新体制で学ぶ心を育てる教育
銀河学院中・高等学校では、授業や講習を通して、しっかり学力をつけ、学校行事や部活動を通して心身を鍛錬し、その集大成として進路実現(国公立大学に合格する力)を目指している。そして、将来は社会にでて伸びる力、社会のために貢献できる人材の育成をあげている。
平成18年度の具体的な体制としてスタートし、今注目が集まっているのが、新入生から全学年を特別編成したクラスである。生徒一人ひとりの能力を最大限引き伸ばすことを目的とし、1年生から特進S(難関国立大学)クラスと特進H(国公立大学および有名私立大学)クラスを編成し、すすめている。
更に、授業を通して知力を磨き、心を鍛える実践から生徒一人ひとりの「学ぶ心」を育てることに一生懸命なっていると力説する6年一貫コース長の吉岡直人教諭。中高一貫10年目という節目にふさわしい教育方針や教育内容が見える。特に、興味深いのは、知・徳・体の基礎・基本の実現を通して、学ぶ姿勢をつけることだ。今全教員が取り組んでいるのが、授業中心の学習サイクルの定着と家庭学習の習慣化である。朝テスト・放課後の時間など、「学び」が一日の生活の中に定着し、生徒も自分自身に競うことはもちろんのこと、学年・学級でもお互いに声をかけあい、仲間とともに学び合う喜びや楽しみを体感している様子が毎日の記録からも伺える。中学校設立10年目の今年にかける銀河学院での様々な学校改革が印象的だ。
1000分学習で6年一貫教育のスタート
6年一貫コースに入学するのは、小学校を卒業したばかりのまだ幼さを残した年齢の生徒たち。入学時から特進S・特進Hに分かれて授業を行うが、習熟度別授業の導入とは言え、まだ、小学校での学習姿勢を残し、自分のために勉強する意識が低い生徒が多い。その意識改革のため、中学1年の4月に行われるのが1000分学習と言われる勉強合宿の第1弾である。
校外の県立研修センターを利用し、2泊3日で行われるこの合宿では、1日に約5〜6時間の学習カリキュラムが組まれている。国・英・数の主要3教科は講義やテスト、自主学習という流れで、勉強に対する姿勢の基本を作る。
社会はプレゼンテーション形式の授業を、理科は実験を交えた豊富な授業内容で、3日間で約1000分をこなすのだ。
この1000分学習を経た現在、生徒は勉強に対する意識を変え、集中力が増加。各々の目標に向かい、しっかりとした学習姿勢の基盤を作ることに向かっている。
生徒が毎日綴る日記「日々の記録と前進」には、「やれば自分だって出来るんだ」「あの時の頑張りがある」「もっと自分も努力するんだ」と言った、自分への励ましが日々記録されている。と日々の実践を話す1学年主任の松本泰光教諭は自信に満ちている。
「1000分間という時間は長いですから、生徒を飽きさせない授業内容にするためにも、教員の準備は非常に大変なものになります。しかし、生徒が興味を込めた瞳で集中して講義に参加するのを見たときに、その努力は喜びに変化しました。今では、どんなに大変でも続けたい行事のひとつになっています」
そう話すのは、吉岡直人コース長。


|
 |
教育実践を支える研修
教員が努力を惜しまないことも銀河学院の特徴である。毎年、授業研究、新規採用者研修(合宿,研究授業)、主任・部長研修,夏期全体研修などを繰り返し行っている。
「夏期全体研修はやむをえない出張等を除いて出席率100%で,教員としての資質能力の向上に努めている。」3年コースと6年コースの教員同士が協力しながらも,互いに良い意味での競争心を持つことができる機会になっている。
「授業研究は、教科の枠を超え、様々な教科担当の教諭が相互に授業を見学します。そして、生徒の力をつける授業について真剣に考えます。」吉岡コース長の語るように、同一教科とは違う視点で、指摘しあうことで、生徒にわかりやすく、集中できるより良い授業が行うことができる。
また、新規採用者合宿研修では、2〜3年目の教員もほぼ100%自主的に参加する。指導案を作成し、模擬授業を行うなどの授業技術の向上をはかる研修はもちろんのこと、自分の抱える指導方法の悩みや問題点など話す機会を設けている。2〜3年目の教員が自分の新任時の苦労と照らし合わせ、適切な助言をする。すると、助言された方だけでなく、助言する側にも自覚が生まれ、さらに良い授業や生徒指導ができる人間性を磨く機会になっている。
「銀河学院は情熱をもった若い教員が多数いますから、いろいろな研修を望んでいる先生がその分多いんですよ。研修で自らの弱点を教えてもらうだけでなく、マネージメント力の向上にもなりますから」
吉岡コース長の言葉は、この研修制度を採り入れてから、生徒による授業アンケートが向上している結果を裏付けるものである。
生徒の資質を開花させる
様々な指導メニューを作成
数年前の教育改革や世情不安定な影響を受け、全国的に学生の勉強離れが強くなっている現代。難関大学がさらに入学の厳しさを更新している一方、多くの大学や企業では、学びたいと思う学生には、広く門戸を開くようになっている。
この学びたいという意識を育てるために、学習時間を公立校より遙かに多くして、その時間の辛抱我慢を実践させることで、集中力を含めた心の発達を促す。これが、銀河学院中学校・高等学校流の心の育て方だ。
しかし、勉強したいと思っていても、どのように学習を進めればいいのか迷ってしまう生徒も多い。それを払拭するために行われるのが、『どういう授業の受け方をすればいいか』をテーマにしたプレゼンテーション方式の講話である。この春に、中高一貫6年コースの1年から4年までに対し、実施した。
この他、東京の有名予備校からも、腕の良い講師を招いて特別講義を行ったり、県内の公私間交流を実践し、積極的に外の風を取り入れて、生徒のための新しい授業と自校教員の意識改革を行っている。
この公私間交流は、広島県で実施されている公立校と私立校の相互講師派遣。公立校とは違い、評価がなければ淘汰されていく厳しい私学界では、教員も自らをサービス業であると強く認識し、しっかりとした講義を行うことを常としている。このため、公立校の教員とは意識が違うと、交流を断る私学も少なくはない。しかし、銀河学院に就任して3年目を迎える倉田秀善校長は、互いに優秀な教員を交換し、違う立場から双方に刺激を受け合うことは、長い目で見れば学校にとって大きな益となるとして、この制度を昨年より導入。現在、県内でもトップクラスの公立校と提携し、数学の教員を相互に派遣して、新しい意見を学校運営に採り入れているという。
「新しいシステムや設備の導入も良いのですが、今現在持っている力をいかに使い、生徒の能力を最大限伸ばし、開花させてやるにはどうすればよいか。それを普段から考えた教育メニューを作っています」
倉田校長はそう言って、学校全体の活気ある前向きな指導方針を示した。

|
 |