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中学・高校受験:学びネット

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二松學舍大学附属高等学校

 
  基礎学力を徹底させて進学率をアップ
きめ細やかな生活指導で
人間形成にも力を入れる
東京都千代田区九段という、東京の真ん中に位置する二松學舍大学附属高等学校。周辺には北の丸公園や千鳥ヶ淵など自然に囲まれ、東京の中心とは思えないほど閑静なたたずまいだ。通学路には靖国神社や国立劇場など、文化的建造物も建ち並び、生徒の感性を育む絶好の環境にある。
「私学ならではのきめ細やかな取り組みを行いたい」という松葉幸男校長に、就任して3年目を迎えての今年度の総括と今後の展望を伺った。学力向上はもちろんのこと、自己実現のための「未来力」の育成が重要と松葉校長は語る。

校 長: 松葉 幸男
住 所: 〒102-0074 東京都千代田区九段南2-1-32
電 話: 03-3261-9288
交 通: 東西線・半蔵門線・都営新宿線「九段下」駅徒歩7分 JR線・地下鉄「市ヶ谷」駅、「飯田橋」駅徒歩15分
学生数: 740名 (2014.9.1現在)
ホームページ: http://www.nishogakusha-highschool.ac.jp/

 

人間形成を重視する本校
今年のテーマは
「All for one,one for all」

 校長に就任して3年目を迎えた松葉幸男校長。就任1年目は「挨拶」をテーマに1年間キャンペーンを実施。2年目は改革キャンペーン第2弾として「高め合う仲間づくり」を実践した。

 就任3年目の今年は、昨年の「高め合う仲間づくり」の流れを汲んで、「1人は皆のため 皆は1人のため」を目標に掲げる。ラグビーのチームプレイ精神を表すときによく使われるこの言葉を借りて、「どんなに優秀な選手でも一人でできることには限界がある。しかし、チームになれば、1+1が3にも5にもなる」といった精神だ。

 「7月9日に東京体育館で行われた体育祭も、この言葉をテーマにしました。リレー、綱引き、むかで競争など、体育祭は団体戦が多いですから」

 この精神は、教師の生徒に対する指導におけるポリシーにも表現されており、教師には「協育」の精神を常日頃から説いている。「教員はあくまでも応援係」とし、文化祭では運営は基本的に生徒の自主性に任せる。教師はいざというときにフォローをするだけで、子どもたちだけでチームプレイを大切に、自分たちだけで文化祭を仕切らせた。「昨年、文化祭をやりきった後の子どもたちの顔は晴々としていた」と松葉校長は振り返る。

「論語」の教えに基づいた
「未来力」を教育の礎とする

 二松學舍大学が漢学塾から発祥したことにちなみ、本校の運営方針の基礎には孔子と弟子たちの問答をまとめた「論語」の教えがある。その論語では、人生への取り組み方、自分の取り柄を伸ばす方法、いい人間関係の築き方が説かれている。

 本校では「人間力」「進学力」「語学力」「創造力」の4つの力のことを「未来力」と呼び、授業から得られる知識や教養だけでなく、クラブ活動やさまざまな行事をクラスの仲間や先生と過ごす中でこの未来力を培うよう、教育している。

 「進学力」については、基礎学力をつけることを徹底。入学直後の時期に、クラス編成テストで下位から60人の生徒は、民間の塾と提携して、中学校教育の補習(英語・数学・国語)を行う。生徒たちは「わからなかったことがわかるようになる」と喜んで授業を受けているという。さらに、夏期講習、勉強合宿、英語合宿、台湾語学研修といった学力アップのための行事も実施。勉強合宿は1、2年生の夏休みに、長野県松代市にて3泊4日の日程で行う。時には夜を徹しての厳しい合宿で、学ぶ意欲と自信を手に入れ、教員とも強い信頼関係を築くことができる。

 こうした特別授業のおかげで、普段の授業レベルの底上げができ、進学率もアップ。昨年度の4年制大学への進学率は81.4%であり、今後は、国公立大学やGMARCHをはじめとした難関私立大学へのさらなる合格が期待できる。

 「語学力」については、ネイティブスピーカーの先生を招へいし、1週4コマある「コミュニケーション英語」の授業にて、主に「聞く」「話す」力をつける教育を行っている。日常生活での会話の練習をし、また、ハロウィンや感謝祭などアメリカの文化や風習についても触れる。

 「未来力」を育成する中で欠かせないのは自己実現をするためのキャリア教育だ。松葉校長は折に触れて生徒たちに「ネームバリューで大学を選ばないように」と説いている。弁護士になりたいから法学部に、もしくは将来、企業で経理関係の仕事をしたいから経営学部に、といったように、なりたい職業に合わせて、学部や学科で進学先を選ぶべきと教えている。

 「『私には何が向いているかわからない』という生徒も多いが、それは適性がないのではなくて、何が向いているか判断する知識がないからです。生徒たちには、自分の長所を活かす道に進んでもらいたいですね」と松葉校長。そして、そうしたキャリア教育には「保護者の協力も欠かせない」とも話す。普段の何気ない会話の中で、自分の子どもと将来のキャリアについて話し合ってほしいという。

一人ひとりの生徒に合わせた
きめ細やかな生活指導を行う

 「私学に子どもを入れる保護者は、『私学ならではの取り組みがどれだけ充実しているか』ということです」と松葉校長。学力面の強化を図るだけでなく、校長自ら父兄と面談して、「親から見た子どもはどうなのか」をきめ細やかにヒアリングする。そしてその内容を学年主任と担任に伝え、生活指導に活かしている。こうした面談からわかったのは、当校の生徒は中学では成績が3と4の間の層で、「成績が悪すぎることもなく、かといって、でき過ぎるわけでもない子」として、真面目で問題を起こすことなく、手のかからない子が多いということだ。手のかからない分、もっと教師との密な関係を求める生徒が多いので、同校では教師には生徒たちに「最近どうだ?」といったような「声がけ」をすることを推奨。このような取り組みが功を奏して、生徒たちは口々に「学校が楽しい」という。

 松葉校長は力を込めて話す。「いくら勉強ができても、東大に入っても、電車でお年寄りに席を譲れないような人間だったら勉強しても意味はなく、人間としての基礎があって始めて学力がある、ということを教えていきたいと思います」。

 
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