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中学・高校受験:学びネット

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暁星中学・高等学校

 
  英仏二ヵ国語と宗教教育で高い教養を
新大学入試で問われる思考力・表現力を育成
暁星中学・高等学校は、今年で創立129年目を迎えた伝統校。1888(明治21)年、フランスの修道会、マリア会によって作られたカトリックの男子校である。深い教養と高い倫理観を身に付けた社会のリーダーとなる人材を多数輩出してきた。暁星が創立以来重視するのが、「英仏二ヵ国語教育」と「宗教教育」であり、それらの教育を通じて、同校が強調するのが「教養の大切さ」である。

校 長: 飯田 雅章
住 所: 〒102-8133 東京都千代田区富士見1-2-5
電 話: 03-3262-3291
交 通: 東西線、半蔵門線、都営新宿線「九段下」駅徒歩10分、JR中央線、総武線、有楽町線、南北線、都営大江戸線「飯田橋」駅徒歩15分
学生数: 中学校 523名
高等学校 498名 (2017.11.1現在)
ホームページ: http://www.gyosei-h.ed.jp

 

フランス語、宗教教育が
二本柱〜「教養力」をつける

 暁星中学・高等学校では、フランス語を第一外国語としても第二外国語としても学ぶことができるが、ほとんどの生徒は第二外国語として週2時間履修する。中学3年間は必修で、高校では希望する生徒が選択科目として学ぶ。授業は、学校オリジナルのテキストを使用し、基礎を大切に丁寧に行われ、3年間で初級フランス語をマスターすることを目標としている。

 グローバル化の進展する世界で、英語に加えて国際公用語たるフランス語を身に付けることは、実務上でもプラスに働く上、言葉を学ぶことは、その言葉を使って生きる人々の価値観や思考のプロセスを学ぶことでもあるので、異文化を理解し、視野を大きく広げる土台を作ることができると言える。その証拠に「フランス語を学んでおいてよかった」と語る卒業生は多い。

 宗教の授業は週1時間、全員が卒業まで必修科目として履修する。聖書やキリスト教の考え方を学ぶために、「祈りとは」「感謝する心」「平和」など、学年ごとにいくつかのテーマを設定し、皆で考えていくことを重視している。生命倫理や対人関係など、現代社会が抱える問題について考える機会も設け、全員が書く「リアクションペーパー」によって、クラスメイトや担当教員との意見の共有も図っている。

 ある生徒は、「聖書の言葉は他者への思いやり、優しさにあふれている」と語る。聖書を読み、その言葉に触れることで、自分自身や他者、ひいては「人はどのように生きるべきか」という根源的なテーマと向き合う時間は、他の学校ではなかなか得られない、人生においてかけがえのないものである。
語学や数学の検定で高得点を取ることも目に見える成果として大切なことではあるが、フランス語や宗教の学びによって得られる複眼的な思考力や人間に対する洞察力は、この時期しか身に付けられない価値ある財産である。

「書く力」
〜教科教育で重要視するもの

 暁星の授業で重視されているのは「思考力・表現力の育成」である。

 国語では一つの答えを追究するのではなく、口頭や作文による意見の発表、討議などを通じて思考の過程をいかに他者に伝え共有するか、ということを重視している。英語でもネイティブ教員の指導のもと、エッセイライティング(高校生)やプレゼンテーションに取り組ませ、文法の暗記に傾斜せず、自己表現のツールとして英語を身に付けさせることに力を入れている。

 また、理科でも実験の時間を多くとり、単に実験を行うだけではなく、詳細な事後レポートを提出させる。仮説や考察を、教科書や参考書などの資料や実験の結果を駆使してまとめた、大人顔負けのレポートを作る生徒も数多い。

 文部科学省が導入を検討している「新テスト」は、思考力や記述力を試すものになると言われている。これらの能力こそ、暁星が重要視してきた力である。思考・表現力の育成はまず「書くこと」から。その信念は記述力を重視する暁星の入試問題にも反映されている。一朝一夕には身に付かない力を、長いスパンで育成しようとしているのだ。

部活動も生徒主体

 暁星といえばサッカー部と競技かるた部の活躍が知られている。今年度も中学サッカー部が東京都大会で3位に入賞。かるた部では、中学3年生が小倉百人一首かるた全国中学生選手権で個人優勝を果たした。

 その他、中学水泳部が全国大会に出場するなど、運動部はもちろんのこと、将棋部やチェス部、数学研究部、演劇部、3つの音楽系クラブ、4つの理科系クラブなど多数の文化部も人気と実績を誇っている。

 これらの実績は生徒一人ひとりの努力のたまものである。生徒たちは部活と学業の両立を目指し、どちらも手を抜くことがない。限られた時間、施設をやりくりし、短時間で成果をあげる練習方法を模索し続けている。教員はその試行錯誤にアドバイスを与え、見守る立場。主体はあくまで生徒である。

 文化祭や運動会、各種行事の立案、運営も生徒主体で行われる。一つの行事を成功させるには細々としたことをたくさん処理していかなければならない。生徒たちはそれらの体験を、勉強や卒業後のさまざまな試練の克服に生かしていく。「生きる力」「人間力」の基礎を暁星の部活動・委員会活動で培っていくのだ。

多彩な特別活動と家庭的雰囲気

 もちろん学校が用意する特別活動も多彩。中3の研修旅行(広島、関西)、高2の修学旅行(北海道)という大きな行事のみならず、卒業生による講話(暁星版「ようこそ先輩」など)や宗教講話、SNSとの付き合い方に関する授業、校外学習での教会巡りや文学散歩など、通常授業以外にも学びの視野を広げる機会を多く設けている。また、高1時には希望者を対象にカナダ(英語)、フランス(仏語)へのホームステイが行われる。

 暁星の一番の売りは、何といってもその「家庭的雰囲気」だろう。1学年180名弱という人数の少なさで、生徒同士、生徒と教員の距離が近く、絆も深い。

 暁星中学の受験を考えている保護者が最も気になっているのが、「小学校から上がってくる生徒とうまくやっていけるか」ということであろう。しかし心配はいらない。入学後にはオリエンテーションが行われ、夏休みには菅平合宿があって、それらの活動や日々の授業、部活を通じて生徒同士は自然と打ち解け合う。

 万が一、トラブルがあっても、担任のみならず、教育サポート担当の教員、保健室やカウンセラーのいる相談室がかかわり、学校全体の問題として解決を図るなど、支援体制は手厚い。

 そしてひとたび「暁星の仲間」となれば、利害関係にとらわれない、生涯の友を見つけることができるだろう。

 
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