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中学・高校受験:学びネット

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2007/1 塾ジャーナルより一部抜粋

世界基準の人材育成に向けての大学と塾との連携

 

 

立命館アジア太平洋大学長
学校法人立命館副総長
Monte CASSIM(モンテ カセム)

 
     

立命館アジア太平洋大学(APU)について

APUは2000年4月、アジア太平洋地域の持続可能な社会を実現するための新しい学問創造と未来創造に貢献する人材の育成を目的として、大分県別府市に開学しました。現在、「アジア太平洋学部(APS)」「アジア太平洋マネジメント学部(APM)」の2学部及び「アジア太平洋研究科(GSA)」「経営管理研究科(MBA)」の2研究科を開設していますが、開学7年目を迎えた昨年4月より「APUニューチャレンジ計画」の一環として学生数を1.5倍とすると共に新たな教育組織「インスティテュート」を創設し、観光、環境、情報工学など5つの専門分野を学ぶ「クロスオーバーアドバンストプログラム(CAP)」を展開しています。またAPS、APMの専門分野についてもそれぞれ4つの「クラスター」「プログラム」として再編成し、時代の要請に応える教育環境を整備しました。

2006年9月現在、日本を含め75ヶ国・地域から国際学生2,160名、国内学生2,776名(ともに学部・大学院合計)が在籍しています。正規留学生は全学生数の約45%、これに短期および交換留学を加えれば、約半数が留学生となります。正規留学生の数では日本の大学(学部)においてトップ、また比率では国内で比較対象となる大学はありません。これはまさに「小さな地球」が別府に出現したといっても過言ではないでしょう。さらに彼ら留学生は、各国・地域のトップ進学校出身生徒や政府派遣学生といった非常に優秀な学生であるということ、そして約8割は*英語基準による入学であるということです。

日本の学生を海外に送り出すと同時に、留学生を日本に受け入れることは、高等教育の国際化を推進していくうえで大変重要です。優秀な留学生の獲得は国際競争力強化の切り札として、国家的戦略として展開されていることをわれわれは知る必要があります。留学生の受け入れはその経済効果に加え、帰国後はその国のシンパとして外交上のソフトパワーとなります。

現在、APUには行政や企業の現場の戦力として働いてきた経験を持つ学生たちも学んでいます。彼らは各国・地域の将来を担う人材であり、彼らをお借りしているのだという意識を忘れてはならないと思います。本学とそれら国・地域の間ではさまざまなプロジェクトが実現しており、こうした国際的で実践的なプログラムを通じて彼らは成長し、共に日本の学生が成長する。そして日本の企業をはじめ世界に優れた人材を供給する。こうした「人材育成を通じた国際貢献」という留学生政策モデルが日本、APUから生まれたことは大変意義があることだと思っています。

*本学は「日英2言語教育システム」を取り入れており、入学時点で大学教育を開始する言語を日本語もしくは英語のいずれかを選択します。

情報通信革命による社会の変革と求められる人材

「大学全入時代」を控え、大学入試をめぐる報道の多くは「生き残りをかけた学生確保競争」といった視点で論じられていることが多いのですが、今、われわれ教育に携わる関係者はもちろん、日本が真剣に議論しなければならないのは、革命ともいえる時代の変化の真っ只中において、「生き抜く力」を持った人材をいかに育てていくかという課題ではないでしょうか。

インターネットに代表されるIT技術を核とした科学技術革命は、経済や社会を大きく変容させ、世界の距離は急速に縮まると同時にコミュニケーションスタイルや仕事のスタイルも加速度的に変化しています。アメリカのあるジャーナリストは「フラット化する世界」と表現していますが、おそらく、現時点において専門的といわれる知識やスキルでさえ、今後は陳腐化の速度を増していくこととなると考えられます。そこで求められるのは常に学ぶ姿勢と技術を持ち、自らを進化させられる人間、情勢の変化を敏感に捉え、問題を発見し、解決できる、といった能力が不可欠となると思われます。加えて、情熱と好奇心を持ち、コミュニケーション力に優れ、良質な人的なネットワークの核となれる人間的魅力を備えることも重要になるということも押さえておく必要があるでしょう。

また当然ながら、大学教育も変わらざるをえません。知識や情報がインターネットを通じて誰でも入手出来るようになれば、大学は「知識を教える場」から「体験・実行・確認の場」「人と人とのリアルなコミュニケーションの場」へと変化していくでしょう。APUで展開している「グローバルアクティブラーニング」や「インスティテュート」はまさにこの変化をふまえ、「現場での学び」を通して新たな知の創造の場を目指したものなのです。

― 一部抜粋 ―

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