1月
●将来の展望を
M&Aやらなんやらで、塾業界の寡占化が本格化してきた。この業界の市場規模は約9千5百億円。うち2千4百億円を20社の株式上場塾がおさえている。市場の25・7%をわずか0.054%の塾が握っているわけで、しかも占有率はさらに高まっている。新年度の準備を始めるにあたり、こうした状況下、自塾がいかにして生き残りさらに勝ち上がっていくか、その戦略をじっくりと考えてみる必要があろう。
思いつく戦略は「量」と「質」との2つがある。量とはすなわち自塾の商圏内で圧倒的な塾生数を獲得してしまう戦略で、これは現時点で地域ナンバー3以内の塾なら可能だろう。
それ以下の塾には「質」志向の戦略をお勧めする。「質」とは一言でいえば「特化」戦略で、対象、教科、指導方法等々をできるだけ絞るやり方である。狭くすると見込み客が少なくなり、かえってやっていけなくなるのではないかという不安はあろう。が、心配は要らない。とんがればとんがるほど、それに応じた顧客が集まるものだ。現に人口数万に満たぬ田舎町にもかかわらず、高校生対象の数学塾で成功している例もある。
大手塾と同じ土俵に登らない。これが中小塾が生き残る唯一の道ではなかろうか。
●シュークリーム作戦
合格者が出たらシュークリームを持ってご家庭にお祝いのご挨拶に出かけよう。数年前からわたしが提唱している販促作戦である。
販促作戦とはいうものの、実は本意はそこにはない。合格者が3年間、塾に通っていてくれたとしたら、その費用は100万円。1年間でも30数万円。保護者はずいぶんな大金を支払ってくれたわけだ。普通のビジネスなら当然出向いて、お礼くらいは言うだろう。塾でも同じようにやったらどうかというだけにすぎない。
1月も下旬になればボツボツ私立高校の推薦が決まりだす。大学はとっくに決まっている。塾生から連絡が入り次第とにかく簡単な手土産を持ってすぐに駆けつける。挨拶の口上は3点。
(1)おめでとうございます。お子さん、がんばりましたね。
(2)お母さま、ご苦労様でした。大変でしたでしょう。
(3)わたしどもも非常にうれしい。長い間、ありがとうございました。
玄関先で心をこめて、これだけを言って手土産を手渡すだけでよい。それがあとで必ず口コミにつながっていく。
なお、落ちた子の場合も同じように出向き、ご家族に誠意を示すようお勧めする。
●その他の留意事項
◇進級説明会
受験生以外の塾生とその保護者を対象に、来年度の授業内容や行事などの概要を伝える会を開催する。他塾の折り込みチラシがドカドカ入る前の1月下旬までが得策か。1時間ほどで間に合うから、授業終了後を利用することも可。理由なしの欠席は退塾の恐れもあるので要注意。
◇新年度の準備
チラシを含めて1月中には一応完了する。修正はあとですればよい。ここでの遅れは致命傷になりかねない。 |