関西学院大学 神戸三田キャンパス
理工系学部の推薦枠を確保
「2019年は“KENMEI REBORN”の年です」と開口一番、校長の大原正義先生は語り始めた。
「本校は、関西学院大学(以後関学)の神戸三田キャンパス理工系学部と直結する『関西学院大学系属校』として協定を締結。来年度から本格的にスタートしますが、2021年4月には、関学の理工系学部が拡充・発展し、新たに理工系4学部(理学部、工学部、生命環境学部、建築学部)を開設予定(設置構想中)です。関学の系属校として、本校で学ぶ生徒たちは、進学・進路の選択肢が広がるのに加え、確かな将来を手にする可能性が広がっていきます。
関学近くに住んでいるという方や、阪神地域からでも通学可能な距離だと思いますので、関学神戸三田キャンパスの理工系学部を第一志望とし、高大接続カリキュラムの中で、より主体的に前向きに学ぶ皆さんに是非入学してほしいです。本校は、関学の理工系学部で大いに学び、新時代に活躍する生徒を育成するトップ校としての役割を担ってまいります」と続ける。
これに伴いコースも再編された。中学校は「理数コース」と「総合コース」の2コース制。「理数コース」は、賢明学院高等学校で新たにスタートする「関西学院大学特進サイエンスコース」への進級・進学を第一に目指し、徹底した理数系基礎学力養成を通して、新時代が求める科学的思考の土台・素養を培っていく。「総合コース」は行事やクラブなどで個性を育み、丁寧な学習指導により基礎学力を養成する。
高校は、「関西学院大学特進サイエンスコース」「特進文理コース」「進学コース」の3コース制だ。「関西学院大学特進サイエンスコース」は、定員70名、2クラス編成。理工系学部全体で最大70名の推薦進学枠による推薦制度を有しているため、このコースに入り大学と高校で定めた基準をクリアすれば全員関西学院大学に進学できるということになる。
「特進文理コース」は、国公立大学、有名私立大学への進学を目指し、高校2年生からは進路希望に応じて文系・理系・グローバルクラスに分かれ、必要分野に特化した授業で学力を養う。このグローバルクラスでは、英語力を生かした入試、海外進学にも対応。社会で求められる英語能力を備えた人材を育成する。「進学コース」は勉強と部活動を両立しながら有名私立大学文系学部をはじめ、多彩な進路に対応するコースだ。
来年度から週5日制
土曜スキルアッププログラムを導入
大原 正義 校長
来年度からは、週5日制授業を実施。土曜日は"新時代の大学進学へ向け学びの日"と位置づけ、スキルアッププログラムを導入する。小論文講座や英検対策講座、数検対策講座、サイエンスチャレンジ講座(仮称)などの構想を練っているところだとか。「ゆくゆくは〔国際科学オリンピック〕などのコンクールやコンテストへの参加も視野にさまざまなチャレンジをしていきますが、教員へは、カリキュラムだけでなく、シラバスを充実させていきましょうと話しています」と校長の大原先生。
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ICT教育では8年も前から取り組み、校内のポータルサイトを構築。独自教材なども作製し、中学からキーボードの入力も指導している。さらにICT教育で培った学びの成果を発表する場として、探究型教育プログラムの全国発表会【クエストカップ】への参加も継続中。昨年グランプリを受賞した。
新生「賢明学院」を目指し
最上を目指して最善の努力を尽くす
同校の創立者であるマリー・リヴィエは、神との「いのち」のつながりを人間存在の根底におき、一人ひとりをかけがえのない存在として大切にしてきた。その精神は全世界に広がっており、現在、世界18ヵ国に姉妹校があり、同校と同じ理念のもと、生徒自らが自分の尊厳を知ると同時に社会の恵まれない人たちとも連携し、分かち合う心を持つ人へ成長できるよう努めている。その創立者の志は、校訓である「祈る、学ぶ、奉仕する」にこめられ、さらに同校のモットーである【The Bestすべてにおいて、最上を目指して、最善の努力を尽くす】活動へと生かされている。
国際的基盤のあるカトリックのミッションスクールであるため、創立当初から"英語の賢明学院"と言われ、グローバルな教育を展開。過去5年間で8ヵ国211名が来校し、交流を深めている。英語資格試験や留学制度も充実しており、中学・高校では全員参加の台湾英語研修(中2)スイス英語スキー研修(中3)創立者マリー・リヴィエゆかりの地を巡るフランス研修旅行(高2)、さらに希望者はセブ島英語集中研修、オーストラリア夏期短期語学研修、オーストラリア3ヵ月語学研修、オーストラリア正規長期留学に参加することができる。
このようなグローバル教育を基盤に、次のフェーズへと進む。「英語を使えること、海外との交流は今やスタンダードです。これからは、英語を使いこなし、日本が誇る技術力や文化を世界へと広げていくことがますます重要になります。同校で連綿と受け継がれている教育の本質は、人と比較して、最上、最善ということではありません。互いに支え合い、共に努力しながら、自分のためだけでなく、世界の平和と発展に貢献することができる人間の育成に努めていきます」
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