが併設しているため、生徒は無論、学校に出入りする保護者にも自然と目につく。既述の無料の検定対策や入念に作成される連絡ツールともあわせて、立地もまた集客に一役買っているといえそうだ。

 チラシは出したことがないというが、春季だけでなく、定期テスト終了時や新学期が始まる頃に、在塾生、卒塾生の紹介で入塾するケースが少なくない。「あとはビルの電光掲示板に文字で広告や案内を流したり、(季節に合わせた)のぼりを立てたりするくらい」と、目にとまる情報は多くしているようだ。

 授業は1回が120分授業で、小学生は週1〜2回、中学生と高校生は2〜3回がスタンダード。受講する教科数により料金は変わるが、全般的に安価に抑えられている。

 小学生で入塾し、そのまま中学でも継続という形が塾にとっては望ましいが、その点、アインシュタインでは、パソコンを使うことで、ローマ字習得が早い段階でマスターできることを触れ込みとしている。加えて、「速聴」が右脳活性化に効果が大きいとして、小学生の授業に組み入れている。実際、英検のリスニング試験で高得点を獲得していることから効果は証明されているようだ。

 生徒の早期争奪戦が各地で繰り広げられているが、パソコンという切り口から広げる戦略もまた有効。アインシュタインではパソコンがらみの教材、指導法で良いと思ったものはできる限り取り入れているようだが、それが可能なのも、松田さんが各地で開催される勉強会にまめに足を運び、さまざまな情報を仕入れるという労を惜しんでいないからだろう。

●運営のポイント
@漢検、英検の無料対策講座と合格実績により、保護者の信頼を獲得し、口コミ効果をあげている。
Aパソコン教材の使用により、小学校低学年でもローマ字習得ができることをアピールする。

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