共学化への順調な移行により学校全体がパワーアップ
重信 明利 校長
共学化、校名変更から2年目となる新年度がスターとした。4月入学の1年生は合計191名。そのうち国際特進コースが57名(男子17名)で前年度に引き続き2クラス。国際教養コースは134名(男子40名)4クラスとなり、新2年生の男子63名と合わせて全校で男子生徒が100名を超えた。「男子4割を目標にしていますが、着実に近づいていると思います」と北脇保之理事長は語る。共学化への移行状況をお聞きすると、すべてが順調に進んでいるという答えが返ってきた。「昨年秋に共学化してから初の体育祭が開催されました。応援合戦では、恒例のダンスを踊るのですが、3年生女子のリーダーの下で新1年生男子は熱心に練習。一丸となって取り組めたことで男子生徒、女子生徒の垣根が取り払われたように感じます」
本校の柱である「心の教育」における宗教の授業や、学校設立時から発足した伝統あるボランティア活動「末広会」などに男子生徒も積極的に参加。脈々と受け継がれている良き校風が、共学化により、あらためて男子や女子にもいき渡っているようだ。
キリスト教的世界観を礎にグローバルな視野に立った取り組みを加速
北脇 保之 理事長
本校の設立母体であるスピノラ修道女会は、日本、スペイン、イタリア、アルゼンチン、ブラジル、エクアドル、ベネズエラ、パラグアイ、フィリピン、アンゴラの10カ国、40数校で教育活動を行っている。スピノラ修道女会の本部はスペイン。「先日、スペインで行われたスピノラ修道女会の国際的な研修会に参加してきたところです。10カ国60名ほどの教育者が集まったのです」と北脇理事長。
研修内容は、@教育理念を学ぶAこれから目指す教育内容についてだったという。「思考力や人間の有する8つの知能の育て方といったテーマについて話し合い、考え合う中で、現代の認知理論に基づき、思考ルーティンや思考スキルを用いる対話型の学習について学びました。まさに現在、本校においても推進中であるアクティブ・ラーニング型授業、対話的で深い学びに生かしていきたい内容でした」と続ける。本校の建学の精神には、キリスト教的世界観が基盤にあるため、異なる価値観や文化を尊重し、認め合う心をなによりも大切にしている。それゆえに、もともと備わっているベースが世界的視野に立ったグローバルな教育だと言えよう。
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伝統的「留学制度」の充実により英語力を高める最高の環境
「今年度は、国際教養教育をさらに強化。国際教養の基盤である英語力を伸ばしながら、難関国公立大学、難関私立大学を目指す【国際特進コース】と、自分の未来をデザインするキャリア教育を推進し多様な進路を目指す【国際教養コース】の両輪で、聖星ブランドをよりグローバルな視点で充実させていくことに力をいれています」と重信明利校長は語る。 中心となるのは2020年度から導入される「高大接続改革」への対応である。学力の三要素(「知識・技能」「思考力・判断力・表現力」「主体性・共働性」)を踏まえた多面的・総合的な選抜方法への対策に向け、ICT教育に基づく学習プログラムを国語から導入。デジタル教材「すらら」を活用する。さらに先進的な語学学習支援コンピュータシステムのCALL教室、アクティブ・ラーニング、そして昨年から行われているエンパワーメント・プログラムを通して、生徒全員が学ぶ楽しさを共有でき、自己肯定感を持てる双方向型授業を行っている。
エンパワーメント・プログラムは、本校ならではのオールイングリッシュプログラム。語学力アップはもちろん、コミュニケーション力を伸ばし、自己啓発を促す夏休み5日間に行われる校内研修である。海外の学生を招き、本校生徒と英語でディスカッションをするなど、交流活動を行い最終的には英語でスピーチできるまでの力を養う。
新たな視点や考えに出会える機会としての留学制度も充実。「1年間のカナダ留学」、「6ヶ月のイギリス留学」、「3ヶ月のオーストラリア留学(ターム留学)」と選択の幅が広いのが魅力だ。ターム留学は1年次の1月中旬から3月下旬までとなっており、大学の受験勉強等に配慮したものである。
人間力にあふれたグローバルリーダーを未来へ
前身である「海の星」時代から、「英語の海の星」と言われた伝統的な留学制度により、生徒たちは留学で高められた語学力と留学中の豊かな経験を生かし、数多くの有名大学への合格実績を誇る。卒業生の多くはグローバルな活躍が目立つ。
本校では、入試制度の変更に対応しつつ、個々の生徒の目標をきめ細やかにサポートする体制を整えている。今年度からは、IT関係の資格・検定取得の推進も活発化。
21世紀型の教育を推し進め、人間力にあふれたグローバルリーダーたちが今年もまた聖星から世界へはばたいていくことだろう。
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