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中学・高校受験:学びネット

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春日部共栄 中学校・高等学校

 
  中学校が全てグローバルエリートクラスに
英語力も人間性も大きく伸ばす
 「この国で、世界のリーダーを育てたい」をスローガンに、世界で活躍できる人材育成を目指している春日部共栄中学校・高等学校。平成26年度から中学校に「グローバルエリート」クラスを設置。今年度の入試からはすべてのクラスが「グローバルエリート」となった。昨年には中3生が名門・ブリティッシュコロンビア大学に場所を移しての海外語学研修も実施。「大学までの人ではなく、大学からの人に」を合言葉に、生徒の将来を見据えた“人間力”を育てる教育が展開されている。

校 長: 宇野 禎弘
住 所: 〒344-0037 埼玉県春日部市上大増新田213
電 話: 048-737-7611
交 通: 東武アーバンパークライン・東武スカイツリーライン「春日部」駅西口よりスクールバス10分
学生数: 375名(中学校)
1,552名(高等学校)
ホームページ: http://www.k-kyoei.ed.jp

 

中学から実践的な英語を名門大学の寮で過ごす
バンクーバー語学研修

 「今年の1年生の授業態度はとても活発です。新入生オリエンテーションで私が話をした時も、全員顔を上げて私を見て、話を聞いていました。それに毎日の挨拶もとてもいいですね。自然に『おはようございます』『こんにちは』と気持ち良く挨拶をしてくれます」。全員がグローバルエリートクラスとして入学した新入生の印象を、宇野禎弘校長はそう嬉しそうに語る。

 「グローバルリーダーには、“世界のどこかを支える人間”という意味も込めています。生徒たちには自分の専門分野を極め、知識や経験を生かして、社会に貢献できる人間になってほしい。まずはその最初の段階として、視野を広げることから始めていきます」と宇野校長。

 中1では外国人講師と英語のアウトプット活動を3日間にわたって行う「グローバルイングリッシュプログラム」を実施。中3では他の教科の授業を一切入れず、10日間英語圏の大学生と英語を徹底的に学ぶ「K-SEP(Kyoei Summer EnglishProgram)」を行い、実践的な英語力を付けていく。

 中学での英語の研修のハイライトは「バンクーバー語学研修」だ。希望制ではあるが、毎回8割を超える生徒が参加する。昨年度から訪問地をトロントからバンクーバーに変え、内容を刷新した。

 「行き先を変えたのは、バンクーバーが様々な人種の人々が住む地域であり、世界中から留学生が集まっている。そういう所で多くの刺激を受けてきてほしいからです」と宇野校長。

 前半の2週間は名門・ブリティッシュコロンビア大学の寮で過ごし、最後の1週間は現地家庭にホームステイ。同校が目指す『本物に触れる』ことを目標に、道行く人に英語で話し掛けてアンケートをとったり、伝統工芸を触れたりといった体験型プログラムが多く盛り込まれた。英語力の向上だけでなく、異文化交流にも力を入れているのが大きな特色だ。

オンライン英会話での英検対策スタート

宇野 禎弘 学校長

 校内でも英語教育の新しい取り組みが始まる。中学卒業までに英検準2級を目指し、今年9月から中学校ではオンライン英会話がスタート。日本人が苦手としているスピーキング力を高めるのが狙いだ。昨年度からは中3は英検を全員受験。これまで放課後等に行っていた英検対策を授業内でも取り扱う等大学入試改革への準備も進めている。

 グローバル教育の成果は、じわじわと生徒に広がっている。その1つが、新聞や雑誌から記事を切り取りレポートにまとめる「ワールドビュー」という活動だ。国内だけでなく、国際関係や環境問題等地球レベルの記事を取り上げる生徒が増えてきた。生徒の目は意識しなくても、世界に向くようになっている。

 さらに嬉しいことに、進路に海外大学を選ぶ生徒も出てきた。特にここ2、3年、日本の大学に進学後に留学するケースが非常に増えている。「私たちの願い通りに生徒が育ってくれていると思います」と宇野校長は手応えを感じている。

自己肯定感を高めチャレンジ精神を育てる

 宇野校長は「日本の高校生は海外の高校生と比べ、自己肯定感が低いと言われています。自己肯定感が低いと新しいことに挑戦したり、自分の可能性を追求したりする気持ちが弱くなってしまいます。本校では生徒が『人の役に立っている』と実感が持てるような機会をたくさん用意しています」と話す。

 その機会とは、盛んに行われているボランティア活動だ。12月の「サンタ大作戦」ではインターアクト部が中心となって有志を募り、自分たちでクッキーを焼く。吹奏楽部がクリマスソングを演奏する中、サンタ姿でクッキーを販売。その売上金はワールド・ビジョン・ジャパン(世界の貧しい地域の子どもたちを支援するNGO)に寄附している。

 文化祭「藤桐祭」での収益も、途上国の子どもたちに教材をプレゼントする「ユニセフ支援ギフト教育キット」の購入に充てている。災害発生時には生徒会が募金活動を行ったり、合唱部が高齢者施設で歌を披露したりと、ボランティア活動への参加の仕方も部活単位や個人単位と様々。4月の春日部市議会議員選挙では、期日前投票所のボランティアにも積極的に参加した。

 「感謝される喜びを知ると、もっと人の役に立ちたいという気持ちになります。それによって自己肯定感が高まれば、チャレンジする生徒が増え、学力も上がり、人間性も伸びていく。今の時代、生徒を褒めるのではなく、認める教育が重要だと私は思っています」と宇野校長は話している。

卒業生がケニアに「本物を見る」を実践

 そんな宇野校長を喜ばせる出来事もあった。中学校の第1期生の卒業生がたずねてきて、ケニアの小学校の視察に行ったことを報告してくれた時のことだ。「『なぜ、ケニアに行ったの?』と聞くと、彼は『だって、先生は本物を見てこいって言ったじゃないですか』と答えてくれました。その一言がとても嬉しかった。本物にこだわる教育がしっかりと生徒の心に残っていました」

 大学入学や就職、結婚等の人生の節目節目に学校に来てくれる卒業生も多い。

 「卒業してから5年10年、さらにその先までも生徒の将来を見届けたい。春日部共栄に入ってきた生徒が世界で活躍できるよう、今後も人間教育に取り組んでいきます」

 
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