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中学・高校受験:学びネット

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雲雀丘学園中学校・高等学校

 
  今春、国公立大へ過去最高の115名が合格
「やってみなはれ」の精神で挑戦心を育む
ここ数年、目覚ましい大学合格実績を見せている雲雀丘学園。今年は国公立大へ115名が合格を果たし、過去最高を記録した。東大2名、京大4名、大阪大14名、神戸大10名、北海道大6名など堂々たる実績だ。医学科、歯学科へも3名が合格。私立大も慶応、早稲田、関関同立など合わせて304人が合格を果たしている。塾や予備校を対象とした入試分析会でも成功事例として紹介される機会が増えている同校。どんな指導を行っているのか。昨年から学校改革を手がけている岡村美孝校長に急伸の秘訣を取材した。

校 長: 岡村 美孝
住 所: 〒665-0805 兵庫県宝塚市雲雀丘4-2-1
電 話: 072-759-1300
交 通: 阪急宝塚線「雲雀丘花屋敷」駅より徒歩3分/JR宝塚線「川西池田」駅より徒歩12分
学生数: 中学校 512名
高等学校 949名 (2016.7.1現在)
ホームページ: https://hibari.jp

 

骨身を惜しまず
生徒に向き合う指導姿勢
学校あげて手厚いサポートを実施

 「なぜここまで伸びたのか、明確な理由はわからないんです。ただ言えることは、本校はとにかく先生が熱心。生徒はもちろん、先生方のがんばりがあってこそだと思います。職員室には交流スペースが設けられており、生徒は自由に出入りできます。放課後ともなると教わりに来る生徒でにぎわうほど。AO入試などは受験指導も大変なのですが、教師陣も骨身を惜しまず生徒に向き合っています」

 校長はやや謙遜気味に話されたが、その急伸ぶりは目覚ましい。6年前には国公立大への合格者は50名だったが、倍以上に増えたのである。

 「もちろん浪人生もいますが、第2志望に甘んじるのではなく、浪人してでも第1志望を目指す生徒が多い。彼らへの激励会を開いていますし、個別に先生を訪ねてくる生徒も多いですよ」

 学校あげてのサポートも手厚い。高3になると、早朝の0時限、午後の7、8時限は補習に当て、生徒は苦手教科の強化に専念できる。校内には自習スペースもあり、今年から20時まで残れるように時間を延長。日曜日も自由に使えるようにした。

 昨年、中高ともに入試制度を改変し、中学は「一貫選抜」のみに、高校は「選抜特進」第一志望者に限って募集を行った。

 「コース制に関しては賛否両論ありましたが、あえてシンプルな2コース制に戻しました。

 区別がないことで生徒全員が同じことをやりやすく、校内の雰囲気も良いんです」

鳥井信治郎の精神を受け継ぐ
チャレンジ精神の醸成

 岡村校長は実業界の出身。サントリーホールディングスで43年にわたって経営に携わりキャリアを積んできた人物である。今年就任2年目。心がけているのは「挨拶の徹底」「親孝行」「チャレンジ精神の醸成」だと言う。

 「挨拶は人と人の出会いの第一歩。これまで挨拶ができていなかったわけじゃないですが、徹底することでさらに良くなっています。こういう習慣は毎日言い続けて実践できるもの。私は校内で出会った人には、生徒であろうが、警備員さん、作業をしてくれる職員さん、すべてにこちらから挨拶をしています」

 記者も取材時に守衛さんに事務室の場所を尋ねたら、ていねいに教えてくれ、途中まで案内もしてくれた。校内で出会う先生や生徒も皆、「こんにちは!」と声をかけてくれることに感心した。

 「建学の精神は『孝道』です。親孝行ができる人は、何でも立派に成し遂げられると思っています。昨年から10月1日を親孝行の日と定め、父母に感謝を伝える活動を始めました。今年は一歩進め、何か料理を一品作って、ご両親にごちそうしてあげてはどうかと考えているんです」

 チャレンジ精神に関しては、昨年から全生徒に「私の挑戦」という目標を書いてもらっている。例えば「部活をがんばってやる」とか「英検2級を取得する」など。それに校長、担任がコメントを書いて返している。中高合わせ1500名近くの生徒に返事を書くのは大変な作業だが、2年目の今年は、そこに新たな挑戦項目を書いてもらい、積み上げていく予定だ。

 「本校の初代理事長である鳥井信治郎(サントリー創業者)は、「やってみなはれ」の精神で事業を引っ張ってきた人です。幾多の失敗を繰り返しながらも挑戦することを諦めなかった。

 今の企業が求めているのは、そういう挑戦心のある人材。困難だからこそやってやるという気概のある人物なのじゃないでしょうか」

大学が一堂にやってくる
夏の特別行事
サントリー研究所で
最先端実験に参加も

 進学実績もさることながら、雲雀丘学園はきわめて行事が多いことでも知られている。「本物の学び」というコンセプトで、あえて幅広い課外活動を繰り広げている。

 中1・中2では、2日間英語オンリーで過ごす「グローバル研修」を実施。中2・中3では希望者を対象にカナダの語学研修を行っている。学年ごとに「環境講座」も開催しており、里山と人の暮らし、沖縄の環境などテーマを設定して探究的な学習に取り組んでいる。

 高校になると夏に「One day College」を開催。生徒が大学を訪問して模擬講義を受けるケースはよくあるが、同校はなんと大学側がやってくる。全教室を使って、京大、阪大、神大などの大学が講座を開き、今年は6月25日に35大学を招いて開催した。また、夏休みには「Academic Summer」も行っている。京大、徳島大などの協力を得て、実際に大学の医学部や工学部などの研究室で研究を体験し、プレゼンテーションを行うプログラムだ。

 高2・高3になると、サントリー生物有機科学研究所での研究者体験や先端科学実験教室にも参加する。これは研究所に5日間通い、プロの研究員のサポートを受けながら最先端の実験を行うものだ。この経験をきっかけに多くの生徒が変化し、進路決定にもつながっている。中学と高校、別々に行われる体育大会は、今年度からクラス対抗に変わって、学年縦割りの団を作って競技を行った。そのおかげで生徒のまとまりが良くなり、かなり盛り上がったと言う。

 「体育大会では、選手や進行係など活躍する生徒に目が向きがちですが、実は用具係の生徒が本当にがんばっていたんです。裏方で目立たぬ役割ですが、全力でダッシュして用具を準備し、終われば走ってサッと片付ける。最後の最後まで駆け足で私は感動をしました。こういう生徒がいる学校に誇りに感じました」

 進学実績がクローズアップされる同校だが、決して勉強一辺倒ではない教育姿勢。多様な学びがもたらす効果も、昨今の躍進を支えていると感じた。

オープンスクール日程

《中学校》
7月17日(日)
9月18日(日)

《高等学校》
8月27日(土)
10月23日(日)

※詳細はHPをご覧ください。

 
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