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中学・高校受験:学びネット

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東洋大学附属牛久高等学校

 
  平成27年度から中学校を創設
真の意味でグローバルに活躍できる
人材育成を目指す
平成24年度からグローバル教育を柱にした学校改革を進めている東洋大学附属牛久高等学校。外務省高校講座の実施やキズナ強化プロジェクトによる生徒の海外派遣と外国の高校生の受け入れ、オーストラリア語学研修といった実績が評価され、この度、文部科学省の事業であるスーパーグローバルハイスクールアソシエイト校に選定された。創立50周年を期して、平成27年4月に中学校を新設し、中高一貫教育を行う計画で、国際的な知識や価値観形成にまで踏み込んだグローバルに活躍できる人材の育成を目指す。

校 長: 遠藤 隆二
住 所: 〒300-1211 茨城県牛久市柏田町1360-2
電 話: 029-872-0350
交 通: JR常磐線「牛久」駅東口から徒歩20分・バス8分
学生数: 1,657名 (2014.9.1現在)
ホームページ: http://www.toyo.ac.jp/site/ushiku/

 

より柔軟な中学生時代に
異文化体験をさせ
国際感覚を養う

 この2年間、グローバル教育を柱にした学校改革を進め、平成26年度から文部科学省の事業であるスーパーグローバルハイスクールアソシエイト校に選定された東洋大学附属牛久高等学校が、来年度から中学校を新設する。募集人数は70名。少数精鋭で、真の意味でグローバルに活躍できる人材の育成を目指す。中学創設にあたり、その意気込みとカリキュラムについて、遠藤隆二校長に話を伺った。

 「私はもともと都立高校の教師でしたが、最後に勤務した学校は中等教育学校でした。それまで高校生しか見てこなかった私の目に、中学生はより柔軟であると映りました。まだ何も定まっていないが故にいろんな考え方ができ、可能性を広げることができると思いました」

 グローバル教育も、高1で始めるより、より柔軟な中1から始めるのがいいと語る遠藤校長。「世界、そして日本では国籍や文化背景の異なる人々が力を合わせ、新しい価値と絆を創造していく『グローバル社会』が到来しています。今回新設する学校では、英語力と同時に豊かな教養を身に付け、さまざまなテーマに対する問題点を見つける。そして、その解決策を考え発表できる人材、外国の人々とコミュニケーションし、議論できる力のある人材を育てたいと思います」。

 グローバル教育の具体的なカリキュラムは、@中2で福島県にある研修施設・ブリティッシュヒルズでの英語オンリーの宿泊研修 A中3でオーストラリアのアデレードでのホームステイ B高1で奈良・京都での伝統文化研修 C高2でシンガポールへの修学旅行、などを予定している。中学生という早い段階で英語漬けの生活を送ることで、自分がいかに英語ができないか、英語で自国の説明ができないかという「気づき」を得ることで、帰国してから、英語や日本の伝統文化の勉強へのモチベーションにつなげるのが狙いだ。

 また、普段の授業や生活ではネイティブの教師の指導を積極的に取り入れ、校内に「日本語は一切禁止」のオールイングリッシュゾーンを設置するなどの取り組みを行う。さらに、海外からの留学生を積極的に受け入れ、日常的に異文化交流を行う予定。英語力に関しては、中3で英検準2級、高2で2級の取得を目標とする。

国際文化を深く探究し
自ら発信する力をつける

 国際社会で活躍するには、異文化のさまざまな価値観を受け容れる柔軟性が必要との考えから、普段の授業以外に「集中講座A・B・C」という講座も用意。まずAは、将来日本とかかわりが深くなるだろう環太平洋の国々のことを知り、研究し、絆を深めていこうというものだ。その国とは、台湾、ロシア、フィリピン、シンガポール、オーストラリア、カナダ、アメリカ、メキシコ、そしてペルー、チリ。アジアから南米まで10ヵ国にも及ぶ。Bは現地研修だ。Aで学んだ各国で実際に生活体験をし、現地の高校生などと交流を行って絆を深めていく。Cでは、現地で体験したことによって出てくる、さまざまな課題を考え、環太平洋の国々が仲良くしていくにはどうしたらいいか発表することになる。また、ディベートなどを行い、グローバルリーダーの素養を身に付け、外国人と対峙できる能力を育てたいとしている。

 さらに、「グローバル化する世の中では主体性をもって、自分の考えを自ら発信できる力が必要」と、「グローバル探究」という科目も設置。グローバル探究は、「哲学」「教養」「国際」「キャリア」「課題研究」という5つの科目からなる。「哲学」といっても、高校の倫理や大学の哲学でやるようなものではなく、テーマや題材ごとに考えさせたり、ディベートをさせたりして「考える」実践を通して、自分自身の考え、「自分の哲学」を持てるようにするものだ。自分の意見を言えるようにするには、まずは核となる自分の考えがしっかりとしていることが前提だとの考えからこの科目を設置した。「哲学」では、中1と中2で週1時間、遠藤校長自ら教壇に立つ予定だという。

 「課題研究」については、自分で研究テーマを設定し、論文を作成、高2で全員参加の発表会を行う。優秀作品は全校生徒の前で発表するだけでなく、校外の各分野のコンテストやコンクールに積極的に応募させる。この科目では、物事を深く掘り下げる探究心をつけることを狙いとする。

授業時間数を増やし
確実に学習内容の
定着を図る

 もちろん基礎学力の習得も重視し、授業は週6日制で、月曜〜金曜は7時間、土曜は3時間の週38時間と、公立中学の約1.3倍の授業時間数で基礎学力を徹底する。中学課程は中学2年生で終え、主要教科は中3から順次高校内容に入っていく。しかし、「中2で中学課程を終えるとは先取りしすぎなのでは」という心配は無用だ。カリキュラムの進行は早いが、授業時間数が多いので、特に中1・中2ではむしろゆっくり丁寧に確実に学習内容の定着を図る。

 「土台をしっかり築いていけば、高校段階の範囲に入ってからスピードアップしても生徒たちはしっかりついてくるでしょう」

 卒業後の進学先としては、文科省のグローバル人材育成推進事業指定大学である筑波大学や東大、早稲田大学、上智大学などを想定している。しかし、真の狙いは難関大学に進学することではない。「子どもたちには、自分の頭でものごとを深く考えて『自分なりの哲学』を持ち、社会に出てからも、自分の意思で人生を切り拓ける人間になってほしい」と遠藤校長は話す。

 
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