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中学・高校受験:学びネット

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帝京大学中学校・高等学校

 
  少人数制の環境で育まれるつながりが
一生の友と、かけがえのない場を創る
生徒・教員全員でチャレンジする進学校

 帝京大学中学校・高等学校は、中高生併せて約900人という小規模校。緑豊かな環境に静かに佇む学び舎を「もうひとつの家」と語る生徒たちと教員が、ともに表現し合い、学生生活を謳歌しながら深い人間関係を築いている。約9割の生徒が自発的に海外語学研修に参加し、建学の精神「国際人の育成」を体現。そして毎年多くの生徒が難関大学にチャレンジする。穏やかな日常の中で生徒の挑戦心を育む秘訣を聞いてみた。

校 長: 冲永 寛子
住 所: 〒192-0361
東京都八王子市越野322番地
電 話: 042-676-9511
交 通: スクールバス/JR中央本線「豊田」駅より約20分、
京王相模原線・小田急線・多摩都市モノレール
「多摩センター」駅より約15分
京王相模原線「京王堀之内」駅から徒歩約23分
「平山5丁目」バス停(京王線「平山城址公園」駅より
徒歩5分)より約10分
生徒数: 355名(中学校)
537名(高等学校)
ホームページ: https://www.teikyo-u.ed.jp
 

生徒と教員のつながり
休校中に増した人間関係の密度

 政府の緊急事態宣言を受け、帝京大学中学校・高等学校も3月2日から6月6日まで休校措置をとった。その間、学校ホームページ「四季のブログ」では緑豊かな学園の春の風景を発信。そこに綴られた先生の言葉には、生徒たちを恋しく思う気持ちが溢れている。

 「こちらを見て元気をだして下さい」と、有志の先生たちが構内の桜をライトアップしたり、周りの竹林から天高く突き出す大きなタケノコの姿に生徒の成長を重ね合わせ「元気な皆さんと一日でも早くお会いしたいです」と綴る。

 進路指導部主任・日野哲也先生は、休校期間中に取り組んだオンライン教育の中で、教員と生徒におけるコミュニケーションの方法がアップデートされたと語る。

 「休校前まで、質問や添削などは直接やりとりをしていました。オンライン化により質問、添削指導、教材配布などのやりとりがオンライン上で可能になり、生徒によってはコミュニケーションの量が多くなっていると感じます」

 入試広報部主任・竹之内毅先生も担当する世界史の授業で同様の気づきがあったようだ。

 「対面だと全く喋らない子が送ってきた質問の文量が多く、しかも勉強しないと出ないような質問内容があったり、一方で内容の8割が自分の感情の吐露であったりするなど、違う角度から生徒を見られるようになりました」

 今までできなかったことをやろう、という各教員の試みは、少人数制が育む人間関係の強度を一層高めたようだ。

オンライン学習× 自習
より能動的に学ぶ姿勢に

 高い実績を誇る進学校だが、休校中は午前中のみ時間割を組み、各教科で学習指示と課題の配信を行った。さらに小テストの実施、学習内容をサポートするフォロー動画の配信など、あらゆる面から生徒の学習サポートを行った。特に受験生には頻繁に連絡をしたという。

 「『現時点でどのような学習をしていくべきか』『どのような意識を持っておくべきか』などの戦略を、個別にやりとりしていました。休校期間中は、自分で学習を進めることに苦労する生徒もいましたが、一方で自分のペースでじっくりと学ぶ楽しさを見出す生徒もいました。また、普段の授業のありがたさ、先生方の授業のわかりやすさなどを感じた生徒も多かったようです」

 今後、対面授業においても活用方法が広がりそうなオンラインの仕組みがつくられたことで、同校の真髄ともいえる「親身の指導」がより加速するはずです、と日野先生の言葉にも力が入る。

 上位の難関大学を志す生徒が年々増えてきているので記述対策は重要、と語る竹之内先生は、休校中の生徒の答案添削の蓄積から、記述指導をブラッシュアップするヒントを得たという。

 「数百字の記述となると、指導にすごく時間がかかります。でも自身で出題パターンと答案例をデータベース化すれば、的確かつ効率的な指導ができると感じました」

 新型コロナ危機を通して、教員たちの前向きな行動力、連携の強さを感じた、と日野先生。

 「多くの先生方が『自分はこれをやります』『この役割は自分がやります』『何かできることありますか』と学年を越えて協力してくれました。非常に良い雰囲気で仕事ができましたし、こうした『風通しの良さ』がウチの学校の良さですね」

自己表現し合える関係が
受験で大きな支えとなる

 同校の中学入試の受験者数は3年連続して増加傾向にある。今年の中学・高校入試ともに日程・試験内容に大きな変更は予定していない。2月2日の中学入試では昨年から特待選抜を兼ねており、現在中1、中2の各クラスに特待生が複数名いるとのこと。同校の中高一貫生は素直で好奇心旺盛。高校から入学した「精神年齢が少し高い」生徒たちとは高2で混合クラスになるが、竹之内先生曰く「和気あいあいで溶け込みすぎて区別がつかなくなってくる(笑)」。一学年160〜180人程度の少人数制なので、全員が顔見知りで教員も含め家族のような存在だ。日野先生は、それが受験に立ち向かう力になる、と語る。

 「アットホームな雰囲気です。邂逅祭(文化祭)などでも積極的に自己表現する子が多いです。自分を表現し合える関係値が高くなる、友達とのつながりが強くなると、最終学年で受験に向かうとき『友達が頑張るから自分も頑張れる』『一緒に頑張っていこう』と心から思えるんです」

 ほとんどの生徒が塾・予備校に通うことなく、学校の講習や先生の指導のみで受験に臨む。卒業生はよく母校を訪れ、成人式の後に校内で同窓会をする学年も。そこには帝京生たちが重ねてきた時間、築いてきた空間が存在する。卒業生たちが口々に言うことがある、と日野先生。

――高3の受験期はそんなに辛くなかった。友達と放課後も残って勉強し、先生に話しかけられて帰る、そんな毎日がすごく楽しかった――と。

 「そんな6年間または3年間を緑に囲まれた環境で過ごし、思い出を紡いでいく。特別感はないかもしれないですけれど……特別感がないことが特別だったりするのかな、と思ったりします」

 それは帝京生にとって心の居場所、どんな未来を拓こうとも人生の軸足になる場所だ。

 
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