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2010/11 塾ジャーナルより一部抜粋

数学を学んで「知の財産」を貯めよう!

 

財団法人日本数学検定協会  松本 精一

 
 

 今回は,3級・4級・5級に出題された正答率が低かった問題から,図形の問題と単位の換算を要する問題を選びました。

問題1は,三平方の定理の問題です。検定が実施される時期によって正答率に若干の変動がありますが,立体に三平方の定理を適用する問題はいつの検定でも正答率が低くなる傾向にあります。 (1)のBDは正方形の対角線なので,その長さは簡単に求められるはずですが,立体の一部になるとどのようにとらえたらよいかが分かりにくくなるようです。平面図形の正方形の対角線の長さを求める問題とは歴然とした差が出ます。(1)の正答率が低いので,その次の(2),(3)の正答率も低くなっています。

問題2は合同な三角形の問題です。(2)は合同条件を記述する問題です。三角形の合同条件は「3辺がそれぞれ等しい」,「2辺とその間の角がそれぞれ等しい」,「1辺とその両端の角がそれぞれ等しい」です。どの合同条件を用いるかを決めるためには,図中の等しい角,等しい辺に印を付けて条件をはっきりさせることが必要です。

問題3は,対称な図形に関する問題です。対称な図形の問題は正答率は高いことが多いのですが,今回は正答率が低くなりました。図が多かったこと,直線で囲まれた単純な図形ではなかったために,対称の軸はどこになるか,また対称の中心はどこかがとらえにくかったことが原因と思われます。(1)と(2)は4級で出題しました。(1)より(2)のほうが問題として,難しいのですが正答率に大きな差は見られませんでした。(2)で正答するためには線対称,点対称をともに理解していなければなりません。(1)と(3)は5級で出題しました。(1)と(3)の正答率も大きな差は見られませんでした。対称な図形については線対称、点対称をともに理解している場合が多いようです。

問題4は単位の変換を伴う問題です。(1)は直方体の体積を公式にあてはめて求める問題です。正答率は75.1%でしたが,もっと高くてもよいと思います。立体の学習が十分でないようです。(2)は直方体の体積の60000cm3を60Lとするか,またはペットボトルの1.5Lを1500cm3と単位を変換してから計算します。1L=1000cm3であることは日常生活でもよく使われ,とても重要です。

問題5も単位の変換を伴う問題です。(1)は小数を整数で割る計算です。これはほとんどの受検者が正答しています。(2)は1/4をかけるか4で割るかですが,どちらにしても単位の換算が必要です。(1)で求めた3.784Lをmlに変換してから計算したほうが,3.784Lのまま計算した後でmlに変換するより簡単です。1L=1000mlですので,3.784L=3784mlです。問題4とあわせて,1L=1000cm3=1000ml,1cm3=1mlは大切ですので,確実に覚えるよう指導してください。

 

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