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中学・高校受験:学びネット

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共立女子第二中学校高等学校

 
  MARCH以上の合格者が2倍に
自立できる女性の育成へ大きな弾み
共立女子第二中学校高等学校の大学進学実績が素晴らしい。国公立・早慶上理の合格者が昨年の3倍の10名、MARCH合格も2倍の52名と、数年前から着実に伸びていた大学合格実績がここで一気に花開いた印象だ。10年、20年後に輝く女性の育成を目指し、全人的な教育を行ってきた。学習内容を定着させる取り組みにも力を入れたことで、大きく学力が向上。教えられるのではなく自ら学びとろうという空気も生まれ、同校が目指す自立心が自然豊かな環境の中で芽吹き始めている。

校 長: 小弥 芳紀
住 所: 〒193-8666 東京都八王子市元八王子町1-710
電 話: 042-661-9952
交 通: JR中央線・横浜線・八高線「八王子」駅からスクールバスで約20分/JR中央線・京王線「高尾」駅から徒歩と学園バスターミナルからスクールバスで約15分
学生数: 中学校 200名
高等学校 521名 (2015.7.1現在)
ホームページ: http://www.kyoritsu-wu.ac.jp/nichukou/

 

学習確認テストで
学び残しゼロへ

 この大躍進した要因はどこにあったのだろうか。共立女子第二中学校高等学校進路指導部主任の池田孝先生は「高い意識を持って入学してくれた生徒が頑張ってくれた結果です」と分析する。

 この実績を出した卒業生は新コース制導入時に入学した生徒たち。同校は中3からは難関大学進学を目指す「APクラス(Advanced Placement class)」と多様な進学に対応する「Sクラス(Standard class)」に分かれる。このコース制が始まることを知り、中学受験してくれた代だったのだ。

 「この時の入学試験は、例年と比べ、特に点数が高かったわけではありませんでした。それをここまで伸ばした本人たちの頑張りが大きかったと思います」と池田先生は振り返る。

 学校側としてもAPクラス導入に伴い、学習内容を定着させる取り組みを始めた。1つは朝学習だ。朝読書に加え、朝に小テストを行うようになった。

 さらに主要5教科で、単元ごとに到達度をチェックする「学習確認テスト」を導入。定期テストよりも細分化した確認テストで学び残しを徹底的になくした。この繰り返しが学力の底上げで大きな成果を上げた。

 高2からは5コース(特進理系、特進国立文系、特進私立文系、文理系、文系)に分かれるが、APクラスで特進コースの素地をしっかりつくることができた。

学校の勉強だけで
東京大学にチャレンジ

 自分で学習プランを管理できる生徒も増えた。同校では夏と春の長期休暇にゼミを実施。応用力を養成できる講座や大学入試対策講座が無料で受講できるが、「ある生徒が次のゼミの内容を聞いてきました。講座内容を伝えると『それはもう理解できているので、参加しなくても大丈夫ですね』と言ったのです。学力レベルを把握していることにとても驚きました」と池田先生。特にAPクラスでは手取り足取り教員が教えなくても、自らから学び取ろうという雰囲気ができていた。その姿はまさに同校が目指す『自立した女性』だ。

 さらに今年は東大にチャレンジする生徒も現れた。しかもその生徒は同校の補習やゼミをフル活用し、一度も塾に行かなかった。最高学府に挑戦できるレベルまで、校内のサポート体制が整ったと言えるだろう。

 このように多くの生徒が難関大学にチャレンジできた背景には「併設高校特別推薦制度」がある。これは共立女子大学・短期大学への合格を推薦で得た上で、外部大学への受験を許可している制度。受験する外部大学には制限はなく、生徒は安心して他大学を第一志望にすることができる。

21世紀に求められる
3つの女性像

 同校では昨年これまでの教育を総体的にまとめ、「KYORITSUU3×3(燦々)プログラム」を策定した。そこでは21世紀に自立できる女性の育成を目指し、校訓の「誠実」「勤勉」「友愛」から3つの女性像を掲げている。

 1つは「真の美しさを身に付けた女性」。同校では中学で「礼法」を、高校では「マナー講座」として品格のある所作を学ぶ。昨年から「和躾(なごみ)の日」を設定。茶道・華道・装道を高2全員が体験する日をつくった。グローバル時代だからこそ日本文化を学び、自国の良さを伝達する力が求められているからだ。

 それにつながるのが、もう1つの女性像「自ら考え、発信できる女性」だ。英語・国際教育プログラムでは、中学で2泊3日の語学研修をブリティッシュヒルズにて行う。高校では夏休みにニュージーランドに2週間のホームステイを体験(いずれも希望者)。今後は中2〜3を対象に冬期3ヵ月の留学プログラムを導入することも検討中だ。

 普段の学校生活の中でも英語に触れる機会は多い。「多読」ができるよう英語の本を多数揃えた「英会話広場」では、英語を使うイベントを定期的に開催。ハロウィンのかぼちゃのランタンやクリスマスリースのつくり方をネイティブの教員から英語で教わりながら、英会話を学んでいる。

 「クリスマスリースの材料である、つるや木の実は本校の敷地内ですべて集めることができます。今年は農家の方に協力してもらい、自分たちでかぼちゃも栽培し、近隣の施設にも配ろうかと計画しています」と池田先生。自然豊かな広大な敷地を持ち、四季の花々が咲き誇る同校。学校全体を教材として使い、時には教室を飛び出して、活きた理科教育を行っている。そうした経験はもう1つの女性像「他者を理解し、共生できる女性」の育成にも深く関係している。

 「旧校舎の時には蛍がよく見られたのですが、新校舎になってからはいなくなってしまいました。今年からビオトープに蛍を呼び戻すプロジェクトがスタートしましたが、一度失われたものを元に戻すことは本当に難しい。自然の尊さを身をもって理解し、共生の大切さを知ることができるのが、本校の最大の強みだと思います」

 同校はスポーツ施設も充実している。観客席付きのグラウンド、9面を誇るテニスコート、本格的なゴルフ練習場等が揃っており、「これだけの施設を女子だけのために用意している学校は他にないと思っています」と池田先生は胸を張る。共立女子大学への推薦制度もあり、恵まれた環境の下、高3の夏まで思い切り部活動を謳歌することも可能だ。

 「本校は日本で最初に校名に『女子』を掲げた学校として、教員全員が誇りを持っています。これからもぶれずに女子教育に邁進していきたいと思います」と池田先生は話している。

 
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