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2006/3 塾ジャーナルより一部抜粋

教師依存志向型の教師・スター教師になるために

瀧山 敏郎(たきやまとしろう)
大学講師(大阪工業大学、園田女子大学)・【衛星放送・スカイパーフェクトTV講師】・全国英語研究団体連合会理事・京都私立中学・高等学校英語研究会会長を経て、現在、東京・大阪を中心に教師を指導する教師として、教師アカデミーを主宰しその代表として活躍中。また大手塾・・高等学校(特に健全経営のための魅力あるコース作り)の顧問として、その経営と大学受験の指導にあたっている。
アメリカ・テネシー州名誉州民
著書 『英語長文の完全征服』【山口書店】・『滝山敏郎の入試英語に強くなる実況放送上下巻』【東進ブックス】・『滝山敏郎の入試英語ココから出る語法』【栄光出版】ほか多数
 
教師になるためには3つの要素がいる @情熱 A努力 B感性。 言葉としては簡単であるが、この簡単な言葉の中に教師が忘れている大きな宝がある。塾の教師になるための資格はない。つまり、何の教育も受けずに即教師である。これは、公立の教師になるのとほぼ同じで、何の訓練も受けずにすぐに教師になれる。

公立学校の教師になるためには、テストがいる。専門教科、教職教養、一般教養のテストである。専門教科のテストはそれほど難しくなく、教職教養のテストは丸暗記でそれほど時間をかけずに点が取れる。一般教養に至っては普通の社会人ならできる簡単なものである。塾の教師になるテストは何もないのである。

私は、以前から、塾を経営するのに、許認可が必要であると主張してきた。事もあろうに大事な子どもを預かるのに経営者はなんの勉強もしていないといっても過言ではない。要するに、塾も学校も教師として一番持っていなければならないものを試すフィルターを持っていないのである。

全国でリタイアーしている教師があとを絶たない。最近では京進における、殺人事件はその顕著な例である。何の訓練も教育も受けずにすぐ現場である。起こるべくして起こった事件である。暴力、セクハラは日常茶飯事である。不良品の教師が氾濫している。新聞紙上でいうM教師(問題ある教師)である。教師になるには、先ず専門の知識を持って当然である。これすらない教師が全国の塾に相当いる。「アホか」と言いたい。金儲けだけにうつつをぬかすな。塾といえども公教育の一翼を担っているという哲学観、倫理観がなければならないのである。実力、学力のない教師は自ら去れ。ここで私が提言したいのは、実力、学力があって当然の認識に立っての上の話である。

教壇に立つ教師は厳選して採用しなければならない。誰でも教師になってはいけないのである。

情熱を持て

何もないところから、情熱は生まれない。昇華という言葉がある。「物事がさらに高次の状態へ一段と高められること」という意味である。私なりの解釈は、始めは不純でも、最後に本当の意味での華を咲かせることだろう。有名になりたい。人気がほしい。金を稼ぎたい。いいではないか。私がそうだった。貧しかったので、若い頃より、お金がほしかった。予備校では、人気講師はコマ単価が高い。どれだけ、締め切り講座を出すかである。いかにたくさんの生徒が私の授業を受けてくれるかによって私の単価が決まるのである。
「生徒減る、どの面さげて、金もらう」的を得た川柳である。当時の大手予備校で私はトップに立ったのである。
人気が出ると、当然のことながら有名になる。人気は生徒が決めることだ。生徒の目は厳しい。@授業がわかりやすい A言葉に切れがある B元気、活気がある C授業にメリハリがある Dユーモアがある E服装に清潔感がある等、あらゆる面から見てくる。意図的に人気を取ろうとしても失敗する。嫌味が出てくるのである。いかに自然体にできるかである。人気を取ることはなかなか難しいし、かなりの努力が要る。
情熱はマイナー志向から生まれやすい。子どもの頃の不幸な経験、屈辱、劣等感、貧しさ、一人ぼっち等いわゆるマイナーなことから反発として情熱が出てくる。子どもたちは、いわゆる立派な先生からはそれほどの影響を受けない。子どもと同じ目線を持てるのはマイナー志向を持っている教師といえる。生徒がどこで落ち込むのか、どこで悩むのか、生徒のSOSが体験としてわかるのである。また自分の問題として受け止めるのである。
京進の事件にあるように、学生のジャリ講師はただ名門大学を出ただけで採用され、何の社会性も持たない、生徒はどこで落ち込むなんてことを考えたこともないのである。ちょっと反抗されると切れるのである。教師は家以外では最初に反抗する大人である。反抗されるということは、その逆も大いにあることは私の長年の教師人生で例外でなく日常あることなのである。

生徒の反抗大いに結構じゃないか。生徒は反抗して、先生にぶっつけてそのリターンを期待して待っているのである。マイナー志向の教師は自然に受け止められる度量を持っているのである。同じ心に傷を持った者同士が解りあえる優しさである。今の若い教師に一番欠けているのは、挫折の経験がないことである。どうして生徒の人のしんどさがわかるのだろうか。情熱なんか生まれっこないのである。アメリカンドリームがそうだ。リンカーンは極貧出身の奴隷を解放した大統領である。ボクシングのタイソン、ゴルフのタイガーウッズがそうであるように世界の頂点に立ったのである。有名、人気、金おおいに結構ではないか。マイナー志向が出来てこそプラス思考が出来るのである。最初からプラス思考はただのアホ。

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