看護師、ホスピタル・プレイ・
スペシャリストの仕事
午前中に行われたのは、高校1年生全員を対象とした看護医療コース選択のための特別授業。大阪発達総合療養センター 南大阪小児リハビリテーション病院の看護師、ホスピタル・プレイ・スペシャリストの市川雅子先生による「看護師の仕事と適性について−遊びの力−」と題する講演会である。
壇上の市川先生は自己紹介をしたあと、「まず体を動かしてみませんか」と生徒たちを立たせ、ゆるく膨らませた大きな布製のボールを取り出した。生徒の間にざわめきが起こり、笑顔が広がる。市川先生が投げたボールを生徒たちが、キャーキャー言いながらトスしていく。これは、市川先生が仕事で使っているボール。生徒の緊張をほぐすために持ってきたようだ。ボールが生徒たちのところを回り終わったところで、講演が始まった。生徒たちは、うって変わり、静かに耳を傾けている。
市川先生は、まず、自分の好きなものについて話して生徒の興味をひき、続いて看護師に必要なものは、想像力・創造力・遊び心だと本題に入った。そして、親の病気をきっかけに看護師を目指したこと、看護師になって小児科病棟に配属されたこと、12年間病棟で働いた後、1年間の旅人生活を送ったこと、アメリカの脳に障害がある子を治そうとしている施設のことを知り、そこで働いたことから、ホスピタル・プレイ・スペシャリストとなったことを話した。病気の子どもが夢中になって楽しめる様々な遊びによって、入院中の訓練や、つらい体験を乗り越えていく支援をするのが、ホスピタル・プレイ・スペシャリストの仕事である。
ほとんどの1年生にとっては耳慣れない職業だが、メモを取りながら聞き入っている生徒もいて、大いに興味をそそられたように見受けられた。この講演がコース選択の一助となることは間違いないだろう。
面接試験に役立つ話し方講座
午後は高校3年生を対象とした「大学入試 面接に向けての話し方−わかりやすく印象よく−」と題された講座があった。京都ノートルダム女子大学 人間文化学部 平野美保先生が自己紹介に続き、面接試験並びに社会生活で役立つ話し方についてレクチャーした。
本日の予定として「わかりやすく話したい!〜スッキリ整理して話すためのポイント」「ことば遣いをキッチリしたい!〜ことば遣いチェック」「印象よく話したい!〜声に注目!聞き取りやすさと性格印象」の3つを列挙。順に事例文を示し、なぜわかりにくいのか、どこがおかしいのかについて、生徒一人ひとりに考えさせ、続いて隣同士で相談させた後、指名して答えさせた。その答えにほかの生徒から共感の笑いが起こることも。
面接試験で使ってはいけない言葉の例、NG表現(やばい、めっちゃ、マジで〜)に続いて、敬語チェック。基本形を尊敬語と謙譲語に直す練習も行われた。 |